今井雅人
東京時間における急激な円高の発生 この1週間、東京時間に入ると急激に円高になる展開が2回ありました。特段の材料はなかったものの、国内の実需からの円買いなど、特殊な要因が突然出現し、1日に2円から3円ほどドル円で急激な円高となりました。相場が徐々…
お盆休みも終わり、また本格的にトレードをやっていきたいと思います。今週も含め当面の基本的な認識としては、緩やかなドル安と円安という流れです。 アメリカが利下げサイクルに入ったのは既定路線ですので、今後は基本的にはドル安の流れが続くと思います…
アメリカの消費者物価指数(CPI)発表と市場反応の背景 昨日、アメリカの消費者物価指数が発表されました。総合が前年比プラス2.9%、コアがプラス3.2%と、予想をわずかに下回る結果となりました。しかし、市場の反応は非常に落ち着いたものでした。 市場反応…
マーケットは徐々に落ち着きを取り戻してきました。日銀ショックは一旦過ぎ去ったと考えていいと思います。ただ、2年に渡る円安の流れを作ってきた日本と諸外国の金利差が、縮小傾向に入ったのは間違いありませんので、以前のような円安には戻らないと思いま…
日銀ショックの余波と米国の経済見通しの変化により、為替市場は不安定な状態が続いている。ドル円を含む主要通貨ペアは当面2-3円程度の幅で乱高下する可能性が高く、一方向の動きは見込みにくい。このような市場環境下では、取引金額を抑え機動的に対応する…
7月31日は2024年で一番重要な日になる可能性があることをお伝えしてきましたが、やはり凄いことが起きてしまいました。日銀は、国債買い入れの減額に加え、政策金利の引き上げを決定しました。更に植田総裁は更なる利上げの可能性に言及した上、数十年間超え…
日銀会合:国債買い取り減額と利上げ 7月31日、日銀の金融政策会合が開催されました。予想通り、国債買い取りの減額が決定され、2年かけて現在の月額6兆円から3兆円に減額することが発表されました。注目された政策金利の引き上げも実施され、これは円安に対…
今週31日は、いよいよ注目の日銀金融政策決定会合が開かれます。ここでは、既に公表している国債の買い取り金額の減額が決定されます。金額に関しては、2年間で半額にまで減らすといった常識的な判断となると言われており、大きな波乱はないと思います。マー…
日銀会合:政治家の発言が市場に与える影響 来週7月31日に開催される日銀の金融政策決定会合に向けて、様々な観測が出始めています。特に注目されているのは、政府サイドからの日銀への利上げ促進発言です。 1. 河野大臣が最初に発言 2. 茂木幹事長も同様の…
11日、12日に行われたと言われているドル売り円買い介入の影響が市場にまだ残っています。急激な変動はなくなってきて、比較的安定はしているものの、介入前の水準にはなかなか戻らない状況になっています。先週も言った通り、4月、5月の介入後の動きと同じ…
為替介入の規模と影響 7月11日と12日の2日間で為替介入が行われたようです。値動きから推測すると、介入金額は約5兆円程度と思われます。日銀の当座預金の推移を見ると、初日が3兆円、2日目が2兆円程度であったことが推測できます。これは、為替市場での値動…
先週の木曜日、アメリカのCPIが発表になったとほぼ同時にドル円が急落を始めました。CPIの結果で、どうしてこんなにドル円だけ下がるのか不思議でしたが、どうやら日本政府による為替介入であったようです。そして、翌日の12日もおそらく介入は実施されまし…
気付けば円安という流れが継続しており、この1週間もその傾向が続いています。ドル円相場は160円台から161円台の間を推移していますが、その中でクロス円が徐々に上昇しています。例えば、豪ドル円は109円台に達しています。一時期、政治不安で下落していた…
先週末のアメリカの雇用統計の結果は、失業率は予想より悪く、就業者の数は予想より伸びていてまちまちでしたが、4月、5月分が下方修正されたこともあり、若干ドルは下落し、ドル円も160円台に下落していますが、円安の流れに変わりはないと思います。引き続…
円安加速:金利差とグローバルインフレの影響 現在、円安が止まらない状況が続いています。主な要因は日本と他国との金利差です。特にアメリカは当面利下げを行う予定がなく、この金利差は維持されそうです。さらに、世界的なインフレの高止まりにより、日本…
「気が付くと円安」という相場が続いています。一気に円安が進むというよりは、動きがゆっくりの中、そろりそろりと円安が進行してきています。ドル円も160円が当たり前のように上に抜けてきています。 こうした過熱感のない相場はなかなか反転することがあ…
ドル円:160円を突破 ドル円相場が160円を超える展開となっている。前回160円に到達した際は、急激な上昇後すぐに下落するという激しい動きを見せたが、今回は比較的穏やかな円安の進行が特徴的である。 現在の市場環境は、大きな材料に乏しい状況にある。そ…
