野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

サプライズへの反応にもルーティンを

11/30 (月)「サプライズへの反応にもルーティンを」

総括「米 雇用 中国PMI、ECB・RBA・カナダ政策金利、スイス・カナダ・豪 GDP、米 ISM、ベージュ」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「11月末は、12月は」
ID為替「サプライズへの反応にもルーティンを」
リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
横浜湘南便り「先週のナカネ」

ドル円=120-125 、ユーロ円=128-133 、ユーロドル=1.04- 1.09

日経インデックス11月27日東京引け11月20日からの変化(2008年=100)円94.5強し、ドル125.7強し、ユーロ92.8弱し、ドルインデックスINNYBOT100.09強し、CRB183.24弱し、原油41.71強し、金1056弱し、DOW17798弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け162.37強し IMM円投機筋11月17日 円-78611(前週比‐11723)、ユーロ-164177(前週比‐21238)

1.(今週の予定)

30(月)日 鉱工業生産、NZ 住宅建設許可、ANZ企業景況感 独 小売売上 スウェーデン GDP  英 消費者信用残高 南ア 貿易収支 独 消費者物価指数 加 経常収支 米 シカゴ購買部協会景気指数 中古住宅販売保留指数 
1(火) 日 法人企業統計・設備投資 豪 経常収支 住宅建設許可件数  中 製造業PMI 非製造業PMI 財新サービス業PMI RBA 政策金利 スイス GDP  製造業PMI 独 失業者数増減 失業率   英 製造業PMI ユーロ圏 失業率 カナダ GDP   米 ISM製造業景況指数 建設支出
2(水)豪 GDP 英 建設業PMI ユーロ圏 消費者物価指数 生産者物価指数 米 ADP民間雇用者数 非農業部門労働生産性 単位労働コスト カナダ 政策金利 ベージュブック
3(木) 豪 貿易収支  仏 失業率  トルコ 消費者物価指数  英 サービス業PMI ユーロ圏 小売売上 ECB政策金利 米 新規失業保険申請 チャレンジャー人員削減予定数 ISM非製造業景況指数  製造業受注 
4(金) 豪 小売売上 独 製造業受注 スイス 消費者物価指数 ユーロ圏 GDP(改定値) 加 失業率  雇用者数変化
     米 非農業部門雇用者数 失業率 平均時給 平均労働時間  労働参加率 加 貿易収支 米 貿易収支 

(来週の予定)

7(月)独 鉱工業生産 南ア 経常収支 米 労働市場情勢指数 消費者信用残高
8(火)日 GDP・2次速報 GDPデフレーター・2次速報 国際収支 景気ウォッチャー調査 豪 NAB企業信頼感 英 鉱工業生産 製造業生産
    ユーロ圏 GDP・改定値 加 住宅着工件数 建設許可件数 中国 貿易収支 英 国立経済研究所(NIESR)GDP 米 IBD/TIPP景気楽観度指数
9(水)日 機械受注 豪 住宅ローン貸出 中 消費者物価指数 生産者物価指数 スイス 失業率 独 経常収支 貿易収支 南ア 消費者物価指数 小売売上 メキシコ 消費者物価指数 米 卸売在庫 卸売売上 
10(木) NZ 政策金利 日 景況判断BSI 英 RICS住宅価格 豪 雇用統計 仏 消費者物価指数 トルコ GDP スイス 政策金利 スウェーデン 消費者物価指数 ノルウェー 消費者物価指数 英 貿易収支 英 政策金利 BOE議事録 加 新築住宅価格指数 米 輸入物価指数
  新規失業保険申請件数
11(金)NZ 企業景況感 米 小売売上 生産者物価指数 企業在庫 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値 
12(土)中 小売売上 鉱工業生産

