FXとは?初心者でもわかるFXの基礎知識

FXの意味と仕組み、メリットを紹介

FXとは英語のForeign Exchange(外国為替の意)を略したもので、外国為替保証金取引、外国為替証拠金取引とも同じ意味を指します。FXは少額からでも大きな利益を狙えることが大きな特長です。初めての投資は、誰もが怖いものです。まずは仕組みを知ることから始めましょう。これからFXを始める初心者の方に向けて、必ず覚えておきたい基礎知識を図解付きで丁寧に解説します。

FXとは?動画でFX入門!

①FXの入門編

必要な資金や手数料、FX用語の解説をします。

②FXの買うタイミング

FXのトレード手法を、テクニカルアナリストが解説します。

③FX情報の選び方

FXの実力アップに役立つ情報をお届け!

④FXの市場の仕組み

FX相場の仕組みやトレード戦略を解説。

FX取引の超基本

FXとは英語のForeign Exchange(外国為替の意)を略したもので、外国為替保証金取引、外国為替証拠金取引とも同じ意味を指します。

この「外国為替」とはお金を交換することを意味しています。世界中にはたくさんの国があり、それぞれ独自のお金を使用しています。たとえばアメリカでお金を使う場合、両替所などで日本円を米ドルに交換しますが、この交換こそが外国為替そのものといえるのです。

FX(外国為替証拠金取引)とは、通貨同士を交換すること

FXで利益を得るには?

為替差益とは、為替レートが変動することで利益が生じることです。為替レートの意味、為替差損を得る仕組みについて解説します。

為替レートの意味

円とドルを交換するとき、1ドルは何円になるのでしょう?このときのドルの価値をあらわしたものが為替レートです。テレビや新聞で「1ドル=100円」などと言うことがありますが、これは「1ドルの価値は100円と同じです」という意味があるのです。この為替レートはいつも同じというわけではなく、日々変化しています。

為替レートは通貨の交換レート

円高・円安とは

為替レートの仕組みからもわかるように、通貨の価値は相対評価で決まります。外国通貨の価値が上下に動けば、相対的に円の価値も上下します。これが円高や円安という現象を生み出すのです。

円高とは文字通り日本円の価値が高くなることです。例えば100円で1ドルを買えていたのが、50円で1ドルを買えるようになったとしましょう。この場合、元々の資金(100円)で2ドルも買えるようになったため、円の価値が高まったと判断できます。

ドル側から見れば、もともとは1ドルで100円を買えていたのが、50円しか買えなくなったため、相対的にドルの価値が低くなったといえます。つまり、1ドル=100円が1ドル50円に為替レートが変化したことは、円高ドル安が進んだことを意味するのです。

反対に、円安とは日本円の価値が低くなることです。例えば100円で1ドルを買えていたのが、200円で1ドルを買えるようになったとしましょう。いつもと同額のドルを買うためには通常より2倍もの円を支払わないといけないため、円の価値は低くなったと考えられます。相対的にドルの価値は高まったため、円安ドル高になったといえます。

円安、円高について詳しく知る

レートが安いときに買い、高いときに売る

FX投資家はこのように日々変化する為替レートをみながら、通貨を安いときに買って高くなったら売る、という取引をして利益を得るのです。例えば、ドルが安い時、つまり円高ドル安の時にドルを買い、ドルが高いとき、つまり円安ドル高になったときにドルを売れば、その差額を収益として得られます。なお、この通貨の価値の差で得る利益を為替差益といいます。

為替差益(スポット益)とは、為替レートの差で得る利益のこと

また、利益はドルを購入するときの量でも変わってきます。もしも1ドルではなく100ドルを買っていたら100×5円=500円の利益となり、10,000ドルを買っていたら10,000×5円=5万円の利益となります。

ドルを購入する量で利益が変わる

ここが魅力!FX

FXではレバレッジを使うことで、少額でも取引ができるなど多くの魅力があります。ここでは、FXを始めることの魅力を解説します。

FXはレバレッジを使って少額でも大きな取引ができる

レバレッジによって少額から取引できるのが、FXの魅力です。レバレッジとは、口座に預けた資金の最大25倍(個人の場合)もの取引を可能にする仕組みを指します(※1)。逆にいうと少額の資金でも取引できることを意味しますが、この資金効率のよさがFXの大きな特徴です。実際に外為どっとコムでは取引保証金額が10万円未満としている方が最も多く、少額取引の高いニーズを裏付けています。

