【重要】トルコ中銀金融政策発表(8/12)に伴う相場変動・スプレッド拡大等の可能性について

  • 重要

明日(8月12日)日本時間午後8時にはトルコ中央銀行の金融政策発表が予定されております。今回の市場予想の大勢(政策金利19%据え置き)と大きく異なる結果となった場合、あるいは金利据え置き発表後に利下げ論者であるエルドアン・トルコ大統領が、同中銀に対し批判的なアクションを起こした場合などには、トルコリラ相場が急変動する可能性がございます。また、特に後者については今週末に発生した場合、トルコリラを含む通貨ペアの週明け(8月16日)オープンレートが前週末クローズレートに対し大きく乖離する可能性がございます。
ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。

なお、上記の影響を受ける期間においては、実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ拡大傾向となる見通しであり、その際には当社でもやむなくスプレッドを一時的に拡大させていただく場合がございます。また相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更させていただく場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。
また、お客様におかれましては、本件につきあらかじめご留意のほどお願い申し上げます。

※スプレッド拡大時には、これに伴う評価レートの変動により通常スプレッド時よりも口座の有効比率が低下します(両建状態であっても同様です)。このとき、口座状況によっては有効比率がロスカットレベルを下回る可能性がございますので、ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。

●注目ポイント
外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

トルコ中央銀行は8月12日に政策金利を発表する。3日に発表されたトルコ7月消費者物価指数は前年比+18.95%に加速して政策金利の19.00%に接近。いくら低金利を志向するカブジュオール総裁でも利下げに踏み切れる状況ではないだろう。市場も今回は政策金利の据え置きを確実視している。

ただ、より強力な低金利信奉者で中銀総裁の人事権を握るエルドアン・トルコ大統領は4日、「高金利はもういらない。高金利はインフレ上昇をもたらすからだ」と改めて自説を展開。その上で「金利引き下げに移行しつつあるため、これからインフレがさらに加速することはあり得ない」と述べた。

そうした中、トルコ中銀がこれまで声明で示してきた「インフレ低下が達成されるまで、現在の引き締め的な政策スタンスを断固として維持する」との文言を踏襲するか注目したい。仮に文言の修正などで利下げに柔軟な姿勢を示唆するようだとリラの急落に繋がりかねないため注意が必要だろう。