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円安進行!クロス円の上昇が続く可能性、介入困難で円が売りやすい状況に【マット今井 実践FXトレードのつぼ】2023/11/16

ユーロ円は165円、ポンド円も190円ぐらいは十分可能性ある【マット今井 実践トレードのつぼ】

収録日:2023/11/16

元邦銀ディーラーの今井雅人氏が現状の世界経済を詳細に分析し、今後の為替相場動向まで踏み込み見通しを示します。

時間がない方向け「ポイント要約」展望
・クロス円での円安が進行
 →調整が入るかもしれないが、この流れが続く可能性は十分ある
・ユーロ円は165円、ポンド円も190円ぐらいは十分ある
・メキシコペソ円も9円ぐらいまで上がっていくかも
・介入は現状のスピード感ではかなり難しい
 →ますますマーケットは円が売りやすい状況に

 

目次

0:00 クロス円での円安進行の背景と展望
2:50 メキシコペソの動向と見通し
3:31 介入とドル円の展望
6:02 【PR】口座開設特別キャンペーン

要約

足元ではクロス円での円安が進んでいます。その背景なんですけれども、1つ目は日銀の金融政策会合で、YCCの運用が少し緩和された後、逆に「あまり極端な政策変更はないんだろうな」ということで円売りが進んだ。その流れが2週間ぐらいずっと続いてるということが背景にあります。
それと米CPIが予想より下回ったことで、これでもうアメリカは利上げは恐らく終焉を迎えてきただろうという見方がマーケットに広がりました。一部では来年利下げという話まで出てきていますが、それはちょっとやり過ぎかとは思いますが、もう利上げはないだろうというムードに完全になって来ている。
そうすると、ドル安ということになるわけですが、ドル円に関しては円売り圧力がかかっているので動かない。他の通貨に対してはドル売り圧力がかかるので、例えばユーロドル、ポンドドル、豪ドル米ドル、メキシコペソなんかもそうですが、ドル安、つまりユーロ高、ポンド高、豪ドル高、メキシコペソ円高みたいな動きに繋がってきているということです。
全体的にドルが他の通貨に対して弱くなっている中、円に対しては弱くならない。結果的にクロス円がどんどん上がってしまう、つまり円安になっていく流れが続いてきているということです。足元のところはかなりスピードが速いので、少し調整が入るかもしれませんが、僕はこの流れがまだ続く可能性は十分あるんじゃないかなと思っています。マーケットにどれぐらい買う力が残ってるのかという問題はあるんですが、年末にかけてあまり大きな材料がありません。来月になればまた米雇用統計とか、米CPIが発表されますが、相場を決定づけるような局面というのが今はないので、そうすると今の流れがじりじりと進んでしまうという可能性は十分高いんじゃないかなと思っています。少し調整が入るかもしれませんが、私はユーロ円は165円、ポンド円も190円ぐらいは十分あるなと思って今やっているところです。

メキシコペソも8.7円を超えてきました。相場が動かなくなって時間が経過すれば、金利差が効いてくることになりますので、メキシコペソなどの高金利通貨はどうしても嗜好されやすい。そこにお金が流れていくということは十分にあると思いますから、ひょっとすると9円ぐらいまで上がっていくかもしれない。ただし、スピード調整は必ず起きますので、そういうものをこなしながら上がっていく展開になっていくのではないかと思っています。

唯一心配するなら日本政府財務省による介入はどうなんだろうということなんですよね。日本が為替介入をするためには、相手国の理解を求めなきゃいけません。基本的に介入はドル円で行われますから、アメリカに理解を得なければいけない。アメリカのスタンスはハッキリしていて「ドル円が大きく動いた時は仕方ないけど、それ以外はやめてね」ということです。
ドル円の動きを見ると確かに151円台というのはかなり円安の水準ではあるんですが、1動きは非常に小動きで緩やか。こういう状況の中でアメリカが介入に理解を示すとはとても思えないですね。「全然動いてないじゃん」「動きも緩慢なのに、なぜ介入するんですか?」ということを言われかねないので、日本政府というのは、今苦しい立場に置かれてるのではないかなと僕は思っています。
昨年の高値である151.94円、ここを上に抜けて走るようなことがあれば、それはある意味大義名分になるので、ここぞとばかりに介入をするということはできなくはないと思います。ただ、現状のスピード感ではかなり難しいと思うので、ますますマーケットの人たちは円が売りやすいということになります。ドル円はちょっと天井が詰まってますけど、クロス円は上抜けていますので、そういう意味では、クロス円が下がったら買いたいというところは出てくるかと思います。

ちなみにドル円に関して言うと、私が聞いている限りでは、実需、つまり輸入企業とか、なかなかドルの手当てができていなくて、下がったらドル円買いたいなと口をあけて待ってるようですので、そういう意味においては米CPIの後も、150円台前半まで行ったがそこから戻される、こういうことはこれからも続くと思います。今週も一週間頑張っていきましょう。

 
株式会社マットキャピタルマネージメント 代表取締役
今井雅人
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
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