世界の通貨 ノルウェー

ノルウェーの基礎知識

正式名称
ノルウェー王国
首都
オスロ
公用語
ノルウェー語
政治
立憲君主制のもと、議会は一院制
首相
エルナ・ソルベルグ
元首
ハーラル5世
中央銀行
ノルウェー中央銀行(Norges Bank)
ノルウェーの歴史
ノルウェーは「北の道」を意味します。紀元前4世紀には北ゲルマン系のノルマン人が現在のノルウェーに定住し、それが現在のノルウェー人の基礎となっています。8世紀から300年以上にわたるヴァイキング時代には、デンマーク・スウェーデンヴァイキングとともに海外に通商、略奪、探検で進出し、9世紀終わりにはハーラル1世が沿岸部を統一し、スカンジナビア最初の統一王国を築いたとされています。
11世紀に一時デンマークに併合されたノルウェーは12世紀末には独立を回復し、スヴェッレ朝のもとで13世紀後半に最盛期を迎えましたが、14世紀末にデンマークが中心となって、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーが一人の君主のもとに同盟を結ぶカルマル同盟が成立(1397年)、ノルウェーは実質的にデンマークに支配され、1536年には形式上の独立国家の地位を失いました。
19世紀にはナポレオン戦争でフランス側についたデンマークが敗れたことで、ノルウェーはスウェーデンとの同君連合を受け入れることになりましたが、19世紀半ばからの民族主義の昂揚とともに、ノルウェーでも独立を求める機運が強まり、1905年にスウェーデンとの交渉の結果、無血の独立を達成し、立憲君主制のノルウェー王国が誕生しました。
第2次世界大戦中にはドイツに占領されましたが、戦後独立を回復。冷戦下では北大西洋条約機構(NATO)に加盟。1959年には欧州自由貿易連合(EFTA)に加盟しましたが、1972年には欧州共同体(EC)加盟を国民投票で否決し、1994年には欧州連合(EU)加盟を国民投票で否決しました。ノルウェーはEUとの関係を重視しつつも、主権の喪失、福祉水準の低下、漁業権侵害への懸念などからEU非加盟の姿勢を維持しています。

ノルウェーのお金の種類は?

ノルウェーの通貨単位は「クローネ(「kr」または「NOK」で表記されます)」といいます。補助通貨はオーレ(ore)で、100オーレは1クローネに相当します。

ノルウェーでは、5種類の紙幣と5種類の硬貨が流通しています。

紙幣 50クローネ、100クローネ、200クローネ、500クローネ、1000クローネ
硬貨 50オーレ、1クローネ、5クローネ、10クローネ、20クローネ
200ノルウェークローネ札のイメージ画像

ノルウェークローネ円相場の変動要因

ノルウェークローネも、米ドルと同様に経済指標や要人発言が主な変動要因となっております(具体例は米ドルの紹介ページをご参照ください)。ここでは、そのほかにも注目しておきたい変動要因を紹介します。

ユーロ円相場の動向

ノルウェーはEU非加盟国ですが、欧州諸国との経済的な結びつきは強固です。そのため、ノルウェークローネ円相場はユーロ円相場との相関性が強いという特徴を持っています。

原油相場の動向

ノルウェーは欧州最大の原油産出国であり、天然ガスと合わせると、輸出額の五割以上を占める事になります。したがって、ノルウェークローネ相場にとって原油価格の影響は無視できないものとなっています。

ノルウェー経済の動向

ノルウェーは一人当たりのGDPが世界第2位(2013年・IMF)の先進国で、失業率も低水準で安定的に推移しています。一方で、資源国としての地位も併せ持つ事などから、貿易収支やインフレ指数は振れ幅が比較的大きめで、為替レートの変動を誘発する事もしばしばです。

ノルウェークローネ円相場の推移

ノルウェークローネ円相場の推移のイメージ画像

2000年10月に史上最安値となる11.20円台まで下落していましたが、その後、世界経済が回復するのに伴い、我が国と海外の金利差に着目した「円キャリートレード」が活発化。2007年10月にはほぼ15年ぶりの高値となる21.90円台まで上昇しました。ところが、2008年9月のリーマンショックをきっかけに、こうした「円キャリートレード」が急激に巻き戻された結果、翌年1月には12.10円台まで下落する大暴落を演じます。その後も、リーマンショック後の世界経済の回復局面で、ノルウェー中銀がいち早く利上げを行った2009年10月には16.90円台まで反発したかと思えば、ギリシャに端を発したユーロ圏債務危機によって欧州経済が落ち込んだ影響から、中銀が利下げを実施した11年から12年にかけて12円台まで反落。さらに、2012年後半から13年前半にかけてはアベノミクス相場で17.80円台まで上昇するなど、大ぶりな上下動を繰り返します。ただ、13年後半以降は、概ね16-17円台で推移しており、ようやく落ち着きを取り戻したように見えます。

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出典