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ギリシャ NAI か OXIか、タイ、アルゼンチンの教訓

「ギリシャ NAI か OXIか、タイ、アルゼンチンの教訓」

(NAIがイエス、OXIがノー)

ギリシャ国民投票直前の世論調査はNAIが44%、OXIが43%で拮抗している。

*NAIでもOXIでもギリシャの債務が消えるわけでもない。今後も苦しい状況が続く。ギリシャは先進国(?)初のIMFの延滞国である。

OXI(ノー)なら一時的にユーロが売られるが、長期的には次第に回復していくだろう。
 ギリシャがユーロ圏離脱の方向へ向かえば、一時的に債権者側の不良債権の問題がクローズアップされるが
 時間が建てば引当金も積み上がり正常化していく(日本の不良債権問題しかり、銀行は立ち直った、民間債務者は消え去った、ただしギリシャは民間でなく国家であり税収があるので細々と返済していくだろう)


②NAI(イエス)の場合では、現在よりギリシャ国民の負担は増えるわけで、国内での不満が消えるわけでもなく、暴動やテロに近いものまで起きるだろう。債務返済交渉はNAIならばIMFなども若干、緊縮条件を緩めてくれるかもしれない。EUの負担はさらに増えるわけであり、NAIの場合は一時的に買われても、長期的には大きくは買われないだろう。またギリシャ債務問題での一喜一憂が続く。これまでと同様の展開。


*通貨統合やドルペッグに参加するまで弱かった通貨は、ドル高では苦しい立場に立たされる。ギリシャの場合は実力以上のユーロ高。

 ドル高、ユーロ高では輸出が伸びない、観光収入が伸びなくなる。過去の例ではアジア通貨危機のタイバーツ、アルゼンチン危機がそうであった。通貨高で周辺国に対しての競争力を失った。タイやアルゼンチンの場合はその後の世界の景気回復や為替相場を変動制にすることで、自国経済も立ち直り債務返済にも好影響となったが、ギリシャが離脱すると、通貨安の恩恵は受けるが、世界経済が低迷(低インフレ下)でタイやアルゼンチンほどの急回復はないだろう。日本は固定相場でなかったが、固定相場になる以上の通貨高から通貨安に転換したことで景気が急回復したのがいい例である。

*ギリシャが離脱すれば、ロシアや中国との関係が深まってくるだろう(現在もその兆候はある)。

(中長期には関係がないが、7月6日(月)はNY3連休明けのゴトビ要因があるので、デイトレの方は東京の実需筋が参入する8時、9時以降はドル買の玉にも気をつけて頂きたい)

*日本はサムライ債の返済があるが金額小さいので影響はない(サムライ債は117億円、破たんした安愚楽牧場は4000億円の債務、もちろんクロスデフォルトへの不安はある)

*世界中のメディアがギリシャに集中している。報道に力が入りすぎ過激になるので、幾分かは冷静にしたい。
 

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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