主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2022年7月13日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼12日(火)の為替相場
(1):日米財務相が共同声明
(2):独ZEW景況感 2011年12月以来の低水準
(3):BOE総裁 インフレに関する見解
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米6月CPI発表前後の動向に注目/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
12日(火)の為替相場
期間:12日(火)午前6時10分~13日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日米財務相が共同声明
鈴木財務相とイエレン米財務長官が会談し「ロシア侵攻による経済的な影響が為替相場の変動高めており、経済・金融の安定に対し悪影響与えうる」「G7・G20のコミットメントに沿って引き続き為替市場に関して緊密に協議し為替問題で適切に協力」などとする共同声明を発表した。イエレン財務長官は「米国の見解ではG7諸国の為替相場は市場で決定する」とした上で為替介入について「まれなことで例外的な場合のみ正当化される」との認識を示した。一方、鈴木財務相は為替について「日本の立場を説明した」とし「イエレン氏に理解して頂いた」と述べた。
(2):独ZEW景況感 2011年12月以来の低水準
独7月ZEW景況感調査の期待指数は-53.8と予想(-40.5)を下回り、2011年12月以来の低水準を記録。ロシア産天然ガスの供給停止への懸念が強まる中、独経済のリセッション(景気後退)への警戒感が広がった。ユーロは対ドルでパリティ(等価、1ユーロ=1ドル)付近まで下落。対円でも137.02円前後まで下落した。
(3):BOE総裁 インフレに関する見解
ベイリー英中銀(BOE)総裁は記録的な高インフレについて「インフレ持続の証拠があれば、我々は力強く行動する」と発言。一方「インフレは来年、急速に下がるだろう」との見解を示した。
12日(火)の株・債券・商品市場
外為注文情報
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本日の見通し
ドル/円の見通し:米6月CPI発表前後の動向に注目
昨日のドル/円は、世界的な景気後退への懸念を背景に米長期金利が低下する中、終値ベースで約0.4%下落。137.52円前後まで強含む場面もあったが、24年ぶりの137円台では戻り売りが強く、一時136.46円前後まで反落した。もっとも、その後はNYクローズにかけて136円台後半へ持ち直すなど下値は堅かった。
本日発表される米6月消費者物価指数(CPI)が、約40年ぶりの高い伸びだった前月を上回るとの見方が多い中、ドルの下値は限定的と見られる。仮に米6月CPIが市場予想の前年比+8.8%を上回れば、米長期金利の上昇とともにドル高の流れを後押しする公算が大きく、ドル/円の反発も見込めそうだ。
ドル/円の上値ポイントは11日に付けた約24年ぶり高値の137.75円前後、一方で下値ポイントは日足一目均衡表の転換線が通る136.25円前後と見ている。
注目の経済指標
注目のイベント
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※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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