FX/為替「ドル/円、20年ぶり高値視野も動意限定の見込み」 外為トゥデイ 2022年4月15日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年4月15日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼14日(木)の為替相場
(1):豪雇用統計を受けて豪ドル下落
(2):ECB理事会を受けて早期利上げ期待が後退
(3):米国で複数の経済指標発表
(4):米欧の金融政策の方向性の違いでユーロ売り・ドル買い
(5):米4月ミシガンは3カ月ぶり高水準

▼14日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:欧米勢休暇で動意薄/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

14日(木)の為替相場

14日(木)の為替相場期間:14日(木)午前6時10分~15日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪雇用統計を受けて豪ドル下落

豪3月雇用統計は、新規雇用者数が1.79万人増で市場予想(3.00万人増)を下回った。失業率は前月から横ばいの4.0%となり市場予想の3.9%より弱い結果となった。豪中銀(RBA)の早期利上げ期待がやや後退すると豪ドルは下落した。

(2):ECB理事会を受け早期利上げ期待が後退

欧州中銀(ECB)は金融政策の現状維持を決定。一部にタカ派色を強めるとの期待があったことからユーロ売りが優勢となった。ECBは声明で「資産購入プログラム(APP)による債券買い入れの終了を7-9月期に終了し、その後しばらくしてから斬新的な利上げを行う計画だ」と改めて表明。ECBの早期利上げ期待は後退した。

(3):米国で複数の経済指標発表

米3月小売売上高は+0.5%と予想(+0.6%)には届かなかった。一方、除自動車はガソリン価格高騰の影響で+1.1%と予想(+1.0%)を上回り前月(+0.6%)から伸びが加速した。なお、米国のガソリン価格は3月に前月比で6年ぶりの大幅な伸びを記録した。その後発表された米新規失業保険申請件数は+18.5万件と予想(+17.0万件)以上に増加した。

(4):米欧の金融政策の方向性の違いでユーロ売り・ドル買い

ラガルドECB総裁は21時30から始まった会見で、ウクライナ情勢によって一段のインフレ高進のリスクが高まったとの認識を示した。一方で利上げについては、APP終了の「1週間後かもしれないし、数か月後かもしれない」としてスケジュールが未定であることを強調した。また、APP終了と今後の金利について、最新の経済予測を考慮して6月に決定するとの見解を示した。市場はラガルド総裁の発言を利上げに慎重だと受け止めた模様でユーロ売りが加速した。他方、ウィリアムズNY連銀総裁は、現在の低金利環境を踏まえれば、50bp幅を含めた利上げペースの加速は「妥当な選択肢」だとの見解を示した。また「政策をより中立に近い水準へと戻す必要がある」と付け加えた。ECBとは対照的に米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策の速やかな引き締めに動くとの観測からドル買いが強まった。

(5):米4月ミシガンは3カ月ぶり高水準

米4月ミシガン大消費者信頼感指数は65.7と予想(59.0)を上回り、3カ月ぶりの高水準となった。雇用の拡大や賃金見通しに対する楽観が高インフレの影響を抑え込んだ。

14日(木)の株・債券・商品市場

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本日の見通し

本日の見通し

ドル/円の見通し:欧米勢休暇で動意薄

昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%上昇。持ち高調整などで125.00円台まで売られる場面もあったが、米長期金利が上昇に転じると反発した。欧州中銀(ECB)が早期利上げに慎重な姿勢を示した事で、約2年ぶりの水準となるユーロ安・ドル高が進んだ事も追い風となり、126.01円付近まで上昇した。ただ、NY市場中盤以降はイースター休暇を前に手控えムードが広がり、125.80-90円台で値動きが細った。

本日から来週18日まで欧米勢の多くが休暇に入る事で市場の動意はさらに低下すると見られる。ドル/円は13日に付けた約20年ぶり高値の126.32円前後に迫っているが、突発的な新規材料がなければ126.00円を挟んで小幅な値動きに始終する公算が大きい。

注目の経済指標

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f:id:gaitamesk:20191106165135p:plain 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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