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FX「リラリゼーション政策も、大統領の利下げ発言とかみ合わず弱い」トルコリラ見通し

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総括

FX「リラリゼーション政策も、大統領の利下げ発言とかみ合わず弱い」トルコリラ見通し

(通貨最下位、株価首位)   
予想レンジ トルコリラ/円 7.2-8.2

(ポイント)
*S&Pは資本規制導入を示唆
*3つのリラリゼーション戦略を打ち出したが
*リラ預金が伸び悩み、国民は外貨志向
*エルドアン大統領は利上げを否定 利下げ示唆
*トルコの不満はEUに入れずNATOに利用されていることか
*5月インフレは73.5%
*貿易赤字も拡大
*フィンランド、スウェーデンのNATO加盟に異議
*来年6月の選挙まで与野党の激しい攻防が続く 
*住宅価格上昇はロシア人の住宅購入によるもの
*観光収入は増える
*IMF成長見通し下方修正
*S&Pは格下げを実施
*トルコ実業界はリラの対ドルレートを9から14の間で推移することを望むが

(S&Pの警告)
S&Pグローバルは先週、「トルコはリラとその金融市場に圧力がかかる場合、資本規制を導入する可能性がある」と表明した。

(リラリゼーション戦略)
 それに応じてか、トルコ政府は「インフレとの闘いは依然として最優先事項である」と述べた。そしてリラ安防止の対策を打ち出した。一時的にリラは小反発したが伸び悩み、先週の週足は対円で陰線、対ドルで陽線に終わった。

 政府の対策は、
①国営企業の収益にインデックス付けされた国内債券を発行しクーポン支払いで最低利回り保証を備える(この規制の目的は、リラリゼーション戦略の範囲内で金融政策の有効性を高めること)
②リラ商業ローンに必要な準備率を引き上げ(10%から20%へ=金融引き締め)
③外国資金調達を奨励し、企業が海外で資本市場商品を発行することによって資金を調達することを奨励するために、手数料を引き下げた、などである。また補正予算を打ち出そうともしている。

(リラ預金が伸び悩み、国民は外貨志向)
 昨年12月に始まった預金を外貨から国内リラ預金にシフトするための「預金保護スキーム」でのリラ預金が伸び悩んでいることがある。トルコは未だ、国内預金より外貨預金が多い国で、国民のリラへの信用は低下している。大統領自身が高インフレでも政策金利は引き下げると発言したこともリラ売りに繋がった。

(選挙に勝つため、今後もインフレ対策は打ち出すだろう)
 来年の選挙まで残り1年。高インフレで支持率が低下している与党が国民の支持を得るため、今後もなりふりかまわず政策を打ち出すだろうが、大統領の金融緩和政策継続が障害となる。

(経済指標は弱くはない)
経常収支は改善したが、赤字が続く

*4月失業率11.3%(前回11.2%)
*4月鉱工業生産 前年比10.8%(同9.8%)
*4月小売売上 前年比 14.7%(同2.7%)
*4月経常収支 27.4億ドルの赤字(同55.54億ドルの赤字)

テクニカル分析(トルコリラ/円)

旺盛な円売りでもリラ円は伸び悩む

 日足、6月9日の2σ下限からの反発も一時的。6月9日-13日の上昇ラインがサポート。6月10日-13日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向く。20日線下向き。雲の下。
 週足、ボリバン2σ下限で推移。5月30日週-6月6日週の下降ラインが上値抵抗。21年12月20日週-22年6月6日週の上昇ラインがサポート。
 月足、3月、4月の底堅さも5月は維持できなかった。3月-4月の上昇ラインを下抜く。21年11月-22年5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、7年連続陰線。22年は一時寄り引き同時に近づいたが、また円に引き離される。18年-21年の下降ラインが上値抵抗。



メルハバ

国債CDSが19年ぶり高水準に-リラ安や金融政策不安で

 トルコ国債の保証コストを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは6月13日、841ベーシスポイントに上昇。2008年の世界金融危機や、現在大統領のエルドアン氏が首相に就任した03年当時の水準を上回った。通貨リラの一段安や同国政府が頼る非従来型の金融政策を投資家が懸念していることを示唆する。 リラは年初から対ドルで23%下落し、新興国通貨の中で最悪のパフォーマンスとなっている。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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