豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は続落。独-露を結ぶ主要ガスパイプライン「ノルドストリーム1」の定期点検が終了し、ガス供給が再開されたことを好感した。1バレル=96ドル台まで下落(7月21日)。
・中国では新型コロナの感染拡大が止まらない。深セン市の一部地域でロックダウン実施。上海市では市民に8月末までは少なくとも週1回のコロナ検査を義務付けた(7月21日)。
・6月分の豪雇用者数は8.84万人増と予想の3.0万人増を大幅に上回る。失業率が3.5%まで低下、労働参加率が66.8%(前月66.7%)へ上昇した(7月14日)。
・7月5日の豪準備銀行(RBA)理事会で政策金利を市場予想(0.25%~0.50%)通り0.50%の利上げを実施。声明は概ね前回と同じ内容で、経済指標次第では次回以降も大幅利上げの可能性を残した。
・2022年1‐3月期の豪賃金指数(前年比)は+2.4%と前期(+2.3%)を上回る。しかしRBAの目標とする3%には届かず。6月15日に公正労働委員会が最低賃金の5.2%引き上げを発表。これにより賃金指数の伸びも加速しそうだ。4-6月分は8月17日発表予定。
・4月27日発表の豪2022年1‐3月期 消費者物価指数(CPI)は前年比+3.7%(トリム平均)とRBAの目標レンジ(2~3%)を突破。市場の予想(+3.4%)を大きく上回る結果となった。4-6月期分は7月27日発表予定。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は上値が重い…ECB大幅利上げで欧米の経済減速懸念が強まったため
本日は豪ドル相場に影響を与えそうな豪経済指標の発表は予定されていない。欧米では7月製造業/サービス業購買担当者景気指数(PMI)の発表が予定されている。
昨日、欧州中央銀行(ECB)が11年振りの利上げを実施したことにより、欧州では早くも景気減速への警戒感が強まっている。また、米国では大幅利上げの影響から、昨日発表された経済指標が弱い結果となっている。各国の景況感を示すPMIの結果が市場予想を下回ることとなれば、欧米の景気減速懸念が強まることとなる。その場合は昨日同様にリスク回避の円買いが強まるのではないか。
豪ドル/円は、欧米の経済指標が弱かった場合、欧米通貨同様に円高に振れる可能性はある。それでも、豪州の国内経済(特に労働市場)が強いことから、下落幅は欧米通貨と比べると小さくなると予想している。
個別の想定シナリオ
■欧米の経済指標が予想を下回る
⇒リスクオフの円買い
⇒豪ドル/円は下落
⇒豪州は国内経済が堅調
⇒豪ドル/円の下値は限定的
チャート分析
今後の注目材料
欧米の製造業/サービス業PMI
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは晴れ。4時に豪ドル/円のストキャスティクスで買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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