野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

ドル高の3月続く、FOMCでドル高に言及するか

3/16(月)「ドル高の3月続く、FOMCでドル高に言及するか」
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総括「FOMC、日銀、 EU首脳会議 NZ GDP、議事録はRBA、BOE、BOJ、欧ZEW、日 貿易統計」 
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「月別ドル円の騰落」
ID為替「世界主要国の投資動向」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「今週は2月貿易統計の発表」

ドル円=119-124 、ユーロ円=125-130 、ユーロドル=1.03-1.08

日経インデックス3月13日東京引け3月6日からの変化(2008年=100)円92.7同、ドル121強し、ユーロ90弱し、ドルインデックスINNYBOT 100.19強し、CRB 210.7弱し、原油44.84弱し、金1152弱し、DOW17749弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け158.49強し、IMM円投機筋3月10日 円-59387(前週比-6866)、ユーロ-181073(前週比-8684)

1.(今週の予定)

16(月)トルコ 失業率 スイス 小売売上 米 NY連銀製造業景気指数 鉱工業生産 NAHB住宅市場指数 対米証券投資
17(火) 日銀金融政策決定会合 RBA議事録 香港 失業率 独 ZEW景況感調査 ユーロ圏 ZEW景況感調査 トルコ中銀政策金利   米 住宅着工件数 建設許可件数
18(水)日 貿易統計 中 主要70都市新築住宅価格 南ア 消費者物価指数 BOE議事録 英 雇用統計 ユーロ圏 貿易収支 南ア 小売売上 FOMC
19(木)NZ GDP スイス 貿易収支 スイス中銀政策金利 ECB月例報告  EU首脳会議 米 経常収支 新規失業保険申請件数 フィラデルフィア連銀景況指数
20(金) 日銀金融政策決定会合議事要旨 独 生産者物価指数 香港 消費者物価指数 加 消費者物価指数 小売売上 

(来週の予定)

23(月)米 中古住宅販売 ユーロ圏 消費者信頼感 
24(火)中 HSBC製造業PMI 仏 PMI製造業 PMIサービス業 独 PMI製造業 PMIサービス業 ユーロ圏 PMI製造業 PMIサービス業
    英 消費者物価指数 生産者物価指数 米 消費者物価指数 住宅価格指数 新築住宅販売 リッチモンド連銀製造業指数
25(水)NZ 貿易収支 独 IFO景況指数 米 耐久財受注
26(木)南ア中銀 政策金利 仏 GDP・確報 香港 貿易収支 南ア 生産者物価指数 英 小売売上 米 新規失業保険申請件数
   メキシコ中銀政策金利発表
27(金)日 失業率 消費者物価指数 ノルウェー 失業率 米GDP確報 ミシガン大消費者信頼感指数確報

2.総括 主要通貨「FOMC、日銀、 EU首脳会議 NZ GDP、議事録はRBA、BOE、BOJ、欧ZEW、日 貿易統計」

*全体=引き続き例年通りのドル円の上昇が続いている。その後の4-6月はドル円は下がる傾向がある。今年は年金、ゆうちょのドル買いも出るがそれが影響するかどうか。ただ2-3月のドル上昇は年金、ゆうちょの買いもあるが、例年通りの強さとも言える。やはり季節の実需が基本だろう。その他では、全人代で7%成長を目標とした中国世界経済の牽引力は少し弱くなった。FOMC、日銀、スイス中銀、トルコ中銀などが政策金利を決定する。欧州ZEW景況感指数、日本の貿易統計にも注目したい。 

*円=全通貨でドル高だが、その中では円安と騒がれているが、対ドルでの下落率は他の通貨より小さいので、クロス円では円高推移している。例年通り輸出のドル売りが細る時期なのでドル円は上昇している。4月-6月と輸出のドル売りが再開する新年度に注目したい。ドル買い需要としては年金、ゆうちょなどの資産配分構成見直しのドル買いがあるが、これは長期間続くものではなく、6月頃に終了するだろう。
 昨年10月から1月まで30%から50%毎月貿易赤字が原油価格下落と輸出の伸びで縮小しているが、2月は中旬まで貿易赤字が拡大している。今週は2月全体の貿易収支が発表される。日銀政策決定会合があるが、原油価格下落は経済にポジティブと考えており、それによる物価低下も一時的と考えている節があり政策は現状維持となろう。ただ政府・日銀ともに景気回復が続いているとするが、GDPの不冴えな状況が続いている中で同様の発言が続くのは疑問である。1-3月期の法人企業景気予測調査での全産業景況感も前回より悪化している。

