月曜コラム「週刊 独り言」|FXブログ|外為どっとコム

日銀は本気か、それとも市場の早とちりか?

先週のドル・円相場は日銀の超長期国債購入減額のニュースを受けて113円台から111円割れまでドル安&円高が進んだ。

先週の独り言で今年のドル安&円高の要因として、

‐アメリカが利上げを続け、欧州が量的緩和縮小に動く中、我が国だけ"強力な金融緩和を粘り強く続ける。"ことが出来るのであろうか?

黒田総裁がふと漏らしたリバーサル・レート=(金利を下げ過ぎると、預貸金利ざやの縮小を通じて銀行部門の自己資本制約がタイト化し、金融仲介機能が阻害されるため、かえって金融緩和の効果が反転する可能性があるという考え方。)発言はある意味本音であろう。

市場が此の真意を探り出したらドル安&円高が進むのは必定であろう。

と指摘し、"何れ遅かれ早かれ日銀は政策転換を迫られ、その時はドル安&円高になるだろう。"と述べたが正にそれが"起きた様な"感じがしたが果たして日銀は本気なのだろうか?

それともこの動きは市場、特に為替市場参加者の早とちりなのだろうか?

塾長は債券市場の専門家ではなく9日の日銀のアナウンス後は"やはりな、これは相当な円高に成るかも知れない。"と感じ、もしかしたら110円割れも有り得るかとも思ったが、知人の債券の専門家や日銀ウォッチャーは極めて冷めた見方をしており、"そもそもここ2年間日銀は債券購入額を徐々に減額しており、別に驚くものではない。"とか"黒田総裁の任期満了となる4月8日までに日銀が政策変更を行うことはない。"と断言する。

その後日銀からはアナウンス後の市場の反応についてのコメントは聞かれないが、黒田総裁は今朝の記者会見で"2%のインフレ目標が安定的に持続するまで、長期金利は量的・質的に金融緩和を継続していく。物価安定の目標に向けて、必要な政策を行う。"と断言した。

個人的にはECB.が政策変更の詳細を明らかにするであろう3月から4月までは日銀も明確な政策変更のシグナルは出さないのではなかろうかと思う。

過去10年のドル・円相場の動きを見ると1月は10回の内7回ドル安&円高が進んで陰線で引けている。

今月、今年の始値である112.61を下回って引けると11回の内8回1月はドル安&円高が進む事に成るが、今年の高値113.38から今日付けた安値110.57までの下落が"典型的な1月の下げ。"に留まって110円を割り込むようなドル安&円高にはならないのではなかろうか?

先週ドル・円相場が下げる中、米株価そして米債券利回り共に上昇した。

        1月5日  1月12日

ダウ平均株価  25,295.87 25,803.19

ナスダック総合 7,136.56 7,261.06

2年物債券利回り 1.963% 2.001%    

10年物債券利回り 2.479% 2.549%

30年物債券利回り 2.813% 2.852%

この1週間日経平均株価は殆ど動きは無いが過去のパターンでは米株価や債券利回りが上昇するとリスクオンの動きと成ってドル・円相場も上昇したが、今回はその相関が崩れている。

久し振りに米2年物債券の利回りとドル・円相場の動きを見てみると相関の崩れは明らかである。

先週会って意見交換した現役ディーラーによると最近ヘッジファンドが使用するAI.=(人工知能)のロジック(ある要因が起きた場合にAI.が売買のシグナルを送る。例えば米株価や米金利が上昇した場合にはドル・円を買えと言うシグナルを送る。或いは北朝鮮でミサイル発射の兆候を掴むとドル・円を売れと言うシグナルを送る。)が変化した可能性が有り、今迄の経験則が通用しない事が有ると言う。

此れはややこしい事に成る。

今日の東京株式市場は一時180円高と成り、現在は約70円高で取引されているがドル・円相場はじりじりと値を下げて先程110.57の安値を付けた。

確かに今迄とは違う動きと言える。

注目された本日の日銀による債券買いオペレーションに対する市場の反応は薄く、10年物債券利回りは金曜日よりも多少高い0.074%で取引されている。

昨年からのドル・円相場の日足チャートを見ると如何にも下げそうに見えるが、米2年物債券利回りとドル・円相場のチャートを見ると如何にも上げそうに見える。

悩ましいですなあ。

2018年はどうなる?

