トルコ短期金利乱高下に伴うスプレッド及びスワップポイントについて

  • 重要

昨日よりトルコの銀行監督機関BDDKが為替スワップの取引制限を行ったことで、トルコ短期金利は乱高下しており、「トルコリラ/円」「米ドル/トルコリラ」「ユーロ/トルコリラ」のスワップポイントは、受払額が大きく変動しており、今後は、「トルコリラ/円」「米ドル/トルコリラ」「ユーロ/トルコリラ」の受け払いの方向が逆転する可能性もございます。

また為替スワップの取引制限は、トルコの金融市場に対する信頼を低下させる可能性もあり、トルコリラの為替相場は、急変動する可能性がございます。

なお、上記の影響を受ける期間においては、実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ拡大傾向となる見通しであり、その際には当社でもやむなくスプレッドを一時的に拡大させていただく場合がございます。また相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更させていただく場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。
また、お客様におかれましては、本件につきあらかじめご留意のほどお願い申し上げます。

※スプレッド拡大時には、これに伴う評価レートの変動により通常スプレッド時よりも口座の有効比率が低下します(両建状態であっても同様です)。このとき、口座状況によっては有効比率がロスカットレベルを下回る可能性がございますので、ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。

●注目ポイント
外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

トルコ当局は19日、トルコ国内の金融機関に対して、非居住者と行う期間7日以内の為替スワップ取引を自己資本の10%までに制限する通達を出した。これを受けてトルコの短期金利が激しく乱高下している。今回の措置には、投機的なリラ売りを抑制する意図があったと見られるが、短期金利市場の不安定化によって金利差を狙ったキャリートレードの魅力が薄れたため、結果的に当局の意図に反する形でリラが下落している。今回の措置は、リラのスポット取引に制限を設けた訳ではないが、当面の取引には細心の注意が必要であろう。