野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

着々と円高(貿易赤字縮小)、米景気やや弱い、資源通貨下落、欧州景気減速

         2/2(月)「着々と円高(貿易赤字縮小)、米景気やや弱い、資源通貨下落、欧州景気減速」

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総括「着々と円高(貿易赤字縮小)、米景気やや弱い、資源通貨下落、欧州景気減速」 
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「通貨駅伝1月成績」
ID為替「1月上旬貿易統計も輸出増、輸入減」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「KANOのこと、円城寺さん、スタンカ投手のこと、円城寺 あれがボールか 秋の空」

ドル円=115-120 、ユーロ円=130-135 、ユーロドル=1.10-1.15

日経インデックス1月30日東京引け1月23日からの変化(2008年=100)円93.9強し、ドル117.6強し、ユーロ95.9強し、ドルインデックスINNYBOT94.86弱し、CRB218.84強し、原油48.24強し、金1279.2弱し、DOW17164.95弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け149.99強し、IMM円投機筋1月27日 円-64658(前週比+13228)、ユーロ-184745(前週比-4015)

1.(今週の予定)

2(月)メキシコ休場(憲法記念日)、中 HSBC製造業PMI 確報 香港 小売売上 スイス PMI製造業 伊 PMI製造業 独 PMI製造業・速報 英 PMI製造業 米 個人所得 個人支出 ISM製造業景況指数
3(火)日 マネタリーベース 豪 貿易収支 住宅建設許可 RBA 政策金利 スイス 貿易収支 トルコ 消費者物価指数 英 PMI建設 業 ユーロ圏 生産者物価指数
4(水) NZ 失業率 伊 PMIサービス業 独 PMIサービス業 ユーロ圏 PMIサービス業・確報 英 PMIサービス業 ユーロ圏 小売売上  米 ADP全国雇用者数 ISM非製造業景況指数
5(木)豪 小売売上 BOE政策金利発表 米 新規失業保険申請件数 非農業部門労働生産性 単位労働費用 貿易収支
6(金)日 貿易統計 景気動向指数・速報 NZ休場(ワイタンギデー) 独 鉱工業生産 スイス 小売売上 スウェーデン 失業率 英 貿易収支  加 雇用統計 米 雇用統計
8(日)中 貿易収支

 (来週の予定)

9(月)日 国際収支、独 国際収支 加 住宅着工 メキシコ 消費者物価指数
10(火)中 消費者物価指数 生産者物価指数 スイス 失業率 消費者物価指数 ノルウェー 消費者物価指数 南ア 失業率
   英 鉱工業生産
11(水) 東京休場(建国記念日) ノルウェー GDP
12(木)日 機械受注 豪 雇用統計 スウェーデン中銀 政策金利 ユーロ圏 鉱工業生産 BOE四半期インフレレポート
    米 新規失業保険申請件数 小売売上
13(金)仏 GDP・速報値 独 GDP・速報値 ユーロ圏 GDP・速報値 貿易収支

2.総括 主要通貨「着々と円高(貿易赤字縮小)、米景気やや弱い、資源通貨下落、欧州景気減速」

 昨年末の見通し通り年初来円高推移している。若干クロス円の下落が想定より速い。輸出の売りが乏しく、輸入の買いが多くなる季節なので大幅な円高はない筈だが。例年通り輸出が増え出す新年度4月からが円高加速しそうである。ポジショントークとなるが、以前に申し上げたように中長期的なFXの円売りポジションは昨年11月、12月にすべて決済している。また新たに作るつもりはない。むしろドル円、クロス円で売りから入っている。長期保有の債券や株のヘッジ売りはしている。来年、再来年になれば円相場の景色がかなり変わり(円高)、景気も悪化しているように思え、そうなれば再び景気対策を取らざるを得ない状況、あるいは日本がどうしようもない状況に陥っていると思いそこから円売りを再開してもいいかなと思っている。
 昨年1月も全面円高であった。今年は対スイス以外は円高推移である。昨年は円安に転じ始めたのが秋以降であったが、今年は貿易赤字の縮小で需給的に昨年ほどの円売りが見込めないであろう。
 2月はそろそろリパトリの円買いも出てくる頃だろう。証券会社の外貨投信の数は少ない。外貨投資に積極的ではないのだろうか。一部企業に海外の拠点を日本に戻す動きもあるとの報道もあるが、円安が定着しているわけではないので心配である。マスコミではドル円の下げが年初来1%から2%程度なのでニュースにもなっていないが、クロス円の下落は大きく景気に影響してくるだろう。日本の貿易や資本取引の半分はドル以外なので影響は出てくる。

 米国はこれまでも申し上げtてきたように、昨年ほどの景気の勢いはない。昨年末からの指標も弱いものがやや多い。CPIも低い。4Q・GDPも予想を下回った。長期金利も低下している。他国から見れば状況はいいが、国内からも資金需要の強さはないのだろう。企業決算も昨年ほどの強さはない。これで年央にゼロ金利が解除出来るか疑問がある。
 今週は金融政策の2大重要要素の雇用統計の発表がある。その他ISM製造業、非製造業指数など。

