トルコ中銀金融政策発表(8/20)に伴う相場変動・スプレッド拡大等の可能性について
明日(8月20日)日本時間午後8時には、トルコ中銀の金融政策発表が予定されております。去る8月7日付で本欄にてご案内したように、トルコリラが対主要通貨で下落基調となる展開が続いており、対円・対米ドルともに8月6日の史上最安値更新をうかがう状況となっております。こうした状況下でのトルコ中銀による発表内容次第では、最安値更新の可能性を含め、トルコリラ相場が急変動する可能性がございます。
ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。
なお、上記の影響を受ける期間においては、実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ拡大傾向となる見通しであり、その際には当社でもやむなくスプレッドを一時的に拡大させていただく場合がございます。また相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更させていただく場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。
また、お客様におかれましては、本件につきあらかじめご留意のほどお願い申し上げます。
※スプレッド拡大時には、これに伴う評価レートの変動により通常スプレッド時よりも口座の有効比率が低下します(両建状態であっても同様です)。このとき、口座状況によっては有効比率がロスカットレベルを下回る可能性がございますので、ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。
●注目ポイント
外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
トルコ中銀は18日、翌日物金利による銀行への流動性供給額の上限を19日から半分に削減すると発表した。事実上の金融引締め策であり、リラ安抑制策の一環と見られる。ただ、リラ相場は対円や対ドルで過去最安値圏での推移が続いており、現時点ではこうした「裏口引締め」の効果は薄い。
20日のトルコ中銀金融政策決定会合でも、追加的な「裏口引締め」はあっても主要政策金利である1週間物レポレートを引き上げる「正当引締め」は難しいとの見方が多い。中銀の決定がリラ安抑制には力不足と市場に受け止められればリラの下落に弾みが付く可能性もある。一方で、「正当引締め」によってリラ安抑制に本気の姿勢を示せばリラが急反発する事も考えられる。いずれにしても、リラ相場の急変動には注意が必要だろう。