少額資金による取引が高いニーズを生む理由
FX取引の際の取引保証金額(単一回答) (第167回投資動向アンケート(2023年4月))

投資と聞くとまとまった資金が必要と思われがちですが、FXは比較的少ない資金で始めやすい投資といえます。なお、外為どっとコムで取引するときの必要保証金は各通貨ペアで異なり、為替レートによって変動することもあります。

レバレッジについて詳しく知る

  1. 初心者の方は低レバレッジでの取引をおすすめします。また初心者の方に限らず、投資は余剰資金で行うことを心がけてください。適切なレバレッジについては後述します。

FXはほぼ24時間取引できる

FXは平日なら土日・メンテナンス時間を除き基本的に24時間いつでも取引できるのも魅力です。通貨を取引する市場は日本、イギリス、アメリカなど世界中にあります。日本で取引される朝から夕方までの時間帯は当然ながら欧米は休んでいます。そして日本が夕方になるとイギリスの人々が起き、夜になるとアメリカの人々が起きだして取引を始めます。さらに欧米に夜が訪れると地球が1周回り、オセアニアや日本の市場が再び動き出します。

このように地球を巡って取引のリレーが引き継がれることで、FXは24時間取引することができるのです。

FXの取引時間帯

そのためFXは、昼間は仕事で忙しい会社員やお店を経営している方でも夜の空き時間で取引できます。アンケート調査でも21~24時に最も活発に取引する姿が浮き彫りになっており、日本の株式投資のケースとは大きく様相が異なっています。このようにFXはさまざまなライフスタイルに柔軟に対応しやすい投資という一面も持っているのです。

取引時間帯のアンケート調査結果
FX取引をする時間帯は?(複数回答) (第167回投資動向アンケート(2023年4月))

取引できる時間帯を詳しく知る

FXはスワップポイントを毎日もらえる

Fスワップポイントという利益を毎日得られるのもFXの魅力です。FXは短期間で為替差益を狙う手法が主流ではありますが、長期間の運用でもメリットがあります。FXでは2国間の通貨を交換すると同時に金利も交換されます。各国の政策金利は異なる為、その差額を調整する必要があります。その金利差調整額をスワップポイントと呼びます。そのため、例えば金利の高いトルコリラなどの通貨を買うとほぼ毎日利益を得ることが期待できます。

多忙であまり為替市場をチェックできない方にとっても、スワップポイントは心強い味方となるでしょう。

スワップポイントについて詳しく知る
各通貨ペアのスワップポイントを確認する

FX(為替)はあらゆる投資商品の理解につながる


FXの投資対象となる為替レートは、様々な要因で動きます。日銀総裁やアメリカ合衆国大統領などの要人発言。GDP、物価、雇用など世界各国の景気。貿易収支や金利など。市場の注目テーマはその都度変わります。こうした世界の動きに合わせて為替レートが動き、他の投資市場にも影響を与えます

外国商品を扱う『投資信託』『債券』。売上を外貨建てで計上する輸出入企業の『株価』。米ドルレートと相関関係があると言われる、『金』『石油』『天然ガス』の価格。このように為替は多くの投資商品と関係があります。

投資に興味はあるけど何を始めるかまだ決めていないという方は、まずはFXを通して為替の世界に触れてみるのもいいかもしれません。その知識は、いつか投資を始めるあなたをサポートする強力な道具となり得ます。なんとなく眺めていたニュースが貴重な情報源になるなんて、ワクワクしませんか?

FXと株の違いについて詳しく知る
外貨預金のメリットデメリットについて詳しく知る

おさえておきたいFXのリスク

FXはレバレッジを利用して少額で大きな利益を期待できますが、注意すべき点もあります。ここでは、FXで考えられるリスクを説明します。

為替や金利の変動によって損をする恐れがある

FXでは、利益を得る可能性もありますが、逆に損失を被る可能性もあります。例えば、その国の経済や政治を揺るがす出来事が起こり、取引する通貨のレートが急激に変動することも珍しくありません。対策として、一定の基準を下回った場合は売却をする「損切り」を徹底してください。損切りをすることで、損失をある程度抑えられます。

損切りについて詳しく知る

メリットとして前述したスワップポイントも、為替や金利の変動に影響をうけ、損失となる可能性もあるのです。例えば、低金利通貨を買った場合や、高金利通貨を買ったあとで金利が低くなってしまうと、反対にスワップポイントが支払いに転じてしまう場合があります。さらに高金利通貨として知られる、いわゆる新興国通貨の取引においては突発的な相場の急変動が起こりやすい点に注意してください。