*米ドル=FOMCが開催される。地区連銀総裁の多くも「忍耐強く」の文言を外し6月-9月の利上げを示唆している。ただ前回のイエレン議長の証言では「時期尚早な利上げは景気回復を損ないかねない。あまりに多くの米国民がなお失業状態にあり、賃金の伸びも依然低迷している」としている。それを覆すような強い材料は出ていないし、物価の低下、雇用以外の指標も強いとは言えないなかで文言の削除に踏み切れるのだろうか。また最近の米国株下落の説明にはドル高が原因とされている。共和党議員にもTPPの為替条項を入れる旨を主張するものもいる。利上げでドル高が進めば株安が加速しFRBが窮地に追い込まれる可能性も残っている。
 また16日に期限が到来した米国政府債務上限問題にも注目したい。ルー財務長官は、米国の信用力は厳しい状況にあるとし、議会に対して政府の借り入れ上限を引き上げ、政治的な駆け引きを避けるよう求めた。 ルー長官はベイナー下院議長に宛てた13日付の書簡で、「米国の信用力は駆け引きの材料ではない。議会に対して、瀬戸際戦術など持ち込まずこの問題に対処するようあらためて強く要請する」と記している。

*ユーロ=ECBの国債買い入れで先週の欧州国債利回りはギリシャを除き大きく低下した。独の金利は一時日本の約半分にもなった。南欧の国債利回りはより格付けの高いオセアニアの国債より低下している。低金利とユーロ安で景気浮揚効果はいずれ出てくるだろう。一方ギリシャ問題だがギリシャも首相や財務相の一見コワモテの雰囲気ほど、EUとの対応は過激でもないのでそこから大きく崩れることはないだろう。もちろんユーロ圏全体の景況感はまだまだ米国には追いつけないのでユーロの回復は時間がかかるだろう。今週はEU首脳会議、ECB月例報告とZEW景況感調査に注目したい。

*英ポンド=ギリシャ問題と低インフレに悩むユーロの対価として買われている。ポンドそのものの力ではない。BOEの発言も様々であり、当面インフレは低下するも2年後は戻り利上げを示唆していたが、カーニー総裁は「海外の低インフレ環境やポンド高による影響を考慮する」との考えを示しポンド下落に繋がっている。懸念は5月の総選挙とそれに続く「EU離脱への国民投票」の議論が高まってくることになるだろう。

*人民元=全人代が終了した。中国は「新常態」として中速度の成長である7%を目指す。中国としては当然の経済計画であろうが、それによって世界経済の減速は避けられないだろう。CPIの目標は3%となったが、実際のCPIは1%台でかなりの開きがある。今後も追加金融緩和策や小出しの景気対策は取られるだろう。先週発表された小売売上や工業生産は弱かった。また経済のインフラ整備を目的とするアジアインフラ銀行は英国、NZに豪も参加すると見られADBと競合するものとなろう。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル=2月雇用統計は若干は改善するもまだ景況感弱く、低インフレもあり5月利下げ予想が強い。先週豪RBAケント総裁補は豪ドルについて、これまでの下落は有益だが、経済全体の状態を考えると、相対的に高止まりしていると発言している。政策金利は2.25%で据え置かれたが、前回利下げしたばかりなので様子見という姿勢をとった。ただ利下げは住宅バブルを生む懸念があることは考慮された。NZほどの景気の強さはないだろう。財政収支悪化で格下げ懸念がある。アボット首相は党内不信任案を退けるも不安な状況が続く。政府RBAともに2014年成長見通しを引き下げている。大手企業の人員削減は続き、トヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明している。財政赤字は増加で黒字目標を達成できず。また中国主導のAIIBに参加を検討している。

*NZドル=不動産規制・ミルク汚染問題で下落したが、NZ中銀総裁発言で戻している。今週は4Q・GDPの発表がある。ミルク汚染問題があったが、環境テロと思われ、実害もないようだ。NZ中銀は再び不動産規制を強化しようとしている。NZ中銀総裁は現在のNZの対米ドルの水準に満足と発言しNZドルは先週は一旦下落も、週末はほぼ寄り引同時まで戻した。乳製品価格は今年に入って上昇しているが、1Qインフレ期待は前回より低下している。4Q失業率は悪化するも、内容は改善。移民増加で住宅が不足し、個人消費は堅調である。

