FX/為替「ドル/円、米大幅利上げの織り込み進む」 外為トゥデイ 2022年4月22日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年4月22日11時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼21日(木)の為替相場
(1):鈴木財務相 G7財務相・中銀総裁会議で発言
(2):デギンドスECB副総裁 利上げについて明言
(3):米新規失業保険 低水準を維持
(4):サンフランシスコ連銀総裁 利上げについて明言
(5):FRB議長 ECB総裁 発言

▼21日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:新たな手掛かりを探る/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

21日(木)の為替相場

期間:21日(木)午前6時10分~22日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):鈴木財務相 G7財務相・中銀総裁会議で発言

鈴木財務相はG7財務相・中銀総裁会議で「最近のやや急激な円安について説明した」と明らかにした。しかし、G7では「主に国際経済やウクライナ情勢に関して議論を交わし、為替は主要議題ではなかった」と述べた。これを受けてやや円売りが優勢となった。なお、黒田日銀総裁は為替について「ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましい」と重ねて表明した。

(2):デギンドスECB副総裁 利上げについて明言

デギンドス欧州中銀(ECB)副総裁が「データ次第で7月に利上げを実施する可能性がある」と述べた。また、ユーロ圏経済がリセッション(景気後退)やスタグフレーションに陥るリスクには否定的な見方を示した。ECBの利上げ期待が強まりユーロが買われた。

(3):米新規失業保険 低水準を維持

米新規失業保険申請件数は18.4万件増と予想(18.0万件増)を小幅に上回ったが、引き続きパンデミック前の低水準を維持。米国の労働市場が引き締まっている事が改めて示された。

(4):サンフランシスコ連銀総裁 利上げについて明言

デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「複数回の会合で0.50%の利上げを実施する可能性は高い」と発言。米長期金利の上昇につれてドル/円はこの日の高値となる128.71円前後まで強含んだ。

(5):FRB議長 ECB総裁 発言

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、インフレを抑制するために「迅速な行動が適切」として利上げペースを加速させる必要性に言及。また、「5月連邦公開市場委員会(FOMC)でも0.5%ポイントの利上げが選択肢になる」と述べた。これを受けて米長期金利は上昇したものの、ドル/円は利益確定売りが強まり反落した。ECBのラガルド総裁は「短期的なインフレリスクは上振れ方向だ」との認識を示した。また「賃金が予想以上に上昇したり、長期的なインフレ期待が目標を上回ったり、供給状況が持続的に悪化したりすれば、中期でインフレ見通しに対するリスクが生じる可能性がある」と指摘。さらに「ユーロ圏のインフレ期待はECBの目標付近にある」とした。ただ、ユーロ/円もドル/円の下落につれて上げ幅を縮小した。米長期金利の上昇を受けて米国株が下落した事も円を買い戻す動きに繋がった。

21日(木)の株・債券・商品市場

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本日の見通し

ドル/円の見通し:新たな手掛かりを探る

昨日のドル/円は米長期金利の上昇を背景に128円台を回復。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、インフレ抑制に向けて「もう少し迅速に動く事が必要だ」として、通常より早いペースで政策金利を引き上げる考えを示した。これを受けて市場は、5月と6月に米連邦公開市場委員会(FOMC)が50bp(0.50%ポイント)の連続利上げを行うとの見方を強めた。

ただ、一時128.71円前後まで上昇していたドル/円はパウエル議長の発言後に反落。米国株が下落した事もあるが、為替市場はFOMCの大幅かつ迅速な利上げをほぼ100%織り込んだと見られる。

「日米金融政策の方向性の違い」というテーマだけではドル/円を130円台に押し上げる事が難しくなってきた印象だ。本日のドル/円は新たな手掛かりを探りつつ、128円台を中心にもみ合う展開となりそうだ。

注目の経済指標

注目のイベント

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f:id:gaitamesk:20191106165135p:plain 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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