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ドル/円、昨日の急激な円高は為替介入ではない?ただ、150円の上値は重い(NY市場の見通し)

ドル/円、急激な円高は為替介入ではない?ただ、150円の上値は重い

東京市場のドル/円は、小幅高の展開。昨日の急激な円高が政府・日銀の円買い介入によるものとの思惑がくすぶる中で政府関係者は「為替介入にはノーコメント」などとコメントを差し控えました。そうした中で、米長期金利が16年ぶりの水準に上昇すると一時149.32円前後まで強含みましたが、米長期金利が上昇した割に上値は伸びませんでした。

欧州市場に入ると、米長期金利の上昇が一服し低下に転じると一時148.73円前後まで弱含みました。ただ、同水準付近は昨日の高値安値の半値押し、一目均衡表の転換線が位置していることなどから下値支持と意識されて押し目買いが入ると149.10円台まで持ち直しています。

昨日発表された米8月JOLTS求人件数が予想に反して増加したことで米雇用市場の堅調さが意識される中、今夜は米9月ADP全国雇用者数が発表されます。市場予想は+15.0万人と前回(+17.7万人)から伸びが鈍化すると見られています。予想に反して伸びが拡大するようだとドルが買われる可能性もありますが、仮にドル/円が再び150.00円に接近すれば、政府・日銀による円買い介入への警戒感が再び高まるでしょう。

ドル/円をテクニカル分析で見ると、10・20・80日移動平均線が上向きで強気のパーフェクトオーダーを維持しています。10日線が下支えしている状況ですが動きがなくコマ足に近い状態のため方向感が出にくそうです。148円台後半は底堅いが149円台後半では上値が重い展開が想定されます。

ドル円 日足チャート

この後の経済イベント

10/4(水)
20:40 デギンドスECB副総裁講演
21:15☆米9月ADP全国雇用者数
22:45 米9月サービス業PMI・改定値
22:45 米9月総合PMI・改定値
23:00 米8月製造業新規受注
23:00☆米9月ISM非製造業景況指数
23:25 ボウマンFRB理事講演
23:30 グールズビー米シカゴ連銀総裁講演

※☆は特に注目の材料

経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

経済指標カレンダー

 
uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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