オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・NY原油先物市場は反発。この日発表された米経済指標が軒並み強い結果だったことが米景気に対する楽観論に繋がり、旺盛なエネルギー需要期待から原油が買われた。終値は前営業日比+1.31ドルの1バレル=80.09ドル(7月27日)。
・7月26日に発表された豪4-6月期CPIは前年比+6.0%となり、前四半期(+7.0%)から鈍化した。同時に発表された豪6月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+5.4%(前月+5.5%)だった。
・7月20日発表の豪6月雇用統計は、雇用者数が市場予想(1.50万人増)を大きく上回る3.26万人の増加だった。失業率は3.5%、労働参加率は66.8%となった。
・7月4日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.10%で据え置きとなった。
今日のメインシナリオは
日銀の政策修正に最大警戒!豪ドル/円も大荒れの可能性あり
本日の豪経済指標は豪6月小売売上高に注目したい。
豪州の小売売上高は5月に前月比+0.7%だった。これは「5月に大規模なオンラインセールのイベントがあったことなどが影響した」と豪統計局は分析している。6月分の市場予想は±0.0%となっている。ただし5月同様に大規模なオンラインセールイベント(ブラックフライデーセール)が開催されて同様に好結果を示した昨年11月は、その翌月に小売売上高の減少が確認されている。そのため、前月比マイナスも十分にあり得ると筆者は見ている。仮に、前月比でマイナスとなった場合でも、豪ドル相場への影響は限定的になりそうだ。本日は小売売上高の他に豪4-6月期四半期生産者物価指数(PPI)が発表される。市場予想も出ていない経済指標だが、PPIはCPIの川上に位置する指標ともいわれるため注意しておきたい。
また、本日は日銀金融政策決定会合が開催される。一部報道で政策修正の可能性が取りざたされて、昨晩から日本円が急速に買われている。報道通りの政策修正が行われた場合は、さらに円高が加速すると見られている。一方で、政策修正が行われなかった場合には、急速に円買いが進んだ分の反動で円の失望売りが持ち込まれるだろう。日銀金融政策発表直後には豪ドル/円も大きな値動きが予想されるため注意しておきたい。
この先の個別相場変動
■豪6月小売売上高が前月比でプラスとなる
⇒5月はセールイベントで売上高が多かったと分析されている
⇒豪州の家計消費が力強いとの印象になる
⇒豪ドルは買われる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
豪6月小売売上高
日銀金融政策決定会合
中国と米国の株価動向
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに雨。8時に豪ドル/円のストキャスティクスと豪ドル/米ドルのRSIで買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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