2.総括「米 雇用 中国PMI、ECB・RBA・カナダ政策金利、スイス・カナダ・豪 GDP、米 ISM、ベージュ」

*米国「米12月利上げへ最後のハードル。企業の税引き後利益は減少」

 米12月利上げへ最後のハードルの11月雇用統計の発表がある。予想は非農業部門雇用者数が+20万人、失業率が5%である。すでにかなりの確率で市場は利上げを織り込んでいるが、サプライズがつきものの米国指標には気を付けたい。
 第3四半期GDP改定値からは利上げ方向へ向かっている。GDPは年率換算で前期比2.1%増となり、速報値の1.5%増から上方修正された。速報値段階でGDPの押し下げ要因となった企業の在庫調整が当初の想定ほどは大きくなかった。一方で、機器の設備投資が上方修正されたことが全体水準を押し上げた。小幅に下方修正されたものの個人消費も勢いが良かった。
 ただドル高や世界需要の減退で低迷している輸出は0.9%増と速報値の1.9%増から下方修正された。輸入が輸出をやや上回っており、外需寄与度はマイナス0.22ポイント。
 企業の税引き後利益は1.6%減と、第2四半期の2.6%増からマイナスへ転じた。ドル高や原油安が重しになっており、前年比では8.1%減と2008年第4四半期以来の大幅なマイナスになった。

*ドル円「補正予算。家計消費は減少。今週は設備投資に注目、晩秋需給」

 テクニカルで重要な上昇ライン(10月15日-11月2日)を下に切った。ドル円相場は先週素直に下げたのだが、その値幅は小さかった。晩秋という実需での円売りが勝る季節、またGPIFなどの機関投資家の外貨買い円売りも出ているからだろう。
 政策的には日銀が新たな追加緩和策は取らない姿勢を示すものの政府は補正予算を打ち出す姿勢を示し、お互い相殺しあい大きな相場変動要因とはなっていない。季節的実需とここ数年は続くと見られる機関投資家の円売りがドル円を支えている。気がかりは10月家計調査では、全世帯の実質消費支出は前年比2.4%減で減少が2カ月連続となった。予想は前年比0.1%増であった。企業収益の良さが消費にはまだ結びついていない。
 今週は7-9月期の設備投資の数字を注目したい。

*ユーロ「追加緩和策はどのようなものか、やらないリスクは大きい」

12月3日は注目の政策金利決定がある。ここまでのインフレ低下やドラギ総裁の市場への追加緩和観測示唆によって、エコノミスト50人の予想では
ECBは何らかの追加金融緩和を打ち出しそうだ。中銀預金金利のマイナス0.2%からマイナス0.3%への引き下げ、毎月600億ユーロの債券買い入れの750億ユーロへの増額や、現在2016年9月に設定されている買い入れプログラムの期限延長、もしくはその両方の発表も予想されている。
 ただECB内部では金融政策の効果には懐疑的な見方も出ている。ラウテンシュレーガー専務理事は、今後緩和を拡大してもその効果は低減していくとの見通しを示した。ただドラギ総裁がここまで強く追加緩和策を示唆しているだけに、何もやらないというリスクはとらないだろう。緩和期待で上昇している株価に水を差すと混乱が起きる。今週はECB理事会の前に11月CPIやPPIの発表がある。

*英ポンド「利上げ観測やや後退、利下げ予想もあり」

 ユーロの弱さにはポンドは対価として反発していたが、先週はポンドもユーロ同様に安い局面が見られた。英中銀チーフエコノミスト、ホールデン氏は、英国の経済成長率とインフレ率について、最新の経済見通しと比べて大きな下振れリスクがあるとの見解を示した。英中銀は必要に応じて利下げする用意を整えなければならないと指摘。世界的な金融危機の「第3段階」が新興国市場を起点に発生すれば、世界経済に長期的な影響が及ぶ可能性があるとの見方をあらためて示した。もちろん上向きのリスクもあるが、それほど大きくなく、対応も幾分容易だと考えられると語った。
また英中銀カーニー総裁は、低金利環境がしばらく続くとの見通しを示した。米国に次ぐ利上げ候補国としての地位がやや後退した。
 第3四半期GDP改定値は、前期比0.5%増、前年同期比2.3%増と予想と一致したが世界経済が鈍化する中、対外貿易による押し下げが1.5%ポイントと、1997年の統計開始以来、最大となり売り材料とされた。

*人民元「11月27日上海株価指数は急落」

 11月27日(金)上海株価指数は急落した。6月の財新製造業PMI悪化で急落した後、8月後半から徐々に回復していたが、4000に戻すことなく27日に5.48%の大幅下落となった。政府も株価回復でIPO再開を決定したり、政府が証券会社のポジションロング維持を解除する観測が流れたことも背景にあった。10月工業企業利益は前年同月比で4.6%減となった。証券業界の不正に対する当局の調査が大規模に進んでいること、証券当局が資金貸付収益のスワップを停止するよう命じ、証券会社が市場外でのデリバティブ取引を通じて顧客に融資することを禁じたことなど複数の悪材料で投資家心理を悪化させた。今週の11月製造業PMI 非製造業PMI 財新サービス業PMIの発表は重要な指標となる。対ドルの人民元相場は弱含んでいる

