主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年5月30日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼29日(月)の為替相場
(1):米債務問題 週末合意で円売り先行
(2):スペイン中銀総裁「引き締めにはまだ先がある」
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:方向感を探る展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
29日(月)の為替相場
期間:29日(月)午前7時00分~30日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米債務問題 週末合意で円売り先行
前週末27日に、バイデン米大統領と米共和党のマッカーシー下院議長が2年間の債務上限引き上げで合意したことを受けて円売りが先行。ドル/円は140.92円前後まで上昇して昨年11月23日以来の高値を付けた。ポンド/円は2016年2月2日以来の高値となる173.96円前後まで上伸した。
(2):スペイン中銀総裁「引き締めにはまだ先がある」
スペイン中銀のデコス総裁は欧州中銀(ECB)の利上げについて「停止できる水準に近付いているものの、インフレの抑制を目指す中で引き締めにはまだ先がある」との認識を示した。
29日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:方向感を探る展開
昨日のドル/円は年初来高値を更新後に反落した。米債務上限問題を巡る楽観的な見方が広がりドル買い・円売りが先行。一時140.92円前後まで上昇して昨年11月23日以来の高値を付けたが、英国と米国が祝日で動意を欠く中、調整売りに押されて140.10円台へと反落した。終値は前日比-0.1%の140.44円前後だった。
ドル/円は、本日も140円台を中心にもみ合いながら方向感を探る展開が予想される。市場の関心は、引き続き米債務上限問題と米連邦公開市場委員会(FOMC)の6月利上げに向けられている。債務上限の引き上げに関しては、明日31日に下院で行われる法案の採決に注目が集まっている。FOMCの6月利上げについては、現時点で金利先物の織り込みが約6割。明日の米4月JOLT求人件数や2日の米5月雇用統計などの結果次第でどちらにも振れる余地がある。明日以降の重要イベントを前に、ドル/円は動きづらい地合いとなりそうだ。
注目の経済指標:米消費者信頼感指数
注目のイベント:リッチモンド連銀総裁講演
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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