材料のない中、またジリジリと円安になってきています。材料がなくなると金利差が効いてくるといういつもの法則です。ドル円が160円に近づいてきていますので、一応介入が気になるところですが、動きがゆっくりなので、財務省もなかなか介入がしづらいのでは…
米雇用統計・CPI結果とドルの動向 今週は、アメリカの経済指標について注目すべき点がいくつかありました。まず、先週の金曜日に発表された雇用統計では、失業率は予想より悪い4.0%となりましたが、非農業部門の就業者数は予想を大きく上回る27万人以上の増…
先週、米CPI、FOMC、日銀会合をこなして、今週は大きなイベントがない1週間になります。そのため、動きは緩やかになると予想しています。 先週、はっきりしたことは、FRBは当面利下げをする気がないということと、日銀は国債の買い入れを減額していくのです…
米雇用統計・CPI結果とドルの動向 今週は、アメリカの経済指標について注目すべき点がいくつかありました。まず、先週の金曜日に発表された雇用統計では、失業率は予想より悪い4.0%となりましたが、非農業部門の就業者数は予想を大きく上回る27万人以上の増…
週末の雇用統計は、予想よりいい結果となり、長期金利が上昇し、ドル高になりました。しかし、この流れは続かないと思います。再び相場はレンジに入る可能性が高いとみています。 今週は、12日にFOMC、14日に日銀の政策会合があります。FOMCでは政策金利据え…
【メキシコペソ円】メキシコ大統領選での予想外の市場反応 先週、メキシコで大統領選挙が行われ、これまでの政権の政策を継承すると掲げた候補が勝利しました。しかし、これを受けて財政悪化への懸念から、メキシコペソと株式市場が急落しました。ただ、これ…
銀行ディーラー時代の輝かしい実績を持つ「マット今井」こと今井雅人氏による恒例の経済・為替相場の解説セミナーです。各通貨の具体的な展開を今井節で明快に解説します。
銀行ディーラー時代の輝かしい実績を持つ「マット今井」こと今井雅人氏による恒例の経済・為替相場の解説セミナーです。各通貨の具体的な展開を今井節で明快に解説します。 【YouTube】
日本の長期金利が急上昇して、10年物国債利回りは1.1%まで達しました。これを受けて、一時円買いが活発化しましたが、その後は長期金利の上昇が一服したために、落ち着いた動きになっています。もし、また日本の長期金利が上昇を始めると再び円高になる可能…
■ 米長期金利上昇とドル高 FRBの利下げ時期遅延観測を受けて、米長期金利が上昇傾向に。 これがドル高の背景となり、ドル円も157円台まで上昇した。 ドル高はメキシコペソにもマイナスの影響を与えている。 ■ 日本の長期金利上昇 日本の10年国債利回りが数十…
ここにきて、相場が膠着状態に入ってきました。原因は材料難。各国の金融政策も短期的には主だった変化は起きそうもないですし、それ以外に注目すべきイベント等も見当たりません。次の新しい材料が出てくるまで、相場はあまり動かない可能性がより高くなっ…
【相場振り返り】円安が進行 今週と来週は、為替相場の谷間とでもいう1週間になっていまして、特段大きな材料は見当たらないという状況です。そんな中、全体的に円安が進んでいくというような展開になってきています。 【ドル高の背景】FRB議長の発言が影響 …
マーケットは徐々に正常に戻ってきています。今週は特に大きなイベントや重要な経済指標がない中、先週同様安定した動きを見せると思います。安定した市場では、金利差が効いてきます。今週も円ジリ安の展開となる可能性が高いとみています。ただし、スピー…
米CPI発表と市場の反応 昨日、アメリカの消費者物価指数(CPI)が発表されました。結果はほとんど予想どおりでしたが、先月分の総合指数が前月比で0.3%上昇し、予想の0.4%を若干下回りました。ただし、年率では大きな変化はなく、予想どおりの結果となりま…
先週1週間で、マーケットは正常化しました。今週からは、値動きは段々小さくなってくるのではないかと思います。アメリカの利下げも9月以降になる可能性が高くなり、オーストラリアに至っては利上げの可能性も浮上していて、全体的に金利差を背景とした円安…
為替介入後のマーケットの回復 ようやく為替介入の影響からマーケットが立ち直ってきています。今週は少しずつ円安方向に戻ってきていますが、介入の後遺症から回復し、マーケットが正常化していく1週間だと位置付けていました。これから通常の動きに戻ると…
FOMCが終了して、マーケットが一息ついた午後のNYで突然2回目のドル売り介入が行われました。正直どこまでやるかとびっくりしました。2回合計で9~10兆円程度のドル売り介入が行われた模様です。2022年の3回の介入の合計が9兆1000億円、そこから考えると、当…
