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FX/為替「ドル/円、米長期金利の上昇に追随できるか」 外為トゥデイ 2022年5月9日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年5月9日9時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼6日(金)の為替相場
(1):東京都区部4月CPI 2015年以来の高い伸びを記録
(2):RBA 金融引き締めが長期化する可能性を示唆
(3):仏・独中銀総裁の発言により利上げ期待
(4):米雇用統計 まちまちな結果

▼6日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:131円台の抵抗を上抜け出来るかが目先の焦点/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

6日(金)の為替相場

期間:6日(金)午前6時10分~7日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):東京都区部4月CPI 2015年以来の高い伸びを記録

20日に発表される全国4月消費者物価指数(CPI)の先行指標である東京都区部4月CPI(生鮮食品除く)は前年比+1.9%と、2015年以来の高い伸びを記録。2021年春の携帯電話料金引き下げの影響が剥落した一方、電気・ガス料金やガソリンなどが値上がりしたため、物価が押し上げられた。

(2):RBA 金融引き締めが長期化する可能性を示唆

豪中銀(RBA)は四半期に一度の金融政策報告を発表し、インフレ見通しを従来の予測から大幅に引き上げた。基調インフレは年末までに+4.6%に達すると見込んでいることが明らかになった。インフレ目標のレンジ(2-3%)に戻るのは2024年半ばになるとの見通しを示し、金融引き締めが長期化する可能性も示唆した。

(3):仏・独中銀総裁の発言により利上げ期待

ビルロワドガロー仏中銀総裁は「行き過ぎたユーロ安は物価安定の目標を脅かす」「年末までに金利をプラスに引き上げるのが合理的」などと述べた。独3月鉱工業生産が前月比-3.9%と予想(-1.3%)を下回った事などから下落していたユーロは欧州中銀(ECB)の利上げ期待で反発した。なお、その後独連銀のナーゲル総裁も「インフレは高すぎる」として「ECBは金融正常化を進めるべきだ」などと早期利上げを支持した。

(4):米雇用統計 まちまちな結果

米4月雇用統計は、非農業部門雇用者数が42.8万人増と予想(38.0万人増)を上回った一方、失業率は3.6%と予想(3.5%)より弱い結果となった。平均時給は前月比で+0.3%と予想(+0.4%)を下回ったものの、前年比では+5.5%と予想と一致した。ドル/円は米雇用統計の結果が強弱まちまちであったことから一時130.13円前後まで売られたものの、米10年債利回りの上昇を受けて買戻しが入り130.71円前後まで持ち直した。なお、米10年債利回りは3.14%台まで上昇し、2018年11月以来約3年半ぶりの高水準を更新した。

6日(金)の株・債券・商品市場

外為注文情報

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【情報提供:外為どっとコム】

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  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

本日の見通し

ドル/円の見通し:131円台の抵抗を上抜け出来るかが目先の焦点

6日のドル/円は伸び悩む展開。米4月雇用統計後も米長期金利の上昇は続いたが、ドルの上値は重かった。朝方に付けた1週間ぶり高値の130.81円前後を超えられず、前日比0.3%高の130.55円前後で取引を終えた。

今週は、11日に米4月消費者物価指数(CPI)が発表されるほか、10日から12日にかけて米国債の入札が行われる。そうした中、米長期金利は上昇しやすいと見られるが、これにドル/円が追随できるのか注目したい。

ドル/円の上値抵抗は心理的節目の131.00円前後と直近高値の131.25円前後で、これを上抜けできるかが目先の焦点となろう。下値支持は前日安値および5日移動平均線が通る130.10円前後と見られる。

注目の経済指標

注目のイベント

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※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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