メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2024年1月24日16時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
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トルコリラ/円チャート(日足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
「足元のトルコリラ/円はもみ合い」
ドル/円が上昇するとともにドル/トルコリラも上昇したため、トルコリラ/円は方向感を欠く値動きとなりました。ドル円が上昇する局面ではリラ/円は4.91円台へと強含みましたが、ドル/リラが連日史上最高値を更新(リラの最安値)する中で上値は伸びず、23日には一時4.8円台を割り込んで急落する場面もありました。ただ、この日はトルコ議会がスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を承認したことなどを好感してリラは下げ幅をほぼ解消。24日には4.917円前後へと上昇しましたが、ドル/リラが30.2899リラ前後へと上昇(リラが下落)したため伸び悩んでいます。
「目先のトルコリラ/円の注目ポイントはトルコ中銀」
トルコ中銀は25日に政策金利を発表します。市場は25bp(0.25%ポイント)の追加利上げを確実視しており、政策金利は45.00%に引き上げられるとの見方でほぼ一致しています。ただ、政策金利の水準がインフレ率(12月64.77%)を下回る「実質マイナス政策金利」の状態に変わりはないことを踏まえると、織り込み済みの利上げではリラを押し上げる力はなさそうです。トルコ中銀は前回の声明で「引き締めサイクルをできるだけ早く完了させる」と表明しました。仮に、今回の利上げでサイクル完了との観測が強まればリラの下落圧力も高まる可能性があります。声明文の内容に注目しておきましょう。
当面のトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
4.725円~4.950円
基調
下落警戒
当面の注目ポイント
☆1/25トルコ中銀政策金利
・主要国株価、国際商品価格
トルコリラ/円(TRY/JPY) 為替チャート・FXチャート│はじめてのFXなら外為どっとコム
経済指標・イベントの結果について
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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