野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

危機はウクライナか中国か日本か

   3/17(月)「危機はウクライナか中国か日本か」

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総括「危機はウクライナか中国か日本か」 
需給「2月貿易赤字縮小か」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常「面倒くさがらない」
ID為替「今年の主要株価推移、日本が最弱」
リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」
横浜湘南便り「カンボジア」

  ドル円=99-104、ユーロ円=138-143、ユーロドル=1.38-1.43
  
 日経インデックス3月14日東京引け3月12日からの変化(2008年=100)円100.6強し、ドル104.1弱し、ユーロ99.2同、ドルインデックスIN NYBOT 79.43弱し、CRB302.88弱し、原油98.89強し、金1379強し、DOW16065弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け141.08弱し、IMM円投機筋3月11日 円-99356(前週比-19647)、ユーロ+36385(前週比+12933)

1.(今週の予定)

17(月)月例経済報告 香港 失業率 米 NY連銀製造業景気指数 対米証券投資 鉱工業生産 NAHB住宅市場指数
18(火) RBA議事録 中 主要70都市住宅価格動向 独 ZEW景況感調査 ユーロ圏 ZEW景況感調査 貿易収支 米 消費者物価指数 住宅着工 建設許可件数 トルコ中銀政策金利
19(水)日 貿易統計 南ア 消費者物価指数 英 雇用統計 BOE議事録 南ア 小売売上 米 経常収支 FOMC政策金利
20(木)NZ GDP スイス 貿易収支 独 生産者物価指数 スイス 政策金利 香港 消費者物価指数 米 新規失業保険申請件数  フィラデルフィア連銀景況指数 中古住宅販売件数
21(金)日本休場 加 小売売上 消費者物価指数 ユーロ圏 消費者信頼感・速報

(来週の予定)

24(月)独 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報 ユーロ圏 PMI製造業・速報 PMIサービス業・速報
25(火)香港 貿易収支 独 IFO景況指数 英 消費者物価指数 生産者物価指数 米 個人所得 個人支出 PCEデフレーター
   住宅価格指数 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 消費者信頼感指数 リッチモンド連銀製造業指数 新築住宅販売件数
26(水)英GDP・確報値 経常収支 耐久財受注
27(木)NZ 貿易収支 英 小売売上 南ア 生産者物価指数 米 GDP・確報値 新規失業保険申請件数 中古住宅販売成約 南ア中銀政策金利 独 小売売上
28(金)日 失業率 全国消費者物価指数 鉱工業生産・速報 外国為替平衡操作の実施状況 仏 生産者物価指数 独 消費者物価指数・速報 米ミシガン大消費者信頼感指数・確報

2.総括「危機はウクライナか中国か日本か」

  日本の景気は円安・株高で浮揚したが、いまやや「なおざり」にされている。円安・株高で企業収益、消費者の可処分所得が増加したが、ここにきて円高、株安が進んでいる。特に日経平均は、世界の主要株価市場で最弱である。株だけを見れば日本が危機のようだ。新興国のインデックスより倍近く弱い。昨年上げ過ぎの反動ともいうが、それをいうなら過去はどこの国の株より下げていたので理由にはならない。政府・日銀も油断しているように見える。
 日本の貿易赤字は膨大なものとなっているが、2月は輸出が伸び始め、輸入の伸び率を上回っている。赤字縮小も円高要因となる。リパトリの円買いも例年以上出ている。4月新年度からは輸出先行の取引が夏場まで続くので、円安に戻るには時間がかかろう。円高なら株価下落となり、個人の可処分所得減少、外貨投資の減少、輸入の減少となり、再び円高デフレの懸念が強まる。消費増税だけの物価高は政府を潤しても消費増化には繋がらないだろう。公共事業だけの成長率アップも消費増化に繋がらず借金だけが増えよう。
 そこで今週は黒田日銀総裁の講演が3回ある。日銀の緩和姿勢より貿易赤字が円安を導いきたと思うが、そこでネガティブあるいは現状維持の発言をすればセンチメントが円高に振れてしまうだろう。

 ウクライナ情勢はクリミアでの国民投票となったが、素直に考えればロシア系民族ならばロシアに帰属するのが自然だろう。何故、始めからそうなっていなかった事に疑問が残る。ウクライナ済の規模自体はギリシャより小さいが、国家分裂、経済制裁という不透明感が市場を不安にさせている。解決には時間がかかるが、戦争状態にはならないだろう。

 中国景気減速と言われるが、7%台成長でインフレ2%台の経済を強く懸念する気はない。週末人民元の変動幅を2%に拡大したが、三中全会でも人民元の自由化を掲げており予定通りの行動だろう。中国が着々と市場経済化していくことに日本は脅威を感じるべきだろう。ASEAN諸国への投資の勢いは日本とは比べ物にならない。来るべきASEAN経済統合に日本も何とか参入していきたい。現在は伍していくというより大きく引き離されている。