皆様、新年明けましておめでとう御座います。

本年もどうぞ宜しくお願い致します。

昨年のドル・円相場は年初の1月に高値118.60を付けた後111.59へドル安&円高と成り、その後は115.50、108.13、114.36、108.78、114.49、そして年の安値の107.31を付けた後114.73の戻り高値を付け、円高・円安との見事なサイクルを繰り返した後は111~114円のレンジに留まり1年の値幅は11円29銭で、プラザ合意が有った1985年の値幅62円55銭と単純に比べるとVolatility.=(変動率)が凡そ五分の一と成ってディーラー泣かせの一年と成った。

Chart Hitorigoto.png


(2017年1月からのドル・円相場のローソク足。)

さて2018年の相場展開はどうなるであろうか?

日経ヴェリタスが72名の機関投資家や証券会社、銀行の株式、為替、債券担当者や投資戦略を担当するストラタジストを対象に年初恒例の相場アンケートを行った結果によると、どうやら今年も"大きな波乱は無い。"レンジ相場と見る向きが多い。

ドル・円相場の高値予想の平均は116.86、安値予想の平均は107.18でまあ107~117円のレンジと言う事か?

一番の高値予想は135円で次は125円。

120円と予想する人が最も多く17名居る。 次は115円で12名。

一番の安値予想は95円で次は100円。

108円と予想する人が最も多く14名居る。 次は105円で8名。

恥ずかしながら筆者の予想も似た様な物で、昨年同様"冷静に考えたらドル高&円安に成るのかも知れないが、何か有ったら突然ドル安&円高に成るリスクが怖い。"と感じている。

先ずドル高&円安要因を考えてみると、

‐FRB.による利上げが続き、金利差拡大の観点からドルが買われ、円が売られる。

‐税制改革やインフラ投資を好感して米経済成長が更に加速する。

‐堅調な株価を背景にリスク・オンの動きが進む。

などが挙げられ、極めて穏当でオーソドックスな見方であろうか?

そしてドル安&円高要因を考えてみると、

‐短期金利が上昇しても長期金利が上昇しなければ景気後退の兆候を示すと言われるイールドカーブがフラット化するどころか短長期金利の逆転も有り得る。

‐税制改革は短期的には米国経済にとってプラスと成るが長期的には財政赤字増加の懸念と成る。

‐連日の様に高値更新を続ける米株価には高値警戒感が燻り、株価下落が始まるとリスク・オフの動きが始まる。

などと上のドル高&円安要因が、"もし..したら、もし...れば。"流れが変わると言う"たられば論"で逆にドル安&円高要因と成る。

他にも、

‐平昌オリンピックを前に現在は鳴りを潜めている北朝鮮であるが、中東情勢と相まって地政学的リスクは依然として脅威として残る。

‐先程もニュースとして流れたが、ミラー特別検察官がトランプ大統領の事情聴取をすると伝えられた様にロシアゲートを巡るトランプ大統領への不信の増大。

これは11月の中間選挙へ大きな影響を与える可能性が大である。

窮鼠、猫を噛むと言うが支持率アップを図って我が国に通商問題を突き付けてくる可能性が無いとは言えない。

‐アメリカが利上げを続け、欧州が量的緩和縮小に動く中、我が国だけ"強力な金融緩和を粘り強く続ける。"ことが出来るのであろうか?

黒田総裁がふと漏らしたリバーサル・レート=(金利を下げ過ぎると、預貸金利ざやの縮小を通じて銀行部門の自己資本制約がタイト化し、金融仲介機能が阻害されるため、かえって金融緩和の効果が反転する可能性があるという考え方。)発言はある意味本音であろう。

