このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha
今日のメキシコペソ円 テクニカル分析で市場動向、環境認識(動画の内容 ポイントまとめ)
1. 現在の相場状況:
- 底堅い値動きが継続中
- 9月末は7.4円を挟むレンジ相場
- その後、7.7円近辺まで上値を切り上げ
- 現在は以前のレンジ上限がサポートラインとして機能
- 20日移動平均線もサポートとして機能
2. テクニカル分析:
- 10日移動平均線の突破が重要なポイント
- 突破した場合、7.8円付近を目指す可能性
- RSIは50ラインを突破して上向き
- 上昇圧力が再び強まっている傾向
3. 重要な注目点:アメリカ大統領選挙
- トランプ氏の勝利可能性に関する市場の警戒感
- 世論調査の状況:
- ハリス氏:49.2%
- トランプ氏:48.3%
- 1ポイント未満の接戦状態
4. トランプリスクの具体的内容:
- メキシコからの輸入車に対する関税政策
- 当初100%としていた税率を200%に引き上げる可能性を示唆
- 移民政策への懸念
5. メキシコ国内の状況:
- シェインバウム政権発足後、一時的な持ち直し
- その後、ペソ/ドルともに軟調な推移
6. 今後の見通し:
- テクニカル面では持ち直しの可能性
- ただし、トランプ氏勝利の場合:
- 高関税政策のリスク
- 移民政策の強化懸念
- ペソの上値が重くなる可能性
7. 当面の注目ポイント:
- 7.6円付近の突破の可能性
- 大統領選挙(11月5日)までの動向
- トランプ氏の政策に関する発言
結論:
メキシコペソ/円は、テクニカル面では底堅い動きを示しているものの、米大統領選挙の結果が重要な転換点となる可能性があります。特にトランプ氏が勝利した場合、対メキシコ政策(関税・移民政策)の強化懸念から、ペソの上値が抑えられる可能性があります。テクニカル分析による短期的な動きと、米大統領選挙という政治的リスクの両方を考慮する必要があります。
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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