豪ドル/円今日の見通し「注目の豪9月雇用統計 RBAが追加利上げに転じる第一歩となり得る？」2023/10/19

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オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

執筆：外為どっとコム総合研究所　中村　勉

今日の豪ドルトレードシナリオ

昨日から現在までの相場

本日09:30 豪9月雇用統計発表！
・9月14日発表の豪8月雇用統計は、雇用者数が市場予想（2.50万人増）を大きく上回る6.49万人の増加だった。失業率は3.7％で前月から変わらなかったが、労働参加率が67.0%まで上昇し過去最高を記録した。

・NY原油先物市場は上昇。中東の地政学リスク悪化に対する懸念が高まったことや米週間原油在庫統計で原油とガソリンの在庫が大幅に減少していたことなどが買い材料となった。終値は前営業日比+1.66ドルの1バレル＝88.32ドル（10月18日）。

・10月3日に豪準備銀行（RBA）は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.10%で据え置きとなった。

・9月27日に発表された豪8月月次消費者物価指数（CPI）は前年比+5.2%（前月+4.9%）だった。7月26日に発表された豪4-6月期CPIは前年比+6.0%となり、前四半期（+7.0%）から鈍化した。

今日のメインシナリオは

注目の豪9月雇用統計 RBAが追加利上げに転じる第一歩となり得る？

本日は豪州の9月雇用統計が発表される。豪州の労働市場は新型コロナ・パンデミック以降堅調さを保ち、過去1年間で月平均約3.2万人の雇用者が増加している。強すぎる労働市場は、豪州のインフレ鈍化ペースを緩やかにする一因となっている。ただ、過去2カ月の豪雇用統計の内容を見ると、正規雇用者数は2カ月の合計で1.59万人の減少になっている。2カ月間の正規雇用者数の合計がマイナスに転じるのは2021年9、10月以来で豪州の労働市場に変化が起きていることを示唆している。
RBAも17日に公表した10月理事会の議事録で「労働市場は転換点に達した」と示し、労働市場の変化を感じているようだ。
本日発表の豪9月雇用統計では、この労働市場の変化が継続しているかの確認となる。仮に正規雇用者数が大幅な増加となっていた場合はRBAが追加利上げに転じる可能性が浮上してくることになりそうだ。ただし、RBAが最重要視しているのはCPIのため、豪雇用統計の結果が強くても影響は限定的となるだろう。RBAの今後の金融政策でどのような方向性取るのかを予測する第一歩として豪9月雇用統計に注目したい。

この先の個別相場変動

■豪9月雇用統計が予想を上回る
⇒RBAが追加利上げに転じる可能性が浮上する
⇒豪ドルは買われる
⇒RBAが最も重視しているのはCPI
⇒豪ドルの上昇は一時的

豪ドル円最新チャート分析

今後の注目経済指標・イベント

豪9月雇用統計
中東情勢
米長期金利動向

「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果

外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに曇り空に太陽が覗く。7時に豪ドル/円と豪ドル/米ドルのRSIで買いシグナルが点灯。

【情報提供：外為どっとコム】

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