市場が此の真意を探り出したらドル安&円高が進むのは必定であろう。

‐シカゴ・IMM.は依然として大きな円の売り持ちポジション(ドルの買い持ちポジション)を保持しており、このポジションは何れ必ず巻き戻しが起きる。

昨年ユーロ・ドルは1.05から1.20まで上伸したがその間シカゴ・IMM.がユーロの売り持ちポジションから買い持ちポジションに転じた事と偶然ではあるまい。

何がきっかけと成るかは不明だがシカゴ・IMM.の動きには今年も留意したい。


まとめるとドル高&円安が進むと思えばそう思えるし、逆にドル安&円高が進むと思えばそうとも思える。

今年の相場も一筋縄では行きそうにないが上手く流れに乗りたい。


クリスマス。

今日は12月25日。

クリスマスだ。

関東地方は快晴でホワイト・クリスマスには成らなかった。

昨晩はクリスマス・イブで、近くに住む娘の家を訪ねて孫達と食事をした。

多くのご家庭でもクリスマス・イブと言えば鳥を焼いてデザートにケーキを食べるのが恒例だと思うが、今やジジ・ババだけの家庭と成った我が家は食べ切れる訳も無く、大きなオーブンの有る娘の家で鳥を焼いて皆で食べるのである。

ケーキも娘が孫達の好きな大きなイチゴが乗ったショートケーキを作ってくれた。

シャンパンを開け、赤ワインを飲んで楽しいクリスマスであった。

どうでもいい事だが何故クリスマスと言うのだろう?

クリスマスは英語でChristmas.と書き、"クリスマス。"と発音する。

Christmas.はChrist.=(キリスト。クライストと発音する。)とMass.=(ミサ。マスと発音する。)が合わさって出来た言葉らしいが何故Christ.のt.は発音せず、またMass.のs.が一つ無くなったんだろう?

クリスマスと言えば子供達はサンタさんからのプレゼントが楽しみであるが、先程テレビ電話をしてみたら"ちゃんと"サンタさんから、"欲しいと思っていた"物が届き大喜びであった。

他愛なくて可愛いものだが子供達にとっては大事な事ですよね。


さて今年もあと1週間足らず。

今のところ今年のドル・円相場は高値は1月に付けた118.60、安値は9月に付けた107.32で値幅は11円28銭に留まり、これは変動相場制に移行して以来5番目の狭さと成った。

今週この高値、安値を突き破る程の値動きが有るとも思えない。

2015年は年間の値幅10円01銭に留まり、翌年2016年は凡そ2倍の22円70銭動いたが果たして来年はどうなるのであろうか?


今年もまとまりのない"週刊・独り言"にお付き合い頂き有り難う御座いました。

来年は少し違った形式にしようと考えており、決まりましたら告知させて頂きます。


皆様、よい年をお迎え下さい。


お手上げ。

今朝起きて早速PC.を立ち上げて一仕事(?)しようと思ったらPC.画面に"Windows 10を最新Version.にしましょう。"とあり、言われるままにその通りにしたらさあ大変。

何がどうなっているのかさっぱり分からないのだが、全然進まない。

一度再起動したのでもう大丈夫かと思いきや再び赤い画面になり

"更新プログラムを構成しています。3%。

PC.の電源を切らないでください。処理にしばらくかかります。

PC.は数回再起動します。"

で丸い輪がクルクル回っている。

ところがそれからちっとも進まない。

何なんだ、こりゃあ?

腹は立つがどうしようもない。

お手上げだ。

Windows 10.になってからどうも取り回しが面倒になった気がしてならない。

Version up.と言うからには改善をしているのだろうけど使い勝手が悪くなるのではいけませんな。

それとも使いこなせない年寄りの塾長が悪いのかな?

さて今年も残すところ2週間となったが今のところ今年の1年間のレンジは107円~118円の凡そ11円になりそうだ。

何時もそうだが今年も難しかった年であった。

アメリカ経済の好調さに助けられた株高と共にドルもじり高となるかと思いきや地政学的リスクの高まりなどで円も買われる展開となり結局は"行って来い。"で現在の112円台はレンジの真ん中あたりとなった。

来年もアメリカの利上げ継続によるドル高期待と、収まらない地政学的リスクなど綱引きで難しい展開と成りそうですな。

今週の独り言はPC.が使えなくて短いものなりましたがご容赦下さい。

風邪が流行っているらしく塾長も喉をやられました。

皆様、どうぞご自愛下さい。


  珍しく風邪をこじらせている塾長。


仮想通貨、第二弾。

仮想通貨の騰勢が凄い。

最大手のビット・コインは先週高値約230万円を記録した。

今年1月は約10万円そこそこだったから20倍以上にも成った結果に成る。

ところがその高値を付けた12月8日は同日に安値180万円近くまで暴落し、そのVolatility.=(変動率)は半端ではない。

今朝の日経新聞の第一面でも取り上げられていたが、世界の主要仮想通貨取引所のビットコイン売買高を調べたところ昨年は中国元が世界の9割超を超えていたが、9月に中国当局が取引所を強制的に閉鎖するなど規制に乗り出し、最近の中国元のシェアはほぼゼロにまで落ち込んでいるらしい。

