豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・原油価格は小反落。調整売りが入ったほか、主要国の景気減速見通しが強まっていることも原油価格の上値を抑える一因となった。終値は前営業日比-0.41ドルの1バレル=78.06ドル(2月9日)。
・2月7日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。市場予想通りとなる0.25%の利上げを実施し、政策金利を3.35%とした。今後の利上げに関しては、「今後数カ月にわたって金利をさらに引き上げる必要がある」とややタカ派的となった。
・豪10-12月期消費者物価指数(CPI)は前年比+7.8%と予想(+7.6%)や前期(+7.3%)から上振れ。12月月次CPIは前年比+8.4%で、前月(+7.3%)からインフレは加速(1月25日)。
・豪12月雇用統計では、雇用者数は1.46万人減少して市場予想(2.5万人増)を下回ったほか、前月分も5.8万人増に下方修正された。失業率は3.5%で前月と変わらず。また、労働参加率は66.6%となった(1月19日)。
今日のメインシナリオ
豪四半期金融政策報告でRBAの方向感を探る
RBAは7日の理事会で0.25%の利上げを実施したほか、声明では従来の「金利は今後さらに上昇すると予想」が「今後数カ月にわたって金利をさらに引き上げる必要がある」に置き換えられていた。これにより市場はRBA若干タカ派に傾いたと捉えている。本日はRBAの四半期金融政策報告が発表される。前回分(2022年11月公表)から、経済やインフレ、そして金利の見通しがどのように変化しているかに注目したい。7日のRBA理事会を経て、市場は3月と4月に0.25%ずつの利上げを織り込みつつあるが、5月以降も利上げを継続することを示唆する内容となれば豪ドル買いの材料となりそうだ。
その他、中国では1月のCPIが発表される。市場予想は前年比+2.1%(前回+1.8%)となっており、中国人民銀行のインフレ目標(通年で3%前後)を下回っている。中国ではゼロコロナ政策が解除され、1月は久々に行動制限のない春節があった。そのため、インフレ率が一時的に急上昇している可能性もある。予想を大幅に上回る結果が出ていたとしても相場への影響は限定的となりそうだ。
個別の想定シナリオ
■豪四半期金融政策報告で市場の予想よりもタカ派的な見通しを示す
⇒RBAの利上げ回数が増えるとの思惑が高まる
⇒豪ドルは買われる
チャート分析
今後の注目材料
RBA四半期金融政策報告
中国1月CPI
世界的な株価動向
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外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに雨。8時に豪ドル/円のRSIで買いシグナルが点灯。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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