*南アランド=賃金スト懸念、電力不足、格下げ懸念、資源価格下落、ドル高で弱くなってきた。賃金ストが起きれば一昨年のプラチナ鉱山ストの悪夢がよみがえる。電力供給に問題があるエスコムはCEOを更迭した。1月製造業生産は弱い。今週は経常収支、CPI、小売売上の発表がある。せっかく4Q・GDPが前回、予想ともに上回り良い兆候があったが、足を引っ張る材料が出てきている。政府の2015年の成長見通しは下方修正され、中銀のインフレ見通しも下方修正されている。4Q・失業率は改善。南アは原油の輸入国であるであり原油安は経済にメリットがあったが、他の資源価格下落が南アにも押し寄せてきたのはデメリットである。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=2007年7月のレベルに達している。もちろんこれは1998年8月と2007年6月の下降ラインを既に昨年の9月に上抜いた流れにある。
3月10日に長い上ヒゲを出して横ばい推移している。12日には下ヒゲも出して買意欲も見せた。3月10日-12日の下降ラインやボリバン上限が上値抵抗。3月6日-12日の上昇ラインがサポート。2月26日-3月5日の上昇ライン、2月20日-26日の上昇ラインがサポート。1月16日-2月6日の上昇ラインがやや長めのサポート。5日線上向き。週足も強い。4連続陽線。12月8日週-2月9日週の下降ラインを上抜く。2月2日-23日週の上昇ラインに沿う。月足は11月-12月、10月-11月の上昇ラインを下抜いている。14年8月-9月の上昇ライン、14年10月-15年2月の上昇ラインがサポート。14年12月-15年2月の下降ラインを上抜いている。年足は2002年-2007年の下降ラインを上抜いた。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ラインは下抜くと思っていたら、年初来では陽転となった。

*ユーロドル=2月は横ばい推移していたが、ボリバン下限に沿って下落し続けている。1月26日-2月20日の上昇ラインを下抜き、 3月4日-5日の下降ライン、2月26日-3月4日の下降ラインに沿って下落中。5日線は下向き。週足は6週連続陰線のあとなんとか3週連続陽線であったが1月26日週-2月9日週の上昇ラインを下抜き下落。週のボリバン下限まできている。3月2日週-9日週の下降ラインが上値抵抗。月足は8連続陰線となった。今月もここまで陰線。ボリバン下限を大きく下抜いている。14年12月-15年1月、14年7月-12月、14年5月-7月の各下降ラインが上値抵抗。年足は昨年12年-13年上昇ラインを下抜いてから弱い。ユーロ発足後の最安値は0.8225。

*ユーロ円=2月横ばいから伸び悩んでいたところから下落、2月27日-3月2日の下降ラインを下抜き、ボリバン下限も下抜いている。3月3日-4日の下降ラインに沿う。2月26日-3月3日の下降ラインも上値抵抗。5日線下向き。週足は12月8日週のボリバン上限上抜きから下落し下限に達し反発。4週連続陰線の後は4連続陽線となっていたが1月26日週-2月2日週の上昇ラインを下抜き再びボリバン下限に。2月23日週-3月2日週の下降ラインに沿っている。月足は3カ月連続陽線でボリバン上限へ達した後、10月-11月の上昇ラインを下抜き下落。ボリバン下限に達している。2月は上ヒゲを残し3月の下げに繋がったか。12月-1月の下降ラインが上値抵抗。年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。

5.当局・円無常・需給「月別ドル円の騰落」
 
 1月から6月までの月別騰落。1月は円高、2.3月は円安。4-6月は円高の傾向がある。対抗馬は年金、ゆうちょの外貨買い。
 (チャート1)

ドル円月足 2014 2013 2012 2011 2010 2009
1月
2月
3月 上(介入)
4月
5月
6月


 
6.ID為替「世界主要国の投資動向」

 ちょっと古い資料だがこれを見て日本も株式投資を増やす政府方針が出来たのだろう(チャート2)
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7.リスク「中東問題、北朝鮮、テロ」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、外為取引税(トービン税)」、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「今週は2月貿易統計の発表」

 本牧D突堤からベイブリッジ、18日(水)は貿易統計の発表


 

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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