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メキシコペソ/円 月間予想「8.8円の壁を突破!リーマンショック後の高値更新で新たなレンジへ」FXレポート 2024年4月

 

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メキシコの経済状況

3月7日に発表された2月のCPIは前年同月比4.4%上昇と1月の4.88%、予想の4.42%と4カ月ぶりに低下した。結果としてメキシコのインフレ率の基調が低下していることが21日の利下げにつながったものと思われる。

メキシコ中銀の金融政策

21日の理事会において2021年2月以来の0.25%の利下げで政策金利を11%とした。前回2月の会合で「次回会合ではデータ次第だが、政策金利を調整する可能性について評価するであろう」と利下げの可能性に言及していたために利下げにサプライズ感はなく予想も利下げが大勢だった。
声明文では総合インフレ率は12月、1月に再加速したが2月に鈍化したことに言及、またコアインフレ率が低下傾向であることにも言及した。インフレ見通しは低下傾向が継続し2025年第2四半期に目標の中央値である3%に到達するという見方が示され前回会合と変化はなかった。
しかし中銀のインフレに対するリスク見通しは均衡しているというよりは依然とし上振れリスクに警戒しているように思われる。
今回の決定は4対1の決定で最もタカ派のエスピノーサ副総裁は据え置きを主張。理事会がインフレの上振れリスクを注意している以上、また次回会合はデータ次第というスタンスから連続利下げが行われるかはデータ次第で金融政策は慎重に運営される可能性が高いと思われる。
今後の金融政策はインフレ率の動きを見据えつつ、FRBの金融政策を見据えながら進められると思われる。メキシコ中銀は伝統的にFRBとの金利差を重視し通貨安に見舞われる事態を回避してきた。今回FRBに先んじて利下げに踏み切ったが金利差が5.6%以上あることや理事会の慎重な姿勢を考慮すればペソは堅調に推移する可能性が高い。

メキシコペソの投資戦略

26日時点で3月のドル/ペソは17.05ペソ付近でスタートし17.06ペソ付近が高値、16.6450ペソ付近が安値で16.71ペソ付近と月間ではペソ高で推移している。
21日に利下げをしたときもペソは売られず、その後ドル安・ペソ高で推移している。これは金融政策の章でも述べたが、メキシコ中銀が利下げにもかかわらず慎重なスタンスを維持しているためペソが堅調に推移していると思われる。
ドル/ペソは23年7月安値16.6260付近、24年3月安値16.6460と、この辺りがドル/ペソの安値圏となっている。
16.60付近がサポートとなっており、ここが維持できるかは重要なレベルと思われる。このレベルを下抜けする場合は16ペソ付近への下落を予想する。これは2008年の安値9.85~2020年の高値25.77ペソのフィボナッチリトレースメント61.8%戻しにあたる。
一方16.60付近が維持すれば16.60~17ペソのレンジを予想する。
3月のペソ/円は8.7960円付近でスタートし9.08円が高値、8.6980円付近が安値で9.07円付近で推移している。
2014年の高値8.72円付近を完全に上抜けしてリーマンショック後の高値を更新している。8.8円が長い間レジスタンスとして機能したが、ここを上抜けしてリ―マン前のレンジ8.8~12円のレンジにシフトした可能性がある。ただ短期的には8.9~9.2円のレンジを予想する。

メキシコペソ/円 週足チャート

メキシコペソ/円 週足チャート

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新興国通貨が高金利である理由について
新興国に分類される国々は概して政治リスクや財政リスクが先進国よりも高く、したがってその経済的信用度は相対的に低い水準にあります。こうした条件下では海外投資家の資金を呼び寄せられず、経済発展の支障となるため、金利を上げたり税金を安くしたりすることで、信用度の低さを補いうる投資環境を構築しようとします。そのため新興国通貨は一般に先進国通貨よりも高金利となる傾向にありますが、前述したように各種リスクが高い水準にあることから、長期的には先進国通貨に比べて価値が下がる(=通貨が下落する)条件を備えているともいえます。
 
YEN蔵
株式会社ADVANCE代表取締役 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行で、20年以上にわたり、為替ディーラーとして活躍。現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。ドル、ユーロなどメジャー通貨のみならず、アジア通貨をはじめとするエマージング通貨でのディーリングについても造詣が深い。また、海外のトレーダー、ファンド関係者との親交も深い。ブログ「YEN蔵のFX投資術」、メルマガ「YEN蔵の市場便り」で個人投資家に対して為替に関する情報を発信しており、人気を博している。
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