
執筆:外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村 勉
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今週の振り返り
今週の豪ドル/円は112.62円前後、NZドル/円は92.64円前後で取引が開始されました。
豪ドル/円は、週末にイスラエルとイランの緊張が高まったことで前週末と比べやや円高・豪ドル安水準で取引が開始されました。その後、イスラエル・イラン間の緊張緩和を受けて113.20円前後まで上昇する場面も見られました。もっとも、米国がイランへの攻撃を再開し、イランも報復に動くなど、中東情勢を巡る懸念が高まり豪ドルが対米ドルで売られたことで、豪ドル/円はじりじりと下値を拡大。11日には112.19円前後まで下落しました。NZドル/円も豪ドル/円同様に前週末からやや円高水準での取引開始となり、中東情勢への懸念から上値の重い値動きとなりました。ただ、NZ準備銀行(RBNZ)は次回会合(7月8日)にも利上げに転じ、年内には2~3回の利上げを実施するとの見方から、豪ドルと比べ底堅く推移しました(執筆時)。
RBA理事会では年内利上げに対するスタンスに注目
来週は16日に豪準備銀行(RBA)が金融政策会合を開催します。RBAは今年に入り2月、3月、5月と3会合連続で政策金利を25bp(0.25%ポイント)引き上げ、現在の政策金利は4.35%となっています。ただ、声明では「3回の利上げにより、今後の展開に対応できる体制が整った」と当面の様子見姿勢を示唆しました。その後発表された豪州の経済指標を見ると1-3月期国内総生産(GDP)は前期比+0.3%と前期(+0.9%)から伸びが鈍化し、4月失業率は2021年11月以来となる4.5%へと悪化、4月家計消費は前月比-1.1%と豪州の労働市場や経済に悪化の兆しを示す結果となりました。また、豪4月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.2%と前月(+4.6%)から伸びが鈍化しているものの、これについては豪政府が燃料価格高騰への緊急対応として4月1日から導入した燃料減税に起因するものであり、コアCPIにあたるCPIトリム平均は前年比+3.4%と前月(+3.3%)から伸びが加速していました。これまでは景気が底堅く推移する中でインフレ加速が顕著だったため、RBAは利上げを続けることができました。しかし、足元ではインフレ圧力が依然として強い一方で、国内経済には減速の兆候が見え始めています。そのため、市場では16日のRBA会合での政策金利据え置きがほぼ確実視されているほか、年内の追加利上げについても1回実施できるかどうかとの見方が広がっています。RBAの声明やミシェル・ブロック総裁の会見でタカ派的な見解が示されなければ、豪ドルには売り圧力がかかりそうです。
豪ドル/円のテクニカル分析
豪ドル/円は、日足一目均衡表の雲がサポートとして機能しました。来週も同線が目先のサポートとして機能しそうです。同線を下抜けた場合は、4月30日安値(111.32円前後)が次の下値目途として意識されそうです。一方、上値は一目均衡表基準線や転換線が目先のレジスタンスとして意識されそうです。この水準を上抜けることが出来れば、6月2日高値(114.91円前後)を目指す動きとなりそうです。
【豪ドル/円 日足・一目均衡表】

予想レンジ:AUD/JPY:111.000-115.000、NZD/JPY:92.500-95.000
6/15週のイベント:
06/16 (火) 11:00 中国 5月小売売上高
06/16 (火) 11:00 中国 5月鉱工業生産
06/16 (火) 13:30 豪 豪準備銀行(RBA)、政策金利発表
06/17 (水) 07:45 NZ 1-3月期四半期経常収支
06/18 (木) 07:45 NZ 1-3月期四半期国内総生産(GDP)
06/19 (金) 07:45 NZ 5月貿易収支
一言コメント:
サッカーW杯が開幕しました!我が家では息子もサッカーに興味を持ってくれ、一緒に応援するようになりました!15日は早朝に日本対オランダがありますが、起こすべきか迷っています。
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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