レバレッジで損失が大きくなる可能性がある

FXがハイリスクハイリターンだと言われている理由は「レバレッジ」にあります。レバレッジとは預けた保証金の最大25倍(個人の場合)もの取引ができるFXの制度のひとつです。レバレッジを高くすると利益も大きくなる反面、思惑と反対に動いた場合は損失も大きくなってしまいます。

レバレッジの計算方法は以下になります。
レバレッジ=(現在の為替レート×取引数量)÷有効保証金

米ドル/円※2のレバレッジイメージ

保証金 取引数量 レバレッジ 損益
(±1円動いた場合)
10万円 5,000通貨 5倍 0.5万円
10,000通貨 10倍 1万円
20,000通貨 20倍 2万円
20万円 5,000通貨 2.5倍 0.5万円
10,000通貨 5倍 1万円
20,000通貨 10倍 2万円
  1. 1米ドル=100円、1Lot(1,000通貨)の必要保証金額=4000円

例えば、保証金10万円で米ドル(1ドル=100円換算)を1万通貨買う場合、100万円分の取引を10万円で行うことになるので、レバレッジは10倍になります(100円×10,000通貨÷10万円=10倍)。このとき米ドル円のレートが1円上がると1万円の利益(1円×1万通貨=+1万円)になりますが、1円下がると1万円の損失(―1円×1万通貨=―1万円)になってしまいます。

レバレッジを低く抑えるには、取引数量を減らす、または保証金を増やす必要があります。

先ほどのシミュレーションから取引数量を減らしてみます。保証金10万円で米ドル(1ドル=100円換算)を5,000通貨買う場合、レバレッジは5倍になります(100円×5,000通貨÷10万円=5倍)。今度は、保証金を増やしてみましょう。保証金20万円で米ドル(1ドル=100円換算)を10,000通貨買う場合も、レバレッジは5倍になります(100円×10,000通貨÷20万円=5倍)。

レバレッジが低いため大きな利益は狙いにくいですが、その分損失を小さく抑えることができます。また、レバレッジは専用の設定項目があるわけではなく、預け入れる保証金や取引数量で調整するものだと覚えておいてください

ロスカットで強制決済されることがある

ロスカットとは、一定水準以上の損失が発生した場合にさらなる損失の拡大を防ぐ、投資家の保護を目的としたFXの制度のひとつです。ロスカットが設けられていないと、預けた保証金を全額失うばかりか、追加で資金を払わなければならない場合もあります。

ロスカットによる決済で損失は確定するものの、原則として最低限の資金は温存されます。ただし、相場があまりにも急激な変動をした場合は、預けた保証金以上の損失が発生する可能性もあります。

ロスカットは、有効比率が100%を下回ると発生します。有効比率とは、ポジション全体の必要保証金に対する自身の保証金の割合を指します。

取引数量ごとの有効比率イメージ

取引通貨 取引数量 必要保証金額 保証金10万円の
有効比率
米ドル円のみ※3 5,000通貨 2万円 500%
10,000通貨 4万円 250%
20,000通貨 8万円 125%
米ドル円+ユーロ円※4 5,000通貨+5,000通貨 4.6万円 217%
10,000通貨+10,000通貨 9.2万円 109%
  1. 1米ドル=100円、1Lot(1,000通貨)の必要保証金額=4000円
  2. 1ユーロ=130円、1Lot(1,000通貨)の必要保証金額5,200円

例えば、米ドル(1ドル=100円換算)を10,000通貨買うとします。このとき、必要保証金は4万円になります(4,000円×10Lot)。つまりポジションの損失が膨らみ、有効評価額が4万円を下回ると、持っているポジション(この場合だと米ドル10,000通貨)が強制的に決済され損失確定となります。

また米ドル10,000通貨に加えて、ユーロ(1ユーロ=130円換算)も10,000通貨買うことにしました。必要保証金は米ドルの4万円にユーロの5.2万円(5,200円×10Lot)を加えて、9.2万円になります。有効評価額が9.2万円を下回ると、ロスカットとなります。

このような意図しない決済を避けたい場合は、保証金を増やす、または取引数量を減らして高くてもレバレッジ5~10倍での取引を心がけるとロスカットの可能性が低くなります。また初心者の方に限らず、投資は余剰資金で行うことを推奨します。

