野村雅道のID為替研究所 (Day)|FXブログ|外為どっとコム

最近の人民元 ポイント

「米中不均衡は改善せず。人民元は安定そのもの」

(ポイント)

*人民元は安定している
*米中貿易不均衡は19年上半期では改善するどころか拡大
*米国の中国向け輸出が大幅減少
*2Q成長率は6.2%に減速も6月小売売上や鉱工業生産は強い
*政府・中銀は景気刺激策を準備している
*19年成長見通しは6-6.5%
*貿易戦争で自動車販売は減少
*米国の華為技術への輸出は緩和か
*為替操作国認定は免れる
*人民元変動幅拡大を検討している
*全人代のCPI上昇目標は3% 

「トピックス」 

(景気減速と言われるが)

 13兆ドルのGDP、6%台の成長率、4000億ドルの貿易黒字でも中国経済は減速と言われてしまう。もちろん一人あたりのGDPでは米国より小さいが人口から見て中国に投資したい国や企業は増え続けているのではないだろうか。

(2Qは6.2%成長に減速-1992年以降で最低)

 2Qの経済は6.2%に成長に減速し、四半期データを開始した1992年以降で最も低い成長率となった。ただし、6月の工業生産と小売売上高の伸びが予想を上回ったほか、1-6月の固定資産投資では景気減速に歯止めをかけるための刺激策が波及しつつあるさらなる兆候が示された。

(微動だにしない人民元)

これだけの貿易黒字がありながら為替相場が微動だにしないことは政府の管理があるところで、日本のように急激な円高で「失われた20年」にならぬように備えているのだろう。

(米中貿易戦争は中国の勝ち?)

 米中貿易戦争では、米国が関税をかけても輸出減少は米国がより大きくなり、関税政策の限界が見えてきている。トランプ大統領自身も「中国との通商合意に向けた道のりはなお長いとし、必要なら新たに3250億ドル相当の中国製品に関税を課す可能性がある」とした。合意の道のりは長いが大統領の道は長くはない。日本との貿易不均衡もプラザ合意から30年以上解消していない。中国との不均衡も解消は不可能だろう。それでも中国は7月8日週に米国産ソルガム(モロコシ)5万1072トンを買い付けた。米中通商協議が再開したことを背景に、4月以来の大規模購入となった。  
 中国は長期的戦略で一帯一路政策を活用し米国以外の通商を拡大している。欧州、アフリカ、南米などだ。時間が立てばたつほど中国が有利となってくる気がする。時々トランプ大統領が癇癪を起して追加関税など強硬策をとるだろうが悪影響は米国に大きいかもしれ
ない。

(米中閣僚が貿易問題で電話会談)

米国と中国が約1年におよぶ貿易戦争終結を目指す中、ムニューシン米財務長官とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が中国側の高官らと電話会談を行った。会談に先立ち、ムニューシン氏は今後、対面協議再開につながる可能性もあるとの期待を示していた。

(李克強首相、必要に応じて政策を調整へ)

李克強首相は今年上期の経済指標は予想を上回るものもあったが、下振れ圧力は強まっていると指摘。適切と判断すれば、政府は政策を調整すると述べた。また「中国の経済に影響を及ぼしている要因や困難、課題は多い」とし、世界的に成長は鈍化、貿易や投資は減速し、保護主義が台頭していると述べた。
 
(穏健な金融政策維持)

人民銀行は、 穏健な金融政策を維持すると同時に、金融リスクの抑制に向けカウンターシクリカル的な調整を適切に行っていく姿勢を示した。穏健な金融政策は引き締め的過ぎでも、緩和的過ぎでもあってはならないとのスタンスを改めて確認。広義のマネーサプライ、および社会支出の伸びが、名目国内総生産(GDP)の伸びと歩調を合わせるようにすることも確約した。 また、発展促進とリスク抑制のバランスを保っていく姿勢も示した。

FX湘南投資グループ代表
野村 雅道(のむら・まさみち)氏

1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行、82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。

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