目次
▼8日(火)の為替相場
(1):日本経常収支 1年半ぶりの赤字
(2):ユーロ圏長期金利低下
(3):米貿易収支 予想下回る
(4):米10年債利回り 2019年11月以来の高水準
8日(火)の為替相場
期間:8日(火)午前7時10分~9日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日本経常収支 1年半ぶりの赤字
日本12月経常収支は市場予想(1064億円の黒字)に反して3708億円の赤字となった。海外とのモノやサービスなどの取引状況を表す経常収支の赤字は2020年6月以来で1年半ぶり。原油高などを背景に貿易収支が3187億円の赤字(予想2007億円の赤字)となった事が響いた。なお、2021年通年の経常収支は15兆4359億円の黒字となり、4年連続で黒字幅が縮小した。
(2):ユーロ圏長期金利低下
欧州市場に入ると、前日のラガルド欧州中銀(ECB)総裁のハト派発言を受けて独10年債利回りなどユーロ圏の長期金利が一時低下。ユーロは対ドルを中心に一時下落した。なお、この日はスペイン中銀のデコス総裁も「金融引き締めは段階的に行う必要がある」と市場の早期利上げ期待をけん制。仏中銀のビルロワドガロー総裁も、市場の早期利上げ観測について「このところ見られている反応は極めて強い。強すぎる可能性がある」と指摘した。
(3):米貿易収支 予想下回る
米12月貿易収支は807億ドルの赤字となり、赤字額は予想(830億ドル)を下回った。なお、2021年通年の貿易赤字は8591億ドルとなり、赤字幅は過去最大となった。景気回復で輸入が増加した事が赤字拡大に繋がった。
(4):米10年債利回り 2019年11月以来の高水準
米10年債利回りが1.97%付近まで上昇して2019年11月以来の高水準を記録。日米金利差の拡大を受けてドル/円は1月28日以来の115.60円台へと上昇した。長期金利が上昇する中でも米国株が堅調に推移した事でクロス円も強含んだ。
8日(火)の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し:米金利上昇で戻り売りこなせるか
昨日のドル/円は一時115.62円前後まで上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め積極化観測を背景に米長期金利が上昇する中、ドル買い・円売りが優勢となった。なお、米10年債利回りは一時1.97%付近まで上昇して2年3カ月ぶりの高水準を記録した。
本日は、米債市場で370億ドル規模の10年債入札が予定されており、明日発表される米1月消費者物価指数(CPI)は40年ぶりの高い伸びになると見られている。こうした中、市場には10年債利回りの「2%超えは時間の問題」との見方が多い。
ドル/円は1月28日高値115.68円前後から節目の116.00円前後にかけて戻り売りオーダーが並んでいる。米長期金利の上昇を原動力に、戻り売りをこなして上伸できるか注目される。
注目の経済指標
注目のイベント
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