欧米市場オープニングコメント
「ドル・円は上げ渋りか、米CPIで追加利下げを見極め」
13日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想したい。ユーロ圏経済の下振れ懸念を背景に、ドル選好地合いに振れやすい見通し。ただ、米中貿易戦争の一段の激化への懸念は続き、目先の継続的な米利下げへの思惑がドルの上昇を抑えそうだ。
トランプ米大統領は前週末、9月開催予定の中国との協議について「合意する準備ができていない」などと述べた。そのため、交渉中止への思惑から週明け以降は全般的に地合いは悪化し、リスク回避的な動きに振れやすい。米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げの思惑で、ドル・円は12日の取引で一時105円付近まで下落している。ただ、3連休明けの東京市場で、人民元の基準値が元安方向に設定されたが、市場予想よりは元高の水準のため米中通貨戦争への過度な警戒による円買いは一服。また、国内勢の値ごろ感による買い戻しでドルは一時105円半ばに浮揚した。
この後の欧米市場では、ドイツやユーロ圏の低調な経済指標がユーロ売りを誘発する見通し。また、イタリアでサルビーニ副首相が率いる連立与党の一角「同盟」によるコンテ首相の不信任案提出を受け、政局流動化を嫌気したユーロ売りも続きそうだ。こうした要因でユーロ・ドルが一段安となれば、ドル・円は下げづらい展開が続くだろう。今晩発表が注目される米消費者物価指数(CPI)は伸び拡大が予想され、米国経済の減速を警戒したドル売りはいったん収束しよう。ただ、FRBによる9月以降の追加的な利下げへの思惑は根強く、積極的なドル買いで106円を目指す展開は想定しにくい。
通貨別分析
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