そしてそれに取って代わったのが我が国の個人投資家(投機家?)と見られ、日本円の10月のシェアは42%、11月は41%と急激に増加してシェア1位に躍り出た。

中国が昨年までの仮想通貨の爆騰の主役だったのだが、今年に成ってそれが日本に成った訳である。

仮想通貨はよく分からないので手を出さずにいて乗り遅れた負け惜しみで言うのではないが230万円が高過ぎるのか、或いは180万円でも高いのかが理解出来ない。

為替で言うと、例えばドル・円相場はアメリカと日本のファンダメンタルズや金利差、政治的或いは地政学的リスクの増減、そしてテクニカル分析などの要因で動くものだと理解しているが仮想通貨のFair Value.=(適正価格)と言うものが分からない。

昨年末まで10万円以下だったものが何故1年足らずで200万円近くに成るのか?

価格が上がるから買う、買うから価格が上がる、価格が上がるから買う、....の連鎖は何だか危なく感じられて仕方ない。

中国当局が仮想通貨の取引を禁止したのはやはり同じ様な事を懸念しているからではないのかなあ?

10日からシカゴ・オプション取引所(CBOE.)で先物商品が上場され、18日からはシカゴ・商品取引所(CBT.)でも同じく上場される。

先物に上場されることによって二つのケースが考えられる。

1) Liquidity.=(流動性)が増して仮想通貨市場が益々拡大する。(価格が上昇すると言う意味ではない。)

2) 先物市場で空売り、空買いが活発と成り、益々Volatility.=(変動率)が増大する。

取り敢えず10日の上場以降大きな混乱は見られていない模様であるが、現物市場では大手業者が以下の様なメッセージを発信したらしい。

"お客様各位

いつも.....をご利用いただきありがとうございます。現在、急激なお客様数の増加によりお客様からのお問合せに対する返信、日本円の入出金対応等に遅延が発生しております。お客様にご不便をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。

各種お問合せ等への対応につきまして、現在カスタマーサポートの人員を大幅に増員し順次対応を行っております。"

"日本円の入出金対応等に遅延"が何を意味するのかは知らないが、心配ではありますな。

大手米銀行のCEO.が"我が社の社員が仮想通貨の様な怪しい物を取引したらクビにする!"と言ったらしいが、為替ディーラーに自己売買を禁止している我が国の銀行は別に仮想通貨の取引制限はしていない。

理由は簡単で"通貨として認識していないから制限のしようが無い。"と言う事らしい。

面白いですね。

塾長は今話題に成っているFX.取引に対するレバレッジ規制強化(現在の25倍から10倍に減額する。)は無いと信じているのだがその根拠は金融庁が個人投資家保護の為に云々と言うのなら、"もっと他にするべきことが有るのではないか?"、言い換えれば"2005年の金融先物取引法改正以来現在ではFX.をやる個人投資家は業者の信託保全や自己資本規制などにより投資資金の保全は計られており、また最近は投資家も逆指値を巧みに使ってリスク管理に長けてきており、仮想通貨市場の法整備を含めた規制が先なのではないのでしょうか?"と言いたいのである。

宝くじは中々当たらないが、くじを買わないと絶対に当たらない。

昔一度だけ宝くじを買ったことが有るが当選日までのあのわくわく感は堪らない。

"当たったら何を買おう。あれと、あれと、あれを買おう。"

そして勿論当たらない。

でも宝くじは買った金額以上の損失は無い。

だから余った金を"無くなってもいいや。"と思って宝くじを買う事には反対しない。

夢を買う積りで仮想通貨を買うのは悪くないのであろうなと思う。


  どうやらまた風邪を引いたらしく喉が痛い塾長。(気を付けようっと。)


酒匂・エフエックス・アドバイザリー代表
酒匂 隆雄 (さこう たかお)氏

1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で敏腕ディーラーとして外国為替業務に従事。その後1992年、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行、さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長に就任した。現在はコメンテーターとしても活躍中。

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