欧米市場オープニングコメント
「ドル・円は伸び悩みか、米FRB議長発言注目もドル買いは慎重に」
27日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。注目の米連邦準備制度理事会(FRB)議長による講演は、想定ほどハト派的でなければドル買い優勢に。ただ、来週の雇用統計などを控え、ドル買いは慎重になりそうだ。
前日発表された米国の耐久財受注は予想を大幅に上回り、早期回復を期待したドル買いが鮮明となった。ドルは対円で一時106円40銭台、対ユーロで1.1770ドル台にそれぞれ強含んでいる。その後、パウエルFRB議長がジャクソンホールでの講演で金融政策の指針に言及しドル安に振れるとの思惑から、ドル買いは巻き戻された。本日アジア市場では、FRB議長の発言を前にドルは売り買いが交錯。全般的に方向感の乏しい値動きが続いている。また、日経平均株価のマイナス圏推移で株安を嫌気した円買いで、クロス円ももみ合う展開となった。
この後の海外市場は、22時10分からのパウエル議長による講演「金融政策の枠組み」の内容次第となろう。9月の連邦公開市場委員会(FOMC)に向け、積極的な刺激策を従来よりも長期にわたり堅持するとの見解が示されれば、長期金利の低下を手がかりにドル売りが強まりそうだ。しかし、足元の経済指標は比較的強い内容が目立ち、先行きについて市場が想定するような悲観的なトーンを控える可能性もある。その際にはドル買い優勢に。とはいえ、来週発表の雇用統計で改善度合いを見極めようとドルは買いが慎重になり、上昇は限定的とみる。
通貨別分析
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