執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
南アフリカランド/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
直近1週間のポイント
・南ア電力不足
・PMIは21年12月以来の低水準
足元の南アフリカランド/円は上値の重い展開
南アフリカの1月電力生産は前年比-8.3%、電力消費は-7.6%で、電力不足の影響が顕著となりました。
こうした中で同国の1月PMIは48.7と、活動拡大・縮小の分岐点である50.0を割り込み2021年12月以来の水準に低下しています。
こうした中、ランド/円は上値の重い展開となり1月PMIが発表された3日には一時7.464円前後まで軟化しました。
その後はやや持ち直したものの、7日にはドル/円の大幅反落もあって7.441円前後へと反落。
8日の東京市場オープン直後には7.427円前後まで続落する場面もありました。
注目ポイントは大統領施政方針演説
南アフリカのラマポーザ大統領は、汚職疑惑を乗り越えて昨年12月の与党・アフリカ民族会議(ANC)党首選に勝利。
2月9日には、議会で施政方針演説を行います。南ア中銀の大幅利上げや電力不足の長期化などで南ア経済の先行きに対する不透明感が強い中、大統領が実効性のある経済政策を打ち出せるか注目が集まっています。
昨年の演説でも電力改革など経済低迷からの脱却に向けた方針を示しましたが、いずれも見せかけだけの「看板倒れ」と評価されてしまいました。
今回の演説を踏まえて月内には新年度の予算案が発表される予定です。
それだけに、大統領が施政方針演説で市場の信認を得られるかがカギとなるでしょう。
来週までのメキシコペソ/円の見通し
予想レンジ
7.325円~7.575円
基調
上値重い
来週までの注目ポイント
☆2/9 南ア大統領施政方針演説
・ 主要国株価、国際商品価格
「為替チャート|南アフリカランド/円(ZARJPY)|60分足」はこちら
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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