主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年8月23日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼22日(火)の為替相場
(1):植田日銀総裁と岸田首相が会談
(2):欧州の長期金利が低下
(3):米中古住宅販売件数は減少
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:レンジ色の強い相場展開となりそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
22日(火)の為替相場
期間:22日(火)午前6時10分~23日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):植田日銀総裁と岸田首相が会談
一部報道で「植田日銀総裁と岸田首相が官邸で会談」と伝わるとやや円買いが強まったが、植田総裁が会談後に為替に関する議論は特になかったとして円安抑制が会談の目的ではなかったことを明かすと円は売り戻された。
(2):欧州の長期金利が低下
欧州市場で長期金利が低下。前日までの利回り上昇で独国債や英国債に押し目買いが入ったと見られ利回りが低下する中、ユーロやポンドが下落した。
(3):米中古住宅販売件数は減少
米7月中古住宅販売件数は年率換算407万件と市場予想(415万件)を下回った。在庫の減少や住宅ローン金利の上昇が重しとなり前月比で2.2%減少した。
22日(火)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:レンジ色の強い相場展開となりそう
昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%下落。東京市場序盤に146.40円前後へと強含む場面もあったが、16年ぶり高水準の4.36%前後まで上昇していた米10年債利回りが低下に転じたことで欧州市場では145.50円前後まで反落した。
NY市場に入ると買い戻しの動きも見られたが146円台前半の上値は重く、145円台後半に押し戻されて取引を終えた。もっとも、この日のドルはユーロに対しては約0.4%上昇するなどマチマチの動きで、市場は25日に行われるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長講演待ちの調整モードに入ったと見られる。
そうした中でドル/円が今月17日に付けた年初来高値の146.55円前後を更新するのは難しそうだ。一方で、145円台を割り込んでドルが下落する公算も小さいだろう。昨日、9年半ぶりの水準に上昇した日本の10年債利回りも海外金利につれて低下すると予想されることから、円相場主導でドル/円が大きく動くことも考えにくい。本日のドル/円は145円台を中心とするレンジ色の強い相場展開となりそうだ。
注目の経済指標:主要国PMI
注目のイベント:米20年債入札
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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