目次
▼3日(金)の為替相場
(1):オミクロン株感染増 円買い強まる
(2):ラガルドECB総裁 PEPPについて見解示す
(3):米雇用統計 ドル円乱高下
(4):米国株下落 リスク回避の円買いへ
3日(金)の為替相場
期間:3日(金)午前7時10分~4日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):オミクロン株感染増 円買い強まる
米NY州で5人の新型コロナ変異株「オミクロン」感染者が確認されたと伝わり、時間外取引の米国株先物が下落すると一時円買いが強まった。ただ、その後は日本株が堅調に推移したため円は次第に売りが優勢となった。
(2):ラガルドECB総裁 PEPPについて見解示す
欧州中銀(ECB)のラガルド総裁は、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)が来年3月に終了した後の補完的な他の政策手段に関し、「12月の理事会では比較的短期の政策を設定する可能性がある」との見解を示した。
(3):米雇用統計 ドル円乱高下
米11月雇用統計では、非農業部門雇用者数が21.0万人増と今年最低の伸びにとどまり予想(55.0万人増)を下回った一方、失業率は4.2%とコロナ危機前の昨年2月以来の低水準となり、予想(4.5%)以上に改善した。労働参加率は61.8%(予想61.7%)、平均時給は前年比+4.8%(予想+5.0%)であった。ドルは冴えない非農業部門雇用者数を受けて売りが先行したが、失業率の改善を受けて買戻しが入った。ドル/円は112.98円前後まで下落したのち113.61円前後へ切り返すなど乱高下した。なお、その後に発表された米11月ISM非製造業景況指数は69.1と予想(65.0)を上回り、1997年の統計開始以来で最高を記録した。
(4):米国株下落 リスク回避の円買いへ
小高く始まった米国株が下落に転じ下げ幅を拡大する中、リスク回避の円買いが優勢となった。米11月雇用統計を受けて、材料出尽くし感が広がった他、米連邦準備制度理事会(FRB)がテーパリング(量的緩和の段階的な縮小)加速のスタンスを変える事はないとの見方が強まった。米株安を受けて豪ドル/円などのクロス円が下落。株安によって米長期金利も低下に転じたため、ドル/円は再び113円台を割り込んだ。
3日(金)の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し:上値は重いが下値も堅い
3日のドル/円は、113.61円前後へと上昇した後112.56円前後まで反落するなど、強弱まちまちの米11月雇用統計を受けて不安定な値動きとなった。終値は前日比約0.3%安の112.84円前後。米11月雇用統計では非農業部門雇用者数が予想を下回る21.0万人増にとどまった一方、失業率は4.2%へと予想以上に改善。米連邦準備制度理事会(FRB)はテーパリング(量的緩和の段階的な縮小)のペース加速を、来週14-15日の連邦公開市場委員会(FOMC)で決める公算が高まった。
本日のドル/円は、新型コロナ変異株「オミクロン」を巡る懸念で上値は重いものの、FRBのテーパリング期待が下値を支える展開となりそうだ。112円台半ばのサポートと113円台半ばのレジスタンスに挟まれた値動きが見込まれる。
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