本日も時間外の米10・30年債利回りが2007年以来の高水準をつけるなど、米長期金利の上昇傾向が続いている。日銀金融緩和策の早期修正への期待が薄く、円安圧力が続くなか、最近はドル独歩高の流れが一段と鮮明になっており、ドル円の底堅い動きが続きそうだ。日本政府・日銀の円買い介入への警戒感が上値を圧迫するも、米長期金利が一段と上昇傾向を強めると、ドル円は再び150円大台を試す動きが見込まれる。当面は米金利上昇と介入警戒感の綱引きで、ドル円は神経質な動きが続きそうだ。
昨日のドル円は昨年10月以来の150円台を回復したところで、一時147円半ばまで急速に売り込まれた。市場では日本当局が「介入を実施した」との見方が強いが、日本の政府当局者は相次ぎ明言を避けた。市場では政府が介入を実施した可能性をめぐり、疑心暗鬼が続いている。昨日のドル円の一時的な急落は「介入ではない」との見方もあるが、昨日から今日にかけてボラティリティーが高まったので、今後の為替介入のハードルは下がったとの見方が出ている。
本日のNY市場では9月ADP雇用統計や8月米ISM非製造業景況指数などの発表が予定されており、同結果を受けた米長期金利の動向に注目。ドル円は介入警戒感が上値を圧迫するも、依然として押し目では買いが入りやすい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは本日これまでの高値149.32円や心理的節目の150.00円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは本日これまでの安値148.74円や21日移動平均線の148.25円。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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