世界の通貨 トルコ

トルコの基礎知識

正式名称
トルコ共和国(Republic of Turkey)
首都
アンカラ
公用語
トルコ語
独立日
1923年10月29日
政治
共和制
大統領
レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領
中央銀行
トルコ共和国中央銀行(CENTRAL BANK OF THE REPUBLIC OF TURKEY/Türkiye Cumhuriyet Merkez Bankasi )
トルコの歴史
1299年にオスマン帝国が成立、最盛期にはバルカン、アナトリア、メソポタミア、北アフリカ、アラビア半島にまで及ぶ大帝国に発展しました。
19世紀に入り、第一次世界大戦で敗れると、英仏伊、ギリシャなどの占領下におかれ帝国は解体されました。その中で、トルコ人たちは1919年に武装抵抗運動を起こしました(トルコ独立戦争)。そして1923年10月29日、ローザンヌ条約に基づきトルコ共和国が成立しました。
軍事面では、1952年にはNATOに加盟し西側諸国とのつながりを強めました。
経済面でも、1999年にEU加盟候補国に決定、2005年にはEUへの加盟交渉を開始しています。

トルコのお金の種類は?

トルコでは、7種類の紙幣と5種類の硬貨が流通しています。

紙幣 1トルコリラ、5トルコリラ、10トルコリラ、20トルコリラ、50トルコリラ、100トルコリラ、200トルコリラ
硬貨 1クルシュ、5クルシュ、10クルシュ、50クルシュ、1トルコリラ
50リラ札のイメージ画像

トルコリラ相場の変動要因

トルコ経済の動向

トルコは一人当たりのGDPが世界第63位(2013年・IMF)で、新興国のカテゴリーに入ります。近年の経済成長は目覚しいものがありますが、ハイパーインフレに悩まされた歴史が長く、インフレ高進がトルコリラの重石となる場面もしばしば見られました。

内外金利差

慢性的なインフレや経常赤字の影響から、他国と比べ政策金利が高いため、金融市場全体がリスク選好に傾きがちな時は、低金利の先進国通貨に対して買われやすい傾向があります。

トルコの政治情勢

隣国イラクなど、中東情勢が悪化するとトルコも影響を受ける可能性があります。近年ではエルドアン大統領の支持勢力でもあったクルド人をイスラム教過激組織「イスラム国」が攻撃したことで、エルドアン政権の不安定化が懸念され、リラの重石になる場面も見られました。イスラム国の動きが今後落ち着いたとしても、トルコの政情不安や中東情勢悪化は今後もリラ安要因になってくることは十分にあり得ます。

トルコリラ円相場の推移

トルコリラ円相場の推移のイメージ画像

トルコリラは米ドルとの固定相場制を敷いていましたが、2001年の金融危機で変動相場制へ移行。ここから大きくリラ安が進行しました。その後は、2005年のデノミネーション(通貨切り下げ)実施を挟みながらも、2011年半ばまで、65円台から100円前後でのレンジで推移したものの、2008年のリーマンショックや欧州債務問題などを受けたリスク回避の流れの中でリラ安・円高が進行。2011年10月には40.20円台まで下落して史上最安値を記録しました。その後アベノミクス相場の中で円安が進み、2013年5月には56.60円台まで切り返すも、トルコ国内の政治的な不安を背景に再度失速する様子も見られています。

トルコ関連リンク集

出典