FOMC及びFRB議長会見に伴う相場変動・スプレッド拡大等の可能性について

  • 重要

明日深夜(日本時間31日午前3時)は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利が発表される予定となっており、さらにその後のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長会見の内容次第では、同期間中の為替相場が急変動する可能性がございます。

なお上記の影響を受ける期間においては、実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ拡大傾向となる見通しであり、その際には当社でもやむなくスプレッドを一時的に拡大させていただく場合がございます。また相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更させていただく場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。

※スプレッド拡大時には、これに伴う評価レートの変動により通常スプレッド時よりも口座の有効比率が低下します(両建状態であっても同様です)。このとき、口座状況によっては有効比率がロスカットレベルを下回る可能性がございますので、ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。

●注目ポイント
外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

29-30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、今年3回目の利下げが発表される公算が大きい。もっとも、市場は、25bp(0.25%)の利下げをほぼ織り込み済みであり、この点についてはサプライズの余地は小さい。声明文とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見から窺える追加利下げへのスタンスが焦点となる。
市場には、「予防的利下げ」は今回で打ち止めとなり、FOMCは追加利下げを示唆しないとの見方も少なくない。そうなると、ドルは強含む可能性があるものの、株価が値崩れを起こしかねず、引いては円高に振れるリスクにも注意が必要となる。これは、ドル/円よりもクロス円に強い下落圧力がかかるケースだろう。ただし、米政策金利先物が織り込む12月の追加利下げ確率は2割程度に過ぎず、市場の失望余地は小さいと考えられる。米中通商協議を巡る楽観的な見方が広がっている事からも、ネガティブな市場反応は限定的だろう。一方で、FOMCが追加利下げも辞さない構えを示せばドルは下落する公算が大きいが、この場合は株価が上昇する可能性が高そうだ。結果的にクロス円に上昇圧力がかかりやすくなると予想される。今回のFOMCについては、余程のサプライズがない限りドル/円相場への影響は大きくないと見るが、クロス円相場の変動には念のため注意が必要だろう。