自分の意図通りに取引できないことがある

取り扱う通貨によっては、すぐに取引が成立しないケースがあります。例えば、米ドル/円のように世界中で多くの取引が生じている通貨ペアなら、すぐに取引が成立しやすいでしょう。しかし、経済力が弱い、あるいは国内情勢が安定しない国の通貨は、売り手も買い手も少なく、取引が成立しづらくなります。注文をしたタイミングで取引を成立させるためにも、基本的には米ドル、円、ユーロのような流動性の高い通貨がFXには向いています。ただし、注文をしたタイミングでレートが急変動すると、画面に提示されていたレートと異なる不利なレートで取引が成立することがある点に注意が必要です。

このように、注文時に指定したレートと実際のレートとの間に生じる差をスリッページと呼びます。注文を出す際に、価格変動の許容限度幅をあらかじめ設定することで、リスクを軽減してください。また、利用するパソコンやスマートフォンなどの機器や通信の不具合で、取引画面にアクセスできないケースもあるでしょう。ほかにも、取引会社のシステム障害によって取引ができなくなる場合もあるため、注意が必要です。

口座開設から取引までの流れ

1. FX会社を選ぶ

まずはFX会社を選びましょう。各社とも取引ツールやスプレッド、スワップポイントなどに特徴がありますが、初心者の方は少額から取引できることも重要な要素です。目安は最小の取引単位(Lot)が1,000通貨であること。ドル/円なら1万円程度の資金でも始められます。

2. 口座を開設する

FX会社を選んだらホームページで口座を開設します。口座開設のページで必要事項を入力し、本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)やマイナンバーカードを提出してください。審査に通過すれば口座情報やパスワードが送付されます。

3. 資金を入金する

FX会社から送付された口座情報を使ってログインできたら資金を入金します。銀行振り込みのほか、外為どっとコムでは即時入金できる便利なクイック入金サービスも使えます。

4. 取引を開始する

資金の入金を確認したら取引開始です。初心者の方はまず1Lot(1,000通貨)から始めることをおすすめします。少額といってもしっかり自分の取引ルールを守り、注文ツールの使い方や予測に必要な知識、取引の経験などを積んで安定・継続した利益を目指しましょう。

FXはメリットいろいろ

国際決済銀行(BIS)によると世界のFXの取引量は年々増大しており(※5)、日本でもたとえば外為どっとコムでは取引口座が59万口座以上(2023年6月現在)まで達しています。いつでも少額で取引できるFXですが、ほかにも通貨の価値が下がっても為替差益によって利益を出すことができる、ほかの金融商品に比べて取引コストが安いなどの特徴もあります。こうした数々の特性がライフスタイルの多様化が進む現代にマッチしているのかもしれません。よく言われるように自分に合った投資を見つけることは重要ですが、独自のメリットが多く、手軽でフレキシブルな金融商品であるFXはひとつの有力な選択肢といえるでしょう。

  1. 出所:BIS Quarterly Review December 2019

取引にかかる手数料を詳しく見る

まとめ

少額でいつでも取引できるなど、FXには多くのメリットがある!

FXが初めての方のリンク集

ご注意
投資にかかる手数料等およびリスクについて

FX(店頭外国為替保証金取引)は元本や利益を保証するものではなく、相場の変動や金利差により損失が生ずる場合がございます。お取引の前に充分内容を理解し、ご自身の判断でお取り組みください。

  • 外国為替市場では、24時間常に為替レートが変動しております(土日・一部の休日を除く)。相場がお客様の予想と反対方向に進んだ場合、為替差損が発生します。
  • お客様がお預けになった保証金額以上のお取引額で取引できるため、保証金以上の損失が出る可能性がございます。
  • 外為どっとコムの取引売買手数料は0円ですが、取引レートには売値と買値に差(スプレッド)が生じます。
  • 店頭外国為替保証金取引は、日々金利差調整額(スワップポイント)の受払いが発生します。スワップポイントは、一定期間固定されたものではなく、取引対象通貨の金利情勢などに応じて変動し、受取りから支払いに転じることがあります。
  • マーケットの状況によっては、当社の通常の営業時間帯であっても、取引レートの提示が困難になる場合があります。また、天災地変、戦争、政変、為替管理政策の変更、同盟罷業等の特殊な状況下で特定の通貨のお取引が困難または不可能となる可能性もあります。

投資にかかる手数料等およびリスクについて

株式会社外為どっとコム 金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第262号/金融先物取引業協会(会員番号1509)

こちらもチェック

シェアする