目次
▼14日（月）の為替相場
（１）：日銀の指値オペは入札ゼロ
（２）：リスク回避の動きで株売り・円買い
（３）：リスク回避の動き和らぐ
（４）：米要人発言相次ぐ
（５）：ウクライナ大統領の発言で一時緊張が高まる
14日（月）の為替相場
期間：14日（月）午前7時00分～15日（火）午前6時55分 ※チャートは30分足（日本時間表示） 出所：外為どっとコム
（１）：日銀の指値オペは入札ゼロ
日銀は10年債を利回り0.25％で無制限に買い入れる「指値オペ」の実施を通告。ただ、前週に実施を予告していた事や、オペへの入札がゼロだった事から市場の反応は薄かった。
（２）：リスク回避の動きで株売り・円買い
ウクライナ情勢の緊迫化を嫌気して欧州株が寄り付きから下落する中、リスク回避の円買いが強まった。米ホワイトハウスが前日に「ロシアによるウクライナ侵攻はいつ起きてもおかしくない」と警告した事が意識された模様。
（３）：リスク回避の動き和らぐ
ロシアのラブロフ外相は、プーチン大統領に欧州の安全保障を巡り米欧との協議を続けるべきだと進言し、プーチン大統領もこれを了承したと伝わった。リスク回避の円買いの巻き戻しでドル/円やクロス円は反発した。
（４）：米要人発言相次ぐ
セントルイス連銀のブラード総裁は「計画されている緩和解除を従来よりも前倒しする必要がある」「問われているのは米連邦準備制度理事会（FRB）の信頼性だ」と主張。また、この日はリッチモンド連銀のバーキン総裁が「経済と雇用が『基調的に力強い』ことを踏まえると、FRBによる金利正常化の動きは『時宜を得ている』」との考えを示した。カンザスシティ連銀のジョージ総裁も、緩和解除について「肝心なのは始めることだ」と語った。
（５）：ウクライナ大統領の発言で一時緊張が高まる
ウクライナのゼレンスキー大統領は「ロシアによる侵攻が行われる可能性がある16日は国家団結の日にすべきだ」などと発言。ウクライナ大統領が具体的な日付に言及した事を受けて再びリスク回避の円買いに傾いた。ただ、ウクライナ大統領府が、大統領の発言は他国の憶測に対する「皮肉」だったと説明すると円買いは収まった。
14日（月）の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し：ウクライナ情勢に神経質な展開
昨日のドル/円は、ウクライナ情勢を巡り神経質な値動きとなった。ロシアによるウクライナへの侵攻が懸念される中、欧州市場で115.01円前後まで下落。しかし、ロシアのラブロフ外相がプーチン大統領に西側諸国との協議を続けるべきだと進言した事が伝わると115.75円前後まで切り返した。その後もウクライナのゼレンスキー大統領が「ロシアによる侵攻が行われる可能性がある16日は国家団結の日にすべきだ」と述べた事で115.30円台に反落するなど不安定な値動きが続いた。終値は前日比約0.1％高の115.54円前後だった。
ドル/円は本日もウクライナ情勢を巡る報道に一喜一憂する展開が見込まれる。なお、ウクライナ大統領府は、16日の侵攻に言及した大統領の発言は他の国の憶測に対する皮肉だったと説明。とはいえ、明日16日が「Xデー」との思惑はくすぶり続けよう。金融市場のボラティリティ高止まりが予想される中、円とドルが同じ方向に動きやすい地合いは続きそうだ。ドル/円は本日も115円台で推移する公算が大きい。
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