FX/為替「日銀緩和維持なら円売り再開へ」 外為トゥデイ 2022年6月17日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年6月17日9時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼16日(木)の為替相場
(1):豪5月雇用統計 好結果
(2):スイス中銀 サプライズ利上げ
(3):英 大幅利上げとならずポンド売り
(4):米経済指標 まちまちな結果
(5):NYダウ 3万ドル割れ

▼16日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:日銀緩和維持なら円売り再開へ/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

16日(木)の為替相場

期間:16日(木)午前6時10分~17日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪5月雇用統計 好結果

豪5月雇用統計は、失業率が3.9%と前月と同じ1974年以来の低水準を維持。新規雇用者数は6.06万人増と市場予想(2.50万人)を大幅に上回った。労働参加率も66.7%と予想(66.4%)を上回る好結果となった。

(2):スイス中銀 サプライズ利上げ

スイス国立銀行は政策金利を50bp(0.50%ポイント)引き上げ-0.25%とした。2007年9月以来15年ぶりに利上げに踏み切った。声明では「インフレを安定させるため、当面は政策金利の更なる引き上げが必要となる可能性を否定せず」とした。その後ジョルダン総裁は記者会見で「本日利上げしなければインフレ見通しは大幅に上昇する」との見方を示し、約14年ぶりの高い物価上昇率に対し行動を起こすことを表明した。これを受けユーロ/スイスが下落し、それにつれてユーロ/円も下落した。

(3):英 大幅利上げとならずポンド売り

英中銀(BOE)は予想通りに政策金利を1.00%から1.25%に引き上げた。5会合連続の利上げとなり、2009年以来の高水準となった。英中銀金融政策委員会(MPC)メンバー9人のうち6人が25bp(0.25%ポイント)の利上げを支持、3人が50bpの利上げを支持していたことが分かった。英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨では「必要であればインフレに対して力強く対応する」とした。市場では前日のFOMCでの大幅な利上げやタカ派的なコメントを受け、大幅利上げを期待していたことからポンド売りが優勢となり、ポンド/円は159.98円前後まで下落した。

(4):米経済指標 まちまちな結果

米5月住宅着工件数は年率換算154.9万件と予想(169.3万件)以下となった。住宅ローン金利上昇による販売減が浮き彫りになった。同建設許可件数も169.5万件と予想(177.8万件)を下回る結果となった。同時に発表された米新規失業保険申請は22.9万件と予想(21.7万件)を上回った。

(5):NYダウ 3万ドル割れ

米株式市場は欧州株安の流れを引き継ぎ下落。NYダウは2021年1月以来1年5カ月ぶりに3万ドルを下回った。これを受けリスク回避の動きが強まりドル売り・円買いが進行。その後ドル/円は131.50円前後まで下落した。

16日(木)の株・債券・商品市場

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本日の見通し

ドル/円の見通し:日銀緩和維持なら円売り再開へ

昨日のドル/円は軟調な展開。米連邦公開市場委員会(FOMC)後にドルが売られた反動で134.60円台まで強含む場面もあったが、スイス中銀が予想外の利上げを決めると日銀も緩和修正に動くとの連想が広がり131.50円前後まで円買い・ドル売りが強まった。その後やや値を戻しているものの、132円台で本日の日銀の金融政策発表を迎える事になりそうだ。

もし実際に日銀が長期金利誘導目標(10年債利回り0.25%)の引き上げなどで緩和修正に動けば、ドル/円は130.00円を割り込んで下落してもおかしくないだろう。ただ、その可能性はきわめて低いと見ており、日銀はコストプッシュ型の物価上昇は緩和修正の要件にならないとの見方を示した上で、金融緩和を続ける姿勢を強調する公算が大きい。

スイス中銀のサプライズ利上げの連想で円買いに動いた向きのロスカットが入れば134円台へ反発することも考えられる。

注目の経済指標

注目のイベント

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f:id:gaitamesk:20191106165135p:plain 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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