ドル円、154円を視野に入れた展開…この後、米1月CPIの結果に関心集まる
欧米時間のドル/円予想レンジ:152.400-154.500円
東京市場のドル/円は、153円台を回復する展開。序盤は152.30円台を下値に底堅く推移しました。その後、米長期金利の上昇を背景にドル買い・円売りが強まると一時153.74円前後と1週間ぶりの水準へ上伸しました。
本日は米1月消費者物価指数(CPI)が発表されます。市場予想は前年比+2.9%、コアCPI前年比+3.1%となっています(前回:+2.9%、+3.2%)。前日にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は議会証言(上院)にて、インフレ率は鈍化傾向にあるものの「依然としてやや高止まりしている」として利下げを急がない考えをあらためて表明しました。それだけに、1月CPIの結果が注目されそうです。ドル/円は200日移動平均線を上抜けたことで持ち直しの動きを強めています。米1月CPIの結果を受けて市場の利下げ観測が一段と後退するようだと154円台を回復する可能性もありそうです。なお、パウエルFRB議長は今夜も下院で議会証言を行います。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、一目均衡表の雲下限が上値抵抗となり上ヒゲを伸ばしています。ただ、終値で突破した場合は三役逆転の売りシグナルが解消されるため、持ち直しの動きをさらに強める可能性があります。その場合は155円も視野に入れた相場展開となることも考えられそうです。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
2/12(水)
22:30☆米1月消費者物価指数
24:00 グリーン英MPC委員講演
24:00☆パウエルFRB議長講演
24:30 EIA週間原油在庫統計
26:00 ナーゲル独連銀総裁講演
26:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
27:00 米10年債入札(420億ドル)
28:00 米1月財政収支
2/13(木)
07:05 ウォラーFRB理事講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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