このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter): https://twitter.com/KandaTakuya
トランプ関税回避に向けて「北米の要塞」構想
ブルームバーグは事情に詳しい関係筋の話として、メキシコがトランプ米政権による関税発動の回避を目指し、中国からの輸入品に対する関税を引き上げ、米国からの輸入を増やす方法を見つけることに前向きになっていると報じ、メキシコのシェインバウム大統領がトランプ政権との継続的な協議の一環として、この申し出を行う予定だと伝えた。ブルームバーグはその続報の形で2月28日、ベッセント米財務長官が「メキシコ政府の提案で非常に興味深い案の一つは、おそらく米国の対中関税に合わせることだ」とし「カナダもそれを行えば、中国輸入品の洪水から守る『北米の要塞』を持つことが可能で、良いジェスチャーになる」と語ったことを伝えた。
ペソ/円は、ベッセント長官の発言を受けて1週間ぶりに7.40円台を回復する場面があった。米国の対メキシコ関税が回避されることになれば、ペソはさらに上昇する公算が大きい。今後の協議の行方に注目だ。
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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