トルコ地政学懸念(10/9)に伴う相場変動・スプレッド拡大等の可能性について

  • 重要

昨日(10月9日)からのトルコ軍によるシリア北部での地上作戦開始を受け、トルコ地政学懸念の高まりに伴いトルコリラ相場が急変動する可能性がございます。

なお上記の影響を受ける期間においては、実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ拡大傾向となる見通しであり、その際には当社でもやむなくスプレッドを一時的に拡大させていただく場合がございます。また相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更させていただく場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。

※スプレッド拡大時には、これに伴う評価レートの変動により通常スプレッド時よりも口座の有効比率が低下します(両建状態であっても同様です)。このとき、口座状況によっては有効比率がロスカットレベルを下回る可能性がございますので、ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。

●注目ポイント
外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

トルコ軍は昨日(9日)、シリア北部に越境してクルド人勢力に対する攻撃を開始。トルコ側の事前通達などで、ある程度想定済みの行動ではあったがトルコリラは下落した。クルド人勢力は、シリアでの「イスラム国(IS)」掃討作戦で中心的な役割を果たしてきただけに、同勢力をISと同列の「テロ組織」と見なすトルコの軍事作戦に対する欧米の反発は強い。トランプ米大統領は7日、「トルコが一線を越えれば経済を壊滅させる」とツイートしている。昨晩から今朝にかけてのトルコリラの下落は、中東の地政学リスク上昇よりも、欧米によるトルコへの制裁を警戒したものと考えられる。トルコ軍の越境攻撃が短期間で収束するのかどうかが、今後のトルコリラ相場のカギとなりそうだ。