野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

とりとめもなく

「変動狙いと金利差狙いの違いを中心に」

(時間軸)

変動狙いと金利差狙いは時間軸が異なる。為替変動では1日で1%動くこともあるが、金利差はNZ円が年8%あるといっても1日平均では0.0219%程度の収入である。45倍の差がある。変動は時間と関係なく動く。金利差は時間が経てば経つほど無限に大きくなる(金利差は逆転しないとする)。

 変動狙いの人は金利差なんて変動に比べれば取るに足らないもの、金利差なんてたいしたことがないという。金利差狙いの人は変動なんて金利差収入に比べればたいしたことがないという。運用の期間がまったく違うから、時間軸がまったく違うから、まったく別の商品と考えてもいい。

(オマケ)

 変動にとって金利差はオマケ、金利差にとって変動はオマケ。

ただFX開始後の2000年からここ最近までは金利差狙いの方にとっては金利差もとれオマケの変動もオマケどころではなくなったというあまりにも長すぎたビギナーズラックが続いた。理論的には高金利通貨は長い目で見れば下落しやすいことも理解しておきたい。

(両方やりたい)

 金利差狙いあるいは変動狙いと決め付けずに両方やればいい(別勘定かつ別感情で)。

(口座)

変動狙いと金利差狙いの口座、勘定は別にして管理したい。感情も別にしたい。金利差狙いで1日の変動で一喜一憂するのはレバレッジが高すぎるのだろう。

(シナリオ)

両者ともにポジションを持つ前にファンダメンタルズ、需給、テクニカル、当局の動き、歴史的ボラティリティーなどから今後のシナリオを想定したい。

(スワップ狙いのレバレッジ)

 スワップ狙いのレバレッジは2,3倍がいいとは拙著「働かずに。。。」(講談社α新書)がもとになっているようだが、それはNZドルが70円台で金利が6%の時に10%以上の金利を得るために想定したもの。すべてが2,3倍ではなく通貨別に過去のボラティリティを参考にしながら決めていきたい。

 15%の金利のトルコリラまで3倍にする必要はないだろう。3倍なら45%の金利となり、天才バフェットさんを上回ってしまう。それは失礼だ。

(変動狙いのレバレッジ)

レバレッジというよりその日あるいは特定の期間で損をしたくない金額をメドにポジションを張りたい。

(銀行のレバレッジ)

銀行の自己資本比率は8%以上が望ましいとされている。8%とはレバレッジ12.5倍だ。結構高い?

(想定)

 運用期間、合計運用金額、収益目標、損切り、何回に分けてポジションを張るかなどを取引前に決めたい

(利食う)

 変動狙いはもちろん、金利差狙いも利食いたい時はかってに利食っていただきたい。

(元本あってこそ)

金利差狙いは元本あってこそ金利が入る。元本をなくしてはいけない。

(損小利大)

 どの相場でも損失は少なく、利益は大きくしろと言われている。損失は少なくは同意できるが、利益は大きくは為替市場の実情に合わないかもしれない。株や商品相場と比べれば為替相場の変動は少ないし同じところを行ったり来たりするので長く持ちすぎると絶好の利食いポイントを見逃すかもしれない。

(大きく動く)

 1998年10月にドル円は2日で24円下落したことがある。損小利大を生かせる時だが5年、10年の1回あるかないかを日々期待するのは非現実的だ。

(85年当時の1ドル240円は買いか売りか?)

23年前にFXがあったとして今までポジションを持ち続ければ1ドル240円で売るのが儲かるのが買うのが儲かるのか。金利差は恐ろしい。20%複利で50年運用すると100万円が91億円になる。ただ喜ぶのは子孫と税務署か。

(為替相場は動かない)

95年以降のドル円が典型だが振り返れば為替相場は動いていない。1985年のプラザ合意以降、貿易不均衡是正の為に大幅ドル安を促進されたが、不均衡是正にならず、最近はインフレ重視で安定志向の当局だ。極端な例は域内の通貨を究極の固定相場にしてしまったユーロの誕生だ。

(後悔に二つあり)

 本間宗久の言葉だが、利益が出始めているポジションを薄く利食ってしまいさらにその後相場が進展してする後悔と、薄く利食わずにその後相場が反転損金になる後悔では後者の後悔はやってはいけないとされている。精神的ダメージが大きいからだろう。前者では笑って済ませられる後悔に過ぎない。

(損切り)

損切りは予定通りに淡々と行いたい。人間だから感情が先立ち損切りポイントをずらすこともあるがやってみればいい。また倍返し、3倍返し、10倍返しをやって損を取り戻そうともするがやってみればいい。平均的には淡々と損切りしたほうがいいと後で思う。

