株式会社外為どっとコムの完全子会社である株式会社外為どっとコム総合研究所(以下、「外為どっとコム総研」、本社:東京都港区、代表取締役社長:竹内 淳)は、個人投資家の外為投資に役立つ外国為替情報の調査・研究を行なっております。今回、FX投資家の実態を調査しましたので、お知らせします。
FX個人投資家、収益確保を優先! JPY(円)売りポジションが61.7%減少 【外為どっとコム総研FX投資家調査2024年12月】
一般社団法人金融先物取引業協会 FX投資家動向まとめ
USD/JPY(米ドル/円)、取引金額は14.6%減少
金融先物取引業協会が1月20日に公表した資料によると、2024年12月の店頭FXにおける取引金額は1047兆円と、11月の1208兆円から約13.3%減少した。主要通貨であるUSD/JPY(米ドル/円)の取引量が約14.6%減少したことが影響した。また、月末時点の未決済ポジション合計は約8.0兆円と前月から5.7%減少した。年末年始の連休を控え、積極的な取引を見送り利益確定を優先させる個人投資家が多かった模様。また、JPY(円)売りポジションは61.7%減少した。
取引金額上位の5通貨ペアは、USD/JPY(米ドル/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)の順で、AUD/JPY(豪ドル/円)が3位へ浮上した一方、GBP/JPY(ポンド/円)が4位へ後退した。GBP/JPY(ポンド/円)は2カ月連続で順位を下げた。
図1.取引金額とポジション計
(出所)金融先物取引業協会の「店頭FX月次速報」をもとに、当社が作成
左軸-取引金額、右軸-ポジション計
グラフ中のデータ単位は百万円
株式会社外為どっとコムFX投資家動向2024年12月
個人投資家、3カ月連続で収益確保
FX口座数が59万件近い株式会社外為どっとコム協力の下、2024年12月のFX投資家動向を調査した。
【調査概要】
調査対象:株式会社外為どっとコムのFXサービス「外貨ネクストネオ」利用者(約59万口座)
調査機関:株式会社外為どっとコム総合研究所
調査対象:調査期間中にFXサービス「外貨ネクストネオ」の新規口座開設およびFX取引をした顧客
調査期間:2024年12月2日7:00 ~ 2025年1月1日7:00
調査方法:対象期間中の取引データより抽出
(特定の個人を識別できないよう個人情報を匿名化した上で行っております。)
FX取引における実現損益
FX取引における実現損益でプラスは58.1%、マイナスは41.8%(残りはプラスマイナスがゼロ)と、3カ月連続でプラス収支となった。
トランプ次期政権の通商政策の全容が明らかになっていない中で、新規ポジションを取らず利益確定を進める個人投資家が多かった模様。
図2.取引参加者の損益
通貨ペア別取引者数
通貨ペア別取引者数のトップ10は、USD/JPY(米ドル/円)・TRY/JPY(トルコリラ/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・MXN/JPY(メキシコペソ/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)・NZD/JPY(NZドル/円)・ZAR/JPY (南アフリカランド/円)・GBP/USD(ポンド/米ドル)の順。
保証金※の低さやスワップポイントの受取額が大きいことが個人投資家の魅力になり、TRY/JPY(トルコリラ/円)を取引する割合が高水準を維持している。
※現在の取引保証金額はコチラで参照いただけます。
図3.通貨ペア別取引者数
平均取引数量
FX投資家の1注文あたりの平均取引数量は4.3万通貨(43Lot)へ微増。収支の改善に連動して取引量も改善している。
USD/JPY(米ドル/円)は、1Lotあたり6,400円の必要保証金(1/21時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は約27万5,200円となる。MXN/JPY(メキシコペソ/円)は、1Lotあたり400円の必要保証金(1/21時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は1万7,200円となる。
※現在の取引保証金額はコチラで参照いただけます。
図4.平均取引数量
口座の開設期間
取引をしたFX投資家の口座開設後の期間は、平均115カ月(9年7カ月)と、前月から拡大。直近は頭打ち傾向が続いたが、再び拡大し始めている。
図5.口座開設期間
FX投資の年齢分布
FX投資家の年代別では50代が30.4%でトップ、僅差で40代の30.1%、その後は、60代の14.5%、30代の12.9%と続いた。シニア・ミドル世代が取引のメイン層であることに変わりはない。
図6.取引参加者の年齢構成
FX口座開設者動向
新規にFX口座を開設した投資家は、40代が26.7%と30代の25.5%を抜いてトップとなった。また、50代が19.7%、20代が15.7%と続いた。
図7.口座開設者の年齢構成
まとめ
2024年12月の為替市場は、USD(米ドル)に対してJPY(円)が約5.0%下落した。韓国の尹大統領が突然の「戒厳司令」宣布を受けて148.644円までJPY(円)高に振れる場面はあったものの、トランプ米次期大統領の減税策や関税策を巡るインフレ期待、FRBによる利下げペース鈍化観測、日銀の追加利上げ見送りなどが影響して、ほぼ一本調子でUSD(米ドル)高・JPY(円)安となった。USD/JPY(米ドル/円)は158.085円と昨年7月以来のレベルをつけた。こうした中、年末年始の連休を控え様子見ムードが強かった個人投資家は、高値局面で売り直していたJPY(円)を買戻し、利益確定を優先させた。
※過去の調査結果は、マネ育ch( https://www.gaitame.com/media/ )よりご参照ください。
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