 欧州ではギリシャ選挙終了でユーロ売りが一服、独IFOやZEW景況感指数が改善し小反発しているが、ギリシャ財務相がEU、IMFの調査団に協力しない方針を明らかにし、国際支援プログラムの延長を要請しないと言明したことが、再びユーロ不安となっている。ギリシャ10年国債は11%のせとなった。一方欧州のCPIは低下傾向が続き、ギリシャ以外の国債利回りは低下を続けている。また欧州株価は量的緩和策でこじっかりしている。今週は欧州の多くの国のPMIが発表される。引き続き、ギリシャとEUとの協議にも注目したい。

 スイスは1月15日の突然のスイス売り介入停止宣言で暴騰したが、漸く落ち着いてきており、またスイス中銀の売り介入観測もあり戻している。スイス中銀も突然の政策変更の思わぬ結果を見て反省している気がする。
 英ポンドは4Q・GDPが予想を若干下回ったこと、利上げ観測が遠のいていることで弱いが、他国比ではそれほどファンダメンタルズが悪いわけでもなく、対ユーロ、対資源通貨などでは堅調推移している。

 中国は2月1日に発表された1月製造業、非製造業PMIが予想や前回を下回った。また株価指数は1月から信用取引の関する検査が厳格化したことを嫌気し、年初来ではマイナス圏へ下落している。12月工業利益は減少、HSBC製造業PMIは改善も50に届かなかった。ただ人民銀は資金供給を行い4Q・GDPは予想を上回り、12月小売売上や工業生産は堅調と悪いことばかりではない。
 CPIは低水準,PPIは大幅低下が続いている。習主席は「新常態」という経済段階を提唱し、高度成長ではない中速度の成長を目指しているので政府としては思惑通りかもしれない。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド」

*豪ドル=「政策金利決定、CPI持ち直す、政権基盤弱い」

 今週はRBAの政策金利決定がある。年初来から利下げ予想が強まっていたが、先週の4Q・CPIで、コアインフレを示すトリム平均の上昇率が予想を上回り、RBAに追加利下げを求める圧力が和らいでいる。トリム平均は前期比0.7%上昇。予想は0.5%上昇であった。前年同期比では2.25%の上昇、予想は2.2%の上昇であった。インフレタ-ゲット下限の2%を超えたことから、RBAが2月3日の理事会で利下げを実施するとの見方が後退した。

 鉱石価格は依然下落している。雇用、住宅、貿易、小売は改善している。世界的な資源価格下落は豪の個人消費には好影響となるとされている。民間ではまだ年内利下げが見込まれるが中銀は現在が緩和的な状態だとしてこれまでは据え置き示唆している。政策金利は16カ月連続据え置きとなっている。政府は2014年成長見通し、インフレ見通しを引き下げている。雇用は今のところ改善しているが大手企業の人員削減は続き、トヨタもGM、フォードに続き工場撤退を表明。財政赤字は増加し当面の黒字目標を達成できず。
格付けはAAAを確認(S&Pとフィッチ)

 1月31日に行われたQLD州選挙の結果、労働党のパラズチュック氏が与党の自由国民党を打ち破り、同州首相になるとされている。野党労働党は、州議会45議席を獲得して政権を奪回した。 今回の州選挙結果は、選挙期間中一度も姿を見せなかったアボット連邦首相をより窮地に追い詰めることになる。最新の世論調査によると、2党比較で労働党が保守連合を57対43と大きく引き離している。 

*NZドル=「利上げ示唆から一転、柔軟な金融政策へ、NZドル下落」

 今週は4Q失業率の発表(物価と並び金融政策決定の重要指標)。NZ中銀は先週は予想通り政策金利を据え置いた。声明では昨年の利上げ示唆から、利上げも利下げにも柔軟な対応に変更となった。12月貿易赤字は拡大、通年でも赤字となっている。4Q・CPIは前年比+0.8%となりインフレターゲット下限の1.0%を下回った。求人広告は増加している 雇用はひっ迫感あり。個人消費は堅調、移民増加による経済効果は大きい。年末から年初の乳製品オークション価格は上昇。NZ中銀はNZドル高懸念を有する。14年8月はNZ売り介入を行ったが9月は商業ベースの小額にとどまった

