トルコスワップ市場乱高下に伴う相場変動リスク及びスワップ変動リスクについて

  • 重要

現在、トルコの銀行監督当局が海外の金融機関とのデリバティブ取引の上限を引き下げたことで、トルコスワップ市場は乱高下しており、「トルコリラ/円」「米ドル/トルコリラ」「ユーロ/トルコリラ」のスワップポイントは、受払額が大きく変動しており、今後は、「トルコリラ/円」「米ドル/トルコリラ」「ユーロ/トルコリラ」の受け払いの方向が逆転する可能性もございます。

またデリバティブ取引の制限は、トルコの金融市場に対する信頼を低下させる可能性もあり、トルコリラの為替相場は、急変動する可能性がございます。

なお、上記の影響を受ける期間においては、実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ拡大傾向となる見通しであり、その際には当社でもやむなくスプレッドを一時的に拡大させていただく場合がございます。また相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更させていただく場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。
また、お客様におかれましては、本件につきあらかじめご留意のほどお願い申し上げます。

※スプレッド拡大時には、これに伴う評価レートの変動により通常スプレッド時よりも口座の有効比率が低下します(両建状態であっても同様です)。このとき、口座状況によっては有効比率がロスカットレベルを下回る可能性がございますので、ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。

●注目ポイント
外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

内戦が続くシリアでは今月、反政府勢力の最後の拠点である北西部イドリブ県の攻略を進めるアサド政権の軍が、反政府勢力を支援する隣国トルコの駐留部隊を攻撃し、トルコ軍の兵士ら合わせて14人が死亡した。こうした中、トルコのエルドアン大統領は12日、今月末までにアサド政権軍が退却しなければ、軍事行動でイドリブ県のほぼ全域から強制的に排除する考えを改めて示した。本格的な武力衝突への懸念からトルコリラが下落しており、対ドルでは昨年8月以来、約半年ぶりの安値に沈んだ。なお、トルコ金融当局は国内銀行の為替取引を一部制限するなどリラ防衛に動いているが、今のところ効果は薄い。19日に予定されているトルコ中銀金融政策決定会合で追加利下げが行われるとの観測もトルコリラの重しとなっており、一段安への警戒が高まっている。