主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年4月18日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼17日(月)の為替相場
(1):NY連銀製造業景気指数 予想を大幅に上回る
(2):ラガルドECB総裁 「世界経済の分断はリスク」と警告
(3):リッチモンド連銀総裁 「勝利宣言は時期尚早」
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米長期金利の動向に注目/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
17日(月)の為替相場
期間:17日(月)午前7時00分~18日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):NY連銀製造業景気指数 予想を大幅に上回る
米4月NY連銀製造業景気指数は10.8と、市場予想(-18.0)を大幅に上回り前月(-24.6)から急上昇。活動拡大・縮小の分岐点とされる0.0を5カ月ぶりに上回った。構成指数の「新規受注」や「出荷」が大幅に改善したことが寄与した。これを受けて米長期金利が上昇するとドル買いが優勢となった。
(2):ラガルドECB総裁 「世界経済の分断はリスク」と警告
欧州中銀(ECB)のラガルド総裁は講演で「地政学的な要因がもたらす世界経済の分断はECBだけでなく各国の中央銀行にとってリスクだ」と警告。「安定からほど遠い時代の中で、中央銀行は安定をもたらさなければならない」と語り、「変化する地政学にどう対応するかは、分断が迫ってからではなくそれ以前に考えておくべきだ」と述べた。
(3):リッチモンド連銀総裁 「勝利宣言は時期尚早」
リッチモンド連銀のバーキン総裁は「インフレがわれわれの目標まで戻ることを示すさらなる証拠を見たい」と発言。銀行破綻への当局の対応について、「現在の状況を見てかなり安心しているが、勝利宣言は時期尚早だ」と語った。
17日(月)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:米長期金利の動向に注目
昨日のドル/円は月初来高値を更新。米4月NY連銀製造業景気指数が予想を遥かに上回る好結果となったことを受けて米長期金利が上昇すると、3月15日以来の高値となる134.57円前後まで上値を伸ばした。米金利先物の水準から算出した5月連邦公開市場委員会(FOMC)における25bp(0.25%ポイント)利上げの確率は90%弱へと上昇。こうした米利上げ期待の復活が足元のドルを支えているようだ。
本日のドル/円は心理的節目の135.00円を巡る攻防に注目したい。134円台後半では戻り売りが強まることが予想される一方、仮に135.00円を上抜ければショートカバーを誘発してさらに上げ足が速まる可能性もあると見る。攻防のカギを握るのは、やはり米長期金利の動向だろう。
注目の経済指標:米住宅着工件数
注目のイベント:米主要企業決算
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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