財務省による2回の為替介入 この1週間で、財務省は2回の為替介入を実施したと考えられます。1回目の介入金額は5兆円を超えていると言われており、日銀の当座残高の増減から推計できますが、ほぼ間違いないでしょう。 介入金額は2日間で約10兆円 そして昨日(…
日本が休日の間にも関わらず、ついに財務省がドル売り円買い介入を実施した模様です。ドル円が一時160円にまで急騰し、この動きならアメリカも介入に対して理解を示したということではないかと思います。介入が実施されれば4~5円程度下落するとの見通しを示…
ドル円は、ついに155円を上回りました。155円付近には、ノックアウトオプションがあり、売りで抑えていましたが、突破してしまいました。ドル円だけでなく、円全体が弱くなっており、クロス円も軒並み高値を更新しています。このような状況では、円安の流れ…
先週末、イスラエルがイランに対して報復攻撃をしかけたことで、一時的にリスクオフの展開となり、株は急落、急激な円高が進行しました。しかし、その流れも一瞬で終わり、その後はあっという間に元の水準に戻ってきています。この一連の動きで、円売りの強…
先週、アメリカの消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことで、ドル高が進み、ドル円も152円を突破し、154円台に達しました。一時期、マーケットではアメリカの利下げが6月頃から始まるのではないかという観測が流れていましたが、その期待が打ち砕かれた…
先週発表されたアメリカの消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことで、長期金利が上昇し、ドルも急騰しました。ドル円も一気に153円台に乗っています。先物市場で6月の利下げを一時6割以上織り込んでいましたが、一気にはげ落ちました。そもそもマーケッ…
いよいよドル円が152円を上に抜けてきました。きっかけはアメリカの消費者物価指数(CPI)が予想よりも良かったということです。年率にして0.1%良かっただけですが、これで利下げはかなり遠のいたということで、米国の長期金利も10年債で4.5%を超えてきました…
先週末アメリカの雇用統計が発表され、失業率、非農業就業者数の増加とも予想を上回ったのですが、マーケットの反応は鈍く、小動きになっています。もう少し強力な材料がないとこの展開は続いてしまいそうです。ドル円もいずれ152円を上に抜けると思いますが…
問題は介入ですが、日本の財務省の動きはどうなのかということです。3者会合が行われたので、介入はいつでも準備OKということですから、いつ出てもおかしくないという状態であることは間違いないと思います。ただ、相場が動かなければ介入はなかなかしづらい…
先週の水曜日、財務省、日銀、金融庁の緊急会合が開催され、最近の円安についての協議が行われました。これで、為替介入の準備が出来たということです。マーケットもそれを心配して、それ以降積極的な円売りが影を潜めてしまいました。だた、基調は円安方向…
昨日、東京時間にドル円がここ数年の高値を更新し、151.97円前後まで達しました。152円にはオプション絡みの防戦売りと呼ばれる大量の売りがあるため、そこで抑えられてしまいましたが、一時的に高値を更新したことで日本の当局も動きを見せています。 財務…
日銀の政策決定会合、FOMCの2大イベントを終えて、今週は谷間の1週間です。FOMCの後はドル売りに反応しましたが、これは明らかにマーケットが間違った反応をしてしまいました。そのため、すぐにドルは買い戻されました。FRBよりもECB、BOEの方が先に利下げを…
今日の未明にFOMCがありました。また、昨日は日銀の金融政策会合ということで、非常に大きなイベントが2つ続きました。 日銀は17年ぶりに金融政策を変更し、引き締め方向に変更しました。マイナス金利の解除、イールドカーブ・コントロールの撤廃、そしてETF…
今週は中銀ウィークです。19日に日銀の金融政策会合、20日はFOMC、21日はBOEとSNBの会合があります。19日の日銀は、マイナス金利解除は確実、YCCも撤廃される可能性が高いと思っていますが、これはすでに既成事実化してマーケットは事前に織り込んでしまいま…
仮に日銀がマイナス金利を解除したときは、やっぱり一瞬は円高になると僕は思うんですね。じゃあ、どの辺まで行くのか。ドル円はもう一回146円台前半ぐらいまで行くという感じですかね。 ただし、そこでマイナス金利を解除したときに、金融引き締めに正常化…
先週、マーケットのムードが一変しました。一部メディアが「3月19日の日銀金融政策決定会合でマイナス金利解除する考えに傾いている委員が増えている」と報じたこともあり、いよいよマイナス金利解除という観測が広がっています。元々3月か4月に解除という予…