3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル「堅調であったが、3Q設備投資悪化で先週後半小緩む」

スティーブンスRBA総裁は11月24日、金利引き下げは以前ほど刺激効果がないとし、追加緩和が景気支援に最も効果的な方法か疑問視する姿勢を示した。11月の金利据え置き決定を支持する考えを示し、12月1日の金融政策決定会合でも市場では、緩和の可能性はほとんどないことが織り込まれている。総裁はまた、景気支援に最も効果的な方法であるなら喜んで再び利下げすると述べる一方で、懐疑的な見方を表明。その上で、安定期間を設けることがより有効と述べた。今後2年間の経済成長について概して前向きな見方を示した。最近数カ月の多くの統計が、鉱業以外の経済状態が安定しつつあることを示しているとた。これで豪ドルは89円台に上昇したが、26日の3Q民間設備投資は前期比9.2%減と過去最大の落ち込みとなり、予想の3%減を大きく下回り、豪ドル売りとなりボリバン上限から反落した。今週の政策金利決定は据え置きとみられるが、RBAの慎重な姿勢は変わらないだろう。

*NZドル「指標発表ない中で、豪ドル動向やテクニカル(ヒゲ)で揺れる」

CPI、PPIの上昇、小売売上の改善でやや底堅かった。ただ豪の雇用改善で上昇、豪の設備投資悪化で連れ高、連れ安となるなど指標発表のないなか豪ドルの変動を受けた動きにもなっている。今後の重要指標は12月10日の政策金利決定、12月17日の3Q・GDPである。乳製品価格はまだ下落している。NZ中銀は乳製品価格と住宅価格、また中国の景気動向も注視している。2Q・GDPは予想を下回ったことや、3Q雇用統計が悪化したことは気がかりである。中国の一人っ子政策廃止は中国に乳製品を輸出するNZにとって朗報であるがその効果はまだまだ先の事である。キー首相の0.65台への下落は速いという発言が7-9月の介入につながったのだろう。来年度の財政は黒字化を目標としていたが、今年度が前倒しで黒字となったのは好材料でいざとなれば財政出動の余地はある。
 
*南アランド「リセッションは回避したが、低成長での物価上昇続く、苦渋の利上げ」

先々週は全日陽線であったが、先週は一気にボリバン下限まで下落した。3Q・GDPはリセッションは逃れたが予想は下回った。エルニーニョもありあり干ばつの影響が物価を押し上げている。中銀の予想ではCPIは2016年に6%台の上昇する見込みでインフレ懸念が強く、来年は2回は利上げをするものと見られている。しかし経済は低成長で物価上昇見通しは強く、政策金利は引き上げられた。ドル高と中国景気減速で資源価格が弱くなっている。南アの輸出も伸びない。政府は成長見通しを下方修正している。グレンコア,VWの問題で南ア鉱山の売却や人員削減が予想される。若干のいい材料はプラチナ鉱山ロンミン社の資金不足は解決したことや、ゴールドマン・サックスが新興国経済の底打ちを予想していること。政府は財政赤字縮小の努力をしていて格付け会社も評価しているが福祉・教育費など削減で国民から不満が生じつつある(学生デモ)。
 
4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円「10月15日-11月2日の上昇ラインは下抜くも、122.50以下では下ヒゲ」

 10月15日-11月2日の上昇ラインを下抜き下落したが、122円を割ることなく先週末は陽線。11月19日-23日の下降ラインは上抜いた。ボリバンは中位より上にある。5日線はまだ下向き。122円前半では下ヒゲが出ている。サポートは10月15日-11月27日の上昇ライン。上値抵抗は11月18日-19日の下降ラインとなる。
 週足は8月-10月ではボリバン下限で何度も反発していたが、上抜けした。10月12日週-11月2日週の上昇ラインがサポート。8月10日週-17日週の下降ラインは上抜いている。8月後半から10月半ばでなべ底となった。
 月足は8月‐9月の下降ラインを上抜く。8月‐10月の上昇ラインに沿う。2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインは維持している。
 年足は2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ライ ンは下抜きそうで抜かなかった。