 ウクライナの問題であまり影響を受けていないと感じるのは、ユーロが相変わらず底堅く推移していることだ。いつものように、フランスやイタリアからは通貨高懸念の声が聞こえるが、ECBからは通貨を目標としての政策をとっていないとの発言、また依然 膨大な貿易黒字が存在することから、下げ渋り、一時の過熱報道で下げても回復力はあるだろう。今週はZEW景況感調査の発表がある。

 米国はFOMCがあるが、これまでのQE3縮小のペースを変えるほどの大きな経済指標の悪化はないだろう。もちろん堅調というにも程遠いが。注目のCPIを見てからのイエレン議長の会見となる。オーソドックスな見方をする方なので素直に受け入れたい。

 豪は雇用統計の改善、利上げを行ったNZは中銀が今後もさらなる利上げを示唆したことで一旦買われたが、週末はウクライナ問題でのリスク回避で弱含んだ。
 南アランドは国債に海外資金が流入していることもあり、意外と下げ幅は小さかった。
 

3.需給「2月貿易赤字縮小か」

 2月中旬まではいつになく輸出の伸びが輸入の伸びを上回り赤字が縮小している。この傾向が続く、原発再稼働となれば円安要因が弱くなる。19日(水)に2月全体の貿易統計発表。以下は2月中旬までの数字(前年比)

      26年     25年  伸 率
輸 出  3.90兆円   3.43兆円   14.0%
輸 入  4.51兆円   4.36兆円   3.6%
差 引  0.61兆円   0.93兆円   -34.7%
(百万円)
 
4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=3月3日にボリバン下限下抜き、3月7日にボリバン上限上抜き、3月14日にボリバン下限下抜きとめまぐるしい。今度は下限に来たので下値深追いは気をつけたい。4連続陰線。3月13日-14日の急な下降ラインは上抜けるだろう。次は3月7日-11日の下降ラインが上値抵抗。5日線は下向き。2013年10月8日-10月25日の上昇ラインが支持。100円前半あたり。週足は横ばいだが、長めに見ると、上値抵抗は12月30日週-1月6日週の下降ライン、下値支持は2月3日週-3月3日週の上昇ラインがある。下値支持はさらに10月7日週-21日週の上昇ラインがある。月足は昨年11月-12月の上昇ラインを下抜いた。2月はわずかだが陰線に終わる。3月も上値トライ失敗してわずかな陰線。年足は07年-08年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿っているが、今年はここまで陰線。

*ユーロドル=もみ合い。3月7日の上ヒゲで下げ、3月11日の下ヒゲで再び上昇。3月13日に再び上ヒゲだし下値トライも翌日は陽線で返される。2月27日-3月6日の上昇ラインが支持。2月3日-2月27日の上昇ラインも支持。ボリバン上限に絡む。5日線上向き。週足は12月23日週-30日週の下降ラインは上抜いている。6週連続陽線。2月3日週-2月24日週の上昇ラインも支持。月足は13年7月-9月の上昇ラインを下抜いたままが、12月-1月の下降ラインを上抜いた。2月はで陽線。年足は12年-13年の上昇ラインに沿っている。

*ユーロ円=3月7日のボリバン上限越えから下げ始める。3月4日-6日の上昇ラインは下抜く。2月4日ー2月27日の上昇ラインが支持。上値は3月7日-10日の下降ラインが抵抗。5日線下向き。ボリバンは中位。週足は12月30日週-1月20日週の下降ラインを上抜いた。ただ2月3日週-3月3日週の上昇ライン近くまで下げている。月足は昨年11月-12月の上昇ラインを下抜くが2月は陽線。今月も陽線スタート。年足は08年-10年の下降ラインを上抜け、12年-13年の上昇ラインに沿う。

5.当局・円無常「面倒くさがらない」

 過去のデータ分析、資料集め、そういうものは面倒でもやらないといけない。やれば身につく。売買判断の力になる。
  
6.ID為替「今年の主要株価推移、日本が最弱」

 今年のここまでの首位はNZ。ナスダック、南アが続く。日本はリスクと言われる「上海」や「新興国」より弱く最下位。

  2013年2014年  
  12月31日3月14日
1位NZ504737.015079.32342.31 7.23
2位ナスダック4176.594245.468.81 1.65
3位南ア46256.2346372115.77 0.25
4位豪ALLORD5351.15347.1-4.00 -0.07
5位NYDJ16576.6616065.67-510.99 -3.08
6位FTSE6749.096527.89-221.20 -3.28
7位DAX9552.169056.42-495.74 -5.19
8位上海総合2115.982004.34-111.64 -5.28
9位MSCI新興1002.69937.69-65.00 -6.48
10位日経16291.3114327.66-1963.65 -12.05


7.リスク「長引くイラク、イラン、パレスチナ、北朝鮮」

日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発(北朝鮮開国?)、朝鮮半島統一、イラン、地震、テロ、外為取引税(トービン税)、日中国交断絶、
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大 50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安- 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FX湘南社是 「面白く正しく」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「カンボジア乾季」

 べトナムからカンボジアの国境を経てプノンペンへ向かう途中の農村地帯。乾季。
 

*

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FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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