野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

年金為替ヘッジ・資産目標変更達成後の運用は、日銀QQEは

6/8(月)「年金為替ヘッジ・資産目標変更達成後の運用は、日銀QQEは」
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総括「G-7・トルコ選挙後 日 GDP二次・短観モドキ、中国指標、NZ政策金利、豪 雇用、米 小売・ミシガンなど」 
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「為替ヘッジなし、ポートフォリオ中心値達成後は」
ID為替「いい話がないですね=財務省IMF研究会・議事要旨」
リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
横浜湘南便り「月に向かって打て」

ドル円=123-128 、ユーロ円=137-142 、ユーロドル=1.08-1.13

日経インデックス6月5日東京引け5月29日からの変化(2008年=100)円89.1弱し、ドル119強し、ユーロ92.3強し、ドルインデックスINNYBOT96.31弱し、CRB222.53弱し、原油59.13弱し、金1168弱し、DOW17849.46弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け164.39弱し、IMM円投機筋6月2日 円-85693(前週比-23469)、ユーロ-165512(前週比+6228)

1.(今週の予定)

7日(日)トルコ総選挙(AKPは) G-7サミット
8(月)日 国際収支 第1四半期GDP・二次速報 貸出・預金動向 企業倒産 景気ウオッチャー調査 豪休場(女王誕生日) 中国 貿易収支 独 鉱工業生産 貿易収支 経常収支 加 住宅着工   米 労働市場情勢指数
9(火)日 消費動向調査 中 消費者物価指数 生産者物価指数 スイス 失業率 消費者物価指数 英 貿易収支 メキシコ 消費者物価指数
10(水)日 機械受注  企業物価指数 トルコ GDP ノルウェー消費者物価指数 英 鉱工業生産 米エネルギー省石油在庫統計
11(木)NZ中銀政策金利 日 法人企業景気予測調査 豪 雇用統計 中 小売売上 工業生産 固定資産投資 仏 消費者物価指数 スウェーデン 消費者物価指数  米 小売売上 新規失業保険申請件数
12(金)日 第3次産業活動指数 ユーロ圏 鉱工業生産 米 生産者物価指数 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値 

(来週の予定)

15(月)トルコ 失業率 スイス 小売売上 スウェーデン 失業率 ユーロ圏 貿易収支 米 NY連銀製造業景気指数 米 鉱工業生産 NAHB住宅市場指数 対米証券投資
16(火)ヨハネスブルグ休場(青年の日) RBA議事録 英 消費者物価指数 生産者物価指数 独 ZEW景況感調査 ユーロ圏 ZEW景況感調査
    米 住宅着工件数 建設許可件数
17(水)日 通関ベース貿易収支 南ア 消費者物価指数 英 雇用統計 BOE議事録 南ア 小売売上 FOMC政策金利発表
18(木)NZ GDP スイス 貿易収支 スイス中銀 政策金利 ノルウェー中銀 政策金利 香港 失業率 英 小売売上 米 経常収支 消費者物   価指数 新規失業保険申請件数 フィラデルフィア連銀景況指数
19(金)日銀金融政策決定会合 独 生産者物価指数 加 消費者物価指数 小売売上  


2.総括 「G-7・トルコ選挙後 日 GDP二次・短観モドキ、中国指標、NZ政策金利、豪 雇用、米 小売・ミシガンなど」
 
全体=週末にG-7サミット、トルコ総選挙がある。先週はギリシャへの楽観論、ユーロ圏CPIの上昇でドル安で始まったが、米雇用統計の改善で週末はドルが盛り返した。日中のボラティリティはともかく、年初来では独走を続けるスイスフランは別として、他の通貨同士では相場が平準化してきている。一時対円で13%下落していたユーロも現在は3%安まで回復している。円は主要9通貨番付で4位と円高でも円安でもない位置につけている。対ドルで4.8%安で日本の世論的には円安の空気にはなっている。

*米ドル=先々週では1Q・GDPの下方修正、地区連銀総裁、IMF専務理事からも利上げ後退論が強まっていたが、雇用統計の改善で先週末は一変ドル高となった。前回も触れた通り、「ただ米指標では強い数字が出た時のほうがドルが動く幅が大きく」となっている。実際の金利は年初来上昇を続けているが、これはドルを押し上げているが、株価には下落要因となっている。米株は中国、日欧と比べると上昇率が低い(NYダウは年初来わずかに0.15%の上昇。上海は55%の上昇)。まだ脆い景気回復の気がする。利上げ論とは別に3月から出ているFOMCなどでのドル高けん制、米議会での為替条項の議論にも気をつけたい。今週は大きな指標イベントはない。労働市場情勢指数 小売売上 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値、米国債入札に注目したい。