(徹夜)

損を取り戻すためにたまには徹夜でもして取引すればいい。儲かっている時に徹夜する人はあまりいない。徹夜仲間は同類項で損金をかかえている。何度も徹夜するとそのむなしさがわかってくる。結局は手堅い取引が重要だと反省するがそれは何度も徹夜してわかること。

(人の意見)

人の意見は謙虚に聞いて自己の進歩につなげたい。ただ聞く人と自分の運用期間、金額、利食いや損切りポイントがまったく異なることがある。10万円の損を痛みと思う人もいるし、100万円の損をたいしたことがないと思う人もいる。変動狙いの人と金利差狙いの人と議論しても意見が噛み合わない。1時間後を長期と見る人もいるし、1年ぐらいでは短期と見る人もいる。意見を聞く人の状況も考えて参考にしたい。


(銀行員の相場観)

 短期のものは参考にしたい。銀行のディーラーは1年超のポジションを持つことは殆どない。体験したことのない人からは体験談は聞けない。短期の意見はおおいに参考にしたい。また銀行員にはスワップ派はいない、許されていないから。

(プロと個人)

 変動相場開始以降まだ35年足らず。個人向けのFX開始後10年。経験では大差はない。自分のお金で身をすり減らす個人からのほうが本当のプロが生まれるかもしれない。

(歴史的に言えば)

 私もたまに使うが、35年の僅かな歴史なのでたいしたデータはない。4,5年のデータで歴史的に言えばという人のアイデアは参考にしたいが注意もしたい。歴史を語るほど時は過ぎ去っていない。

(当局)

為替相場は最後は当局が出てきてコントロールする。特にアメリカの当局が出てくる。明治の1ドル1円、戦後の360円、1971年の固定相場廃止、1973年の変動相場、1985年のプラザ合意などを決めたのはアメリカであって日本ではない。ただ当局に期待しすぎてもすぐには腰を上げないのも当局だ。一般のディーラーと当局では時間軸、相場レンジが違う

(チャート)

数多くのチャートがあるということは絶対的なものはないということ。ただ概ねチャートどおりになると後から思う。チャート通りに出来ないのは人間の感情の問題。

(ファンダメンタルズ)

ファンダメンタルズは重要だがバブル崩壊で円高、小泉改革の株上昇では円安となった。ファンダメンタルズも時に役に立たないとも思う

(需給)

需給が分かればすべてわかる。ただ需給は分かりにくい。もし外国為替を取り扱う銀行が一行ならその銀行はすべての需給、値動きが把握出来る。現状は需給はすべてをつかんでいる人はいない。当局だけか。

(東京とNY)

 東京は実需、NYは投機の市場。基軸通貨ドルを持つアメリカには実需はない(多くはない)。投機は素直、実需は見えにくい。素直な人はNYでの取引を。

(頭のいい人)

 頭が良すぎる人、慎重な人、やさしい人はあまり儲かっているのを見たことがなかった。損をした時は自分はそういう人なんだと思えばいい。儲かる人が「アホでんねん」ではないが。

(儲からない人)

やってだめならやめればいいだけ。人それぞれ合う仕事あり、為替よりもっと儲かる楽しいものもあるだろう。

(借金、サラ金)

FXはお金を借りて行うもの。たとえば0.5%で円を借りてドルを買う為替投機を行う。銀行に行って為替投機するので0.5%でお金を貸してくださいと行ったら笑ってサラ金へ行けといわれるだけだろう。FXは優遇されている商品。もったいないと思いたい。

(税金)

ただ為替の税金の支払いには4種類あり複雑。統一してもらいたい。トヨタと日産の車で税金が違うようなところがあるが誰も文句を言わない不思議さ。  (現在は少し統一されてきている)

(情報)

日本人は生活している日本の円について一番事情が分かっている。他の国の通貨の情報収集力は現地の人と比べてはるかに見劣り旬なものではないことは理解したい。ただ出遅れた古い情報に反応して儲かる時もある。知らぬが仏。

(メリハリ)

相場はいつでもあるのだがたまにはオーストラリアの財務相高官のように政策理事会を欠席して5週間休暇とはいかないまでも1、2週間程度は休暇をとりたい。ポジションを持たずに冷静に相場を見るのは次の良いステップとなる。

(旅行)

死ぬ前に取引している通貨の国を全部回りたいものだ。特にデフォルトして頂いたアルゼンチン、ウクライナにはロングステイしたい。

  以上2008年投稿

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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