FX/為替「ドル/円、24年ぶり高値圏で日米金融政策睨み神経質な展開」 外為トゥデイ 2022年6月14日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年6月14日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼13日(月)の為替相場
(1):日本 要人による円安けん制発言
(2):英経済指標 予想を下回る結果
(3):米国株下落により円買い加速
(4):FOMC 75bpの利上げを検討する可能性

▼13日(月)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:134円台中心の値動きに/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

13日(月)の為替相場

期間:13日(月)午前7時00分~14日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):日本 要人による円安けん制発言

黒田日銀総裁は「最近の急激な円安の進行は経済にマイナス、好ましくない」と述べた。その後鈴木財務相も「円安にはプラス面・マイナス面の両面あるが、ややマイナス面が出ている」と述べた。これらが円安けん制と受け止められ円買いが優勢となった。

(2):英経済指標 予想を下回る結果

英4月国内総生産(GDP)は前月比-0.3%と予想(+0.1%)に反して減少した。英4月鉱工業生産も前月比-0.6%と予想(+0.3%)に反して落ち込んだ。英4月貿易収支は208.93億ポンドの赤字となり、赤字額は予想(200.00億ポンド)を超えて膨らんだ。これらを受けてポンド売りが優勢となった。なお、この日、英政府は欧州連合(EU)と調印した離脱合意の一部である北アイルランド議定書を一方的に書き換えることを可能にする法案を公表した。仮に同法案が成立すればEUとの対立が強まるおそれがある。

(3):米国株下落により円買い加速

NYダウ平均など米国株が大きく下落して始まると、リスクオフの円買いが加速。米連邦公開市場委員会(FOMC)前に記録的なインフレが長引いていることから金融引き締めが一段と加速するとの観測が強まった。

(4):FOMC 75bpの利上げを検討する可能性

FOMCが14-15日の会合で政策金利を75bp(0.75%ポイント)引き上げるとの観測が浮上し、米長期金利の上昇が加速。2年債利回りは3.413%前後と2007年11月以来の高水準を付け、米10年債利回りも3.437%前後と2011年4月以来の水準に上昇した。なお、米ウォールストリート・ジャーナル紙はFOMCについて「(通常の3倍の)75bpの利上げを検討する可能性がある」と報じた。これを受けてドル/円は134円台半ばへと持ち直した。一方、米長期金利の上昇を嫌気してNYダウ平均の下げ幅が一時1000ドルを超えるなど、米国株が下げ幅を拡大する中、円も強含んだためクロス円は戻りが鈍かった。

13日(月)の株・債券・商品市場

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本日の見通し

ドル/円の見通し:134円台中心の値動きに

昨日のドル/円は24年ぶり高値更新後に反落したものの持ち直して取引を終えた。米国の利上げ加速観測を背景にドル買いが先行すると135.17円前後まで上伸して1998年10月以来の高値を付けたが、買い一巡後は世界的な株安を受けて円買いに傾き133.59円前後まで反落。日銀が16-17日の会合で大規模緩和を微修正するとの観測も一部で取り沙汰された。しかしその後は、米紙が14-15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で75bp(0.75%ポイント)の利上げを検討する可能性があると報じたことから米長期金利が大幅に上昇すると134円台を回復した。

本日のドル/円は日米の金融政策発表を前にドル買いと円買いの綱引きになりやすく、両国の株価と長期金利を睨んで神経質な値動きが続きそうだ。135円台の上値は重そうな一方、133円台では下値が堅いと見られ、134円台中心の値動きが見込まれる。

注目の経済指標

注目のイベント

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f:id:gaitamesk:20191106165135p:plain 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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