FX/為替「米CPI高止まりの見通し ドル/円も高値圏で推移」 外為トゥデイ 2022年5月11日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年5月11日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼10日(火)の為替相場
(1):鈴木財務相 円安けん制発言
(2):独ZEW景気期待指数 改善するもマイナス圏
(3):米連銀総裁、FRB理事発言

▼10日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:4月CPI発表後の値動きに注目/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

10日(火)の為替相場

期間:10日(火)午前6時10分~11日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):鈴木財務相 円安けん制発言

鈴木財務相は「最近の急速な円安は望ましくない」とし「米国などの通貨当局と緊密に意思疎通しつつ、適切に対応していく」との考えを示した。米長期金利の低下も相まってドル/円は一時130円台を割り込んで下落。クロス円も下落したが、その後は日本株が下げ幅を縮小する中で持ち直した。

(2):独ZEW景気期待指数 改善するもマイナス圏

独5月ZEW景気期待指数は-34.3と前月の-41.0から改善したものの、ウクライナ戦争が長引く中で依然としてマイナス圏にとどまった。ZEW(欧州経済センター)は「専門家はまだ悪化が続くと想定しているが、以前に予想されたよりも緩やかなペースになると考えている」と説明した。

(3):米連銀総裁、FRB理事発言

ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「今年中にFF金利をより正常な水準に戻すべく迅速に動くだろう」「0.50%の利上げがテーブルにあるというパウエル議長に同意」などと発言。高インフレ抑制のため金融引き締めを進める考えを改めて示した。市場では利上げ期待が高まり、ドル買いが優勢となった。その後、メスター米クリーブランド連銀総裁も6月と7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での50bp(0.50%ポイント)の利上げを支持する考えを示した。さらにその後、ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事は、高すぎるインフレと「正常ではない」労働市場の状況に対応するため、利上げする時期にあるという見解を示した。

10日(火)の株・債券・商品市場

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本日の見通し

ドル/円の見通し:4月CPI発表後の値動きに注目

昨日のドル/円は方向感が定まらなかった。米長期金利の低下を受けて129円台後半へと弱含む場面もあったが、下値では日米金融政策の方向性の違いを意識したドル買い・円売りが入った。終値は130.45円前後で前日比0.1%未満の小幅高だった。NY連銀のウィリアムズ総裁やクリーブランド連銀のメスター総裁は、インフレ高進を踏まえ向こう数回の50bp(0.50%ポイント)の利上げは「理に適う」との見解を示した。

本日は、米4月消費者物価指数(CPI)に注目が集まっている。市場予想は前年比+8.1%となっており、前月に記録した40年ぶり高水準の+8.5%からやや鈍化するものの、高止まりすると見られている。

米10年債利回りの3%割れは定着しないと見ており、CPIが大幅に下振れしない限り、ドル/円の129円台後半はサポートされよう。CPIが予想ほど鈍化しなければ、利回りの上昇とともに131円台のレジスタンス突破に向けて強含む公算が大きいだろう。

注目の経済指標

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f:id:gaitamesk:20191106165135p:plain 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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