*南アランド=「CPI低下を受けて政策金利据え置き。南アは原油輸入国で原油価格下落ではメリットがある」

 12月CPIは5.3%へ低下している。南アは原油の輸入国である。南ア産出の鉱産物資源価格は下落していないものが多い。2015年成長率は下方修正。最近の問題は電力不足 計画停電もあるだろう。IMFは南アに関する経済声明を発表。ズマ大統領が訪中し経済協力の深化をはかる。3Q・GDPは漸く長期鉱山スト終了でやや持ち直した。財政は緊縮気味である。新中銀総裁はタカ派であるがCPI低下で利上げを見送っている。ムーディーズは南ア国債を格下げした。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=クロス円の下落に連れてドル円も頭が重い。円とスイスだけが1月は米ドルより強かった。12月8日-1月2日の下降ラインが上値抵抗。10月15日-1月16日の上昇ラインは下に抜けそうだ。下値支持はボリバン下限の116半ばあたり。ボリバンの上限まで戻さず。一目の雲の上にも出ることが出来ず。12月16日-1月16日の上昇ラインも下値抵抗か。5日線下向き。先週の週足は1月5日週-12日週の下降ラインを上抜けたが上ヒゲが長く終わった。10月13日週-20日週の上昇ラインは下抜いている。月足は6連続陽線であったが、1月は陰線で終わった。11月-12月、10月-11月の上昇ラインを下抜いている。8月-9月の上昇ラインがサポート。年足は2002年-2007年の下降ラインを上抜いた。2012年-13年の上昇ラインに沿い3年連続陽線だが13年-14年の上昇ラインは下抜きそうだ。

*ユーロドル=1月22日-23日の下降ラインを上抜け、1月26日-27日の上昇ラインを形成するも、12月16日-31日の下降ラインに達することも出来ず反落。まだボリバン下位。5日線は上向く。週足は6週連続陰線のあと陽線。1月12日週-19日週の下降ラインを上抜けることが出来るか、12月15日週-12月29日週の下降ラインが上値抵抗。まだ週のボリバンの下限。。月足は7連続陰線となった。ボリバン下限を大きく下抜き。年足は昨年12年-13年の上昇ラインを下抜いてから弱い。

*ユーロ円=1月22日-23日の下降ラインを上抜け、1月26日-27日の上昇ラインを形成するも、12月30日-1月22日の下降ラインに阻まれたボリバン下限よりは小反発。5日線は上向き。週足は12月8日週のボリバン上限上抜きから下落し下限に達し小反発。4週連続陰線の後は陽線。10月13日週-20日週の上昇ラインは下抜いている。12月29日週-1月5日週の下降ラインに沿う。月足は3カ月連続陽線でボリバン上限へ達した後、10月-11月の上昇ラインを下抜き下落。年足は08年-10年の下降ラインを上抜けたが、13年-14年、12年-13年の上昇ラインを下抜いている。

5.当局・円無常・需給「通貨駅伝1月は」

 首位はスイス。突然のスイス売り介入を止め、ユーロスイスのスイス上限の1.20を放棄したスイスであるが、円も終盤クロス円中心に
円高推移し2位となりスイスとの差をつめている。3位は米ドル、4位は意外に強い南アランド、5位はポンド、6位豪ドル、7位はユーロ
、8位NZドル、最下位はカナダとなった。原油価格の下落、他の資源価格の下落で資源通貨が弱い。去年の1月は円全面高であった。 

6.ID為替「1月上旬貿易統計も輸出増、輸入減」

 12月貿易統計では前年比で輸出が12.9%伸びたのに対し、輸入は1.9%の伸びにとどまり、貿易赤字は1.3兆円から6607億円とほぼ半減した。3カ月連続で赤字が大幅減少となっている。1月は大きな貿易赤字となりやすい季節的要因があるが1月29日に発表された1月上旬の貿易統計でも輸出が18.3%の伸びに対し、輸入は8.1%の減少と前年同旬比では1.38兆円の赤字から9940億円の赤字と28.1%縮小している。
 原油価格の下落と輸出の伸びで日本の貿易赤字が縮小中であり円高要因となっている。

7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
 
日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「KANOのこと、円城寺さん、スタンカ投手のこと、円城寺 あれがボールか 秋の空」

 日本統治下の1931年、台湾代表として夏の甲子園に出場し、準優勝を果たした嘉義農林学校野球部の実話を描いた台湾映画が人気となっている。当時の甲子園には「KANO」のほか、台北商業、京城商業、大連商業も出場している。大連商業も円城寺投手を擁し準優勝を果たしている。幼いころから南海ファンであった私にとって円城寺という名前は忘れられない。

 パリーグで常勝の南海も巨人の壁は破れなかった。ある試合では9回2アウトまで勝っていた試合を大連商業で投手として活躍した円城寺主審のボールの判定をきっかけ敗れた。怒ったスタンカ投手が円城寺主審に体当たりしたり、巨人にピーンボールを投げたりその後の試合も乱れた。

当時は「円城寺 あれがボールか 秋の空」との句が巷に広まったらしい。円城寺さんの最期の言葉は「ボッ、ボッ」(ボールの意と思われる)だったと言われる。元セリーグ審判部副部長の丸山博が通夜の際に記者に語ったところによると「ボールだった」とのこと。また、最期を看取った夫人によると「ボールだ、ボールだ」が最後につぶやいた言葉という。


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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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