*ユーロドル=(最後のサポートは2000年-2001年の上昇ライン)

弱々しい。10月22日ー11月3日の下降ラインに沿っていたがその下降ラインは上抜く。11月13日-16日の下降ラインも上抜くも、1月18日-19日の上昇ラインを下抜いている。11月2日-3日の下降ラインに沿う。ボリバン下位。5日線は下向き。10月30日の上ヒゲも効いている。

週足は10月12日週の長い上ヒゲの十字線の後に大幅下落。まだその流れで下落している。10月12日週-19日週の下降ラインに沿う。8月以降ボリバン上限を3回上抜いたがことごとく上ヒゲを残し反落。8月24日週-9月14日週の下降ラインは上抜いたが、またそのラインまで下落し突き抜けたてきた。週のボリバン下限。
月足は2か月連続陰線、今月も陰線で終わるだろう。8,9,10月と上ヒゲを出しての11月の下落。3月‐4月の上昇ラインも下抜ける。2000年10月‐2001年7月という買い介入でサポートしていた頃の上昇ラインも下抜けている。一旦上抜かれた14年7月-12月の下降ラインはサポートとなろう。
年足は12年-13年上昇ラインを下抜いてから弱い。最後のサポートは2000年-2001年の上昇ラインだが今年はそこで一旦下げ止まった。

*ユーロ円=(7週連続陰線だが先週末は6日ぶり陽線)

 日足は11月18日-19日、11月16日-18日の上昇ラインを下抜いて下落。ボリバン下限へ。10月21日の十字線の後、大陰線となった後も弱い。ただボリバン下限を一気に下抜けることなく抵抗している。サポートはボリバン下限。5日線下向き。11月9日-12日の下降ラインが上値抵抗。先週末は6日ぶり陽線。
 週足は7週連続陰線。ボリバン下限に絡む。9月28日週-10月12日週の上昇ラインを下抜き下落。4月13日週-8月31日週の上昇ラインも下抜く。ボリバン内にとどまれるか。
 月足は小刻みだが4か月連続陰線で今月もここまで陰線。6月‐8月の下降ラインが上値抵抗。14年12月-15年6月の下降ラインも上抜きそうだ思っていたら10月22日のドラギ発言で下落。10月の上ヒゲが長くなった。15年4月-15年9月の上昇ラインは下抜く。ボリバン下位。
 年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。今年はここまで陰線。8年-14年の下降ラインが上値抵抗。

5.当局・円無常・需給「11月末は、12月は

 本日は11月末であるが、2012年、13年、14年の11月の月末はドル円が上昇、10年、11年は下落した。明日からは12月だが2012年、13年、14年の12月相場はドル円が上昇、10年、11年は下落している。
 これだけだとあまり参考にならないが、参考にならなくともデータ分析はしている。 
 
6.ID為替「サプライズにもルーティンを」

 サプライズはなかなか起こらないが、1年に数回はある。何度かサプライズを経験していると、サプライズ後でもこう対処すべきだったという
思いが出てくるだろう。そのサプライズがその国の経済実体によるものか、テロなどによるものか、天災によるものかで対応が違うだろう。テロなどの時は、必ず時間がたてば景気は回復していくだろう。テクニカルではボリンジャーバンドの上限や下限を大きく上抜いたり、下抜いたりしていた時はやはり行き過ぎとなるだろう。暇な時、時間がある時に想像力をたくましくして起きうるサプライズを想定し、サプライズの時はどう売買するかシミュレーションを行ってサプライズルーティンを準備しておきたい。 

7.リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
 
「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、外為取引税(トービン税)」、
------------------------------------------------
 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「先週のナカネ」

 11月25日のドル円日足は陽線、26日は陰線、27日は陽線となった。25日はゴトビ、26日はNY休場でナカネがなかった、27日は週末金曜でナカネの外貨需要が多かった。こういうのが投機的要素や大きな資本取り引きのない基礎的実需だと思う。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

詳しくはこちら

ブログカレンダー

 

カテゴリー一覧

  • レポート
  • レポート(PDF形式)


業界最狭水準スプレッド

秋

お友達ご紹介キャンペーン

口座開設キャッシュバックキャンペーン