*円=今週は第1四半期GDP・二次速報、法人企業景気予測調査などがあるが改善方向の数字が出るだろう。黒田総裁の追加緩和の必要性を否定する気持ちが強まろう。ただそうなっても依然、GPIFの資産配分見直しによるリスク資産投資の増加、日銀のリスク資産の買いは続く。GPIFの理事長は「為替ヘッジの議論は時期尚早、資産構成見直し目標達成後の運用はその時考える」とした。為替ヘッジは後述するが難しい。また年内にも資産見直しが終了することについては、ディーラー的にはその時点での貿易収支、特に原油価格や原発再稼働状況を中心に考えていきたい。資本の外貨買いが新年度の円買いを相殺していることは明白だが、それはドル円が中心でありクロス円への影響は小さい。また大台の好きなマスメディアは125円のせの報道は多くなろう。歴史的には120円台ではドル買い介入もあり、ドル売り介入も行っている。ただ現在は昔と違って貿易赤字が基礎にあるので大きな円高誘導はしないだろう。後述する財務省IMF研究会でもインフレ率上昇を目指していることもあるのでデフレにつながる円買い誘導は限定的になる。

*ユーロ=先週は1.08台から1.13台へ上昇、週末はその半値近辺で取引を終えた。CPIの上昇、来年以降の成長見通しの改善、ギリシャへの楽観論で上昇も、ギリシャがEU側の改革案を「ばかげたもの」拒否し、米国雇用改善もあり下落した。ギリシャはIMFの6月5日の返済を他の返済とまとめ月末一括返済として先送りした。ギリシャ金利は上昇、株価は大幅下落した。くすぶるギリシャ問題と若干ながら改善する欧州経済で揺れるユーロ。依然貿易収支は圧倒的な黒字でユーロを支える。G-7では議論しないといわれるギリシャ問題であるがそうはいかないだろう。6月9日にはギリシャ・バルファキス財務相と独ショイブレ財務相の会談がある。今週は鉱工業生産の発表がある。

*英ポンド=ユーロと比べれば大きな波風の立たないポンドは堅調である。波乱含みの時のパーキングカレンシーとして買われている部分もある。ただ総選挙前後の勢いは衰えている。別に経済指標に力強さがあるわけでもない。利上げ観測があることが円より強い要因の一つだろう。貿易は赤字なので脆い場面もある。英中銀の国民を対象にした四半期調査によると、今後1年間での国内インフレ率は小幅上昇が見込まれている。1年以内に金利上昇を見込む割合も、3カ月前の調査に比べ小幅増加した。12カ月後のインフレ率見通しは中央値で2.2%。2月調査では1.9%。今後2年では2.3%となり、前回の2.1%から上昇。今後5年では2.8%で変わらず。今週は貿易収支 鉱工業生産の発表がある。

*人民元=上海株が再び上昇、2008年1月18日以来、約7年5カ月ぶりに終値で5000ポイントを回復した。規制緩和、改革、MSCI採用、財政出動などを好感しており、金利下げ止まり、信用規制強化、IPOでの需給悪化懸念を凌駕した。ドル人民元は安定しており、ドル円の上昇分で人民元は円安推移している。今週は中国週間。貿易収支 消費者物価指数 生産者物価指数 小売売上 工業生産 固定資産投資と続く。海外への通貨を含めた金融市場の開放も好感されている。人民元のSDR構成通貨入り観測もG-7で賛同を得ている。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル=対ドルでは指標悪化で下げるも、対円ではこじっかりとしている。今週雇用統計やRBAスティーブンス総裁の講演がある。政策金利は予想通り据え置き、先行きの緩和バイアスないことやGDPも改善し一旦豪ドルは上昇したが、小売売上や貿易赤字の拡大で先週後半緩んだ。すでに1Qの設備投資の悪化も公表されている。予算案は好感されアボット政権の支持率は上昇している。RBA議事録はまだ悲観的であり景気見通し、インフレ見通しを下方修正している。さらなる利下げも予測されているがNZ同様の懸念は住宅投資が過熱することだ。

*NZドル=NZドルはユーロに抜かれ今年の通貨番付最下位となっている。6月11日の政策金利決定は据え置き派が多くなってきている。ただ据え置き、利下げいずれも問題を残すだろう。1QはCPI、PPIの低下、失業率の悪化と弱い数字が多い。5月NBNZ企業信頼感も悪化した。一方小売売上は堅調、また住宅投資は過熱気味である主要輸出品の乳製品価格の下落で苦しむ経済を金融緩和、通貨安で相殺したいのが中銀の本音であろう。対豪ドルとのパリティは、豪の政策金利据え置きや雇用統計改善でやや遠いた。来年度の財政は黒字化を目標とするのは格付け会社に評価された。

*南アランド=再び中銀利上げ観測で株価下落、資源価格下落、ランドも安くなっている。今年は南アの主要輸出商品の金、パラジウム、白金価格が下落している。銀価格は横ばい。さて中銀はコアインフレの上昇で利下げを否定、利上げを示唆している。この為株価が下落し始めている。しかしGDP、失業率化、HSBC製造業PMIは悪化している。電力不足は続いている。公務員ストの恐れもある。IMF・世銀共に2015年の成長見通しを下方修正
 なかなかいい材料はない。6月はS&Pとフィッチが南ア格付けの見直しを行うがムーディーズは現状維持を表明している。炭素税導入計画(豪は失敗して廃止)は悪材料。外国人排斥運動は続くが、排斥運動に反対する呼び掛けも起きている。中国との通貨スワップを締結し中国との経済関係は強化されている。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=5月半ばのボリバン下位より一気に上限へ上昇した。ボリバン上限を上抜けばやや戻すが依然上限にはりついている。5月27日-29日の上昇ラインは下抜いている。5月18日-26日、5月14日-18日の各上昇ラインがサポート。5日線上向き。
 週足は3月23日週以降横ばいであったが、3月9日週-5月4日週の下降ラインを上抜き、週のボリバンの上限を上抜いて上昇した。4月27日週-5月11日週の上昇ラインがサポートであったが、さらに角度を上げて5月18日週-25日週がサポートとなっている。
 月足は3月-4月の下降ラインを上抜きボリバン上限へ。14年8月-10月の上昇ラインを維持。
 年足は陽転。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ラインは下抜きそうで抜かなかった。

*ユーロドル=5月22日-26日の下降ラインを上抜き上昇も、6月4日に上ヒゲの長いカブセ線を出し下落している。6月2日-3日の上昇ラインは下抜く。5月27日-6月1日の上昇ラインがサポート。雲の上。5日線下向き。
 週足は5週連続陽線であったが4月13日週-20日週の上昇ラインを下抜いて下落。ただ5月25日週は下ヒゲを残し先週は陽線。しかし先週は長い上ヒゲを残した。14年5月5日-6月30日の下降ラインが上値抵抗だがまだ遠い。1.20以上でないと上抜けない。
 月足では4月に漸く9カ月連続陰線から10カ月ぶりに陽線となった。5月は陽線で始まったが陰転した。月のボリバン下限下抜きから反発。14年7月-12月の下降ラインが上値抵抗となっている。
 年足は昨年12年-13年上昇ラインを下抜いてから弱い。最後のサポートは2000年-2001年の上昇ラインだが今年はそこで反発した。

*ユーロ円=5月18日-22日の下降ラインを上抜いて、8連続陽線。ただユーロドルと同様に6月4日にカブセ線を出し下落。またボリバン上位へ。5日線上向き。5月26日-27日の上昇ラインがサポート。4月14日-15日の上昇ラインは維持されている。
週足は4月13日週-20日週の上昇ラインを維持できた。昨年12月8日週-29日週の下降ラインは上抜いてボリバン上限へ。
 月足10月-11月の上昇ラインを下抜き下落。2月-3月、12月-1月の下降ラインは上抜いた。月のボリバンの下限で下げ止まり反発。5月も短いが陽線で終える。
 年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。ただ今年は長い下ヒゲが出て盛り返している。

5.当局・円無常・需給「為替ヘッジなし、ポートフォリオ中心値達成後は」

GPIF三谷理事長は、外貨資産での運用を増やすのに、為替リスクを回避する狙いで「為替ヘッジ」を導入するかは「今すぐに対処すべき課題ではない」との認識を示した。基本ポートフォリオ見直しに関しては市場動向をみながら着実に中心値にもっていき、中心値に到達した後は、その時点の市場の状況いかんで考えるとした。 

6.ID為替「いい話がないですね=財務省IMF研究会・議事要旨(2015年5月11日開催)

 (消費増税、インフレ上昇、社会保障削減=いい話はないですね)

テーマ
「日本経済について」

(議事概要)

・ IMFが日本への提言として、信頼に足る財政再建計画が必要であるとしている点に同意。信頼に足る財政再建計画の具体的内容について、IMFが積  極的に発信することを期待。

・ 財政再建を行うには、①消費税を引き上げる、②インフレを上昇させる、③社会保障費などの歳出を削減する、といった政策をそれぞれ行う、またはコンビネーションで行うということが考えられる。

・ 日銀のQQEについては、コミュニケーションが重要。また、日銀による日本国債購入には限度があり、すでにJ-RIETなども購入しているが、他の 資産の購入について、検討を始めるべきではないか。

 
7.リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、外為取引税(トービン税)」、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「月に向かって打て」

 ハマスタからの筒香のホームランかと思ったら月でした。昔、月に向かって打てと言